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エッセイ#066 - 元気で自由でそこそこ長いヒマ

人生で何度か、元気で自由でそこそこ長いヒマを楽しんだことがある。

例えば毎日ずっとゲームをするとかは、今考えるとそんなに良くなかったなと思う。ゲームって楽しいんだけど、最近のゲームは毎日やる事があったりゲーム内のランキングや実績のコンプリートに追われたり、結局自分が楽しい事じゃなくてやらないといけない事をやっている感じになってしまう。だから自分にはあんまり向いてなかったなと思う。

資格試験の勉強もした事がある。「応用情報技術者試験」と「日商簿記2級」だ。応用情報は午後試験が2点足りなくて落ちて、簿記2級は合格点プラス1点で合格した。合否は違うけどどちらも合格点付近の結果で、自分の体感としても同じくらいの難易度だったと思う。ただ、私は大学が情報系の学部なので応用情報は出題範囲も知ってる内容が多かったので、そういうアドバンテージがあった上で同じくらいの難易度だったという印象なので、他人の参考にはならないと思う。
どちらも1ヶ月くらいで、1日2時間くらいの勉強時間だったと思う。簿記の試験の時は時間をメモしていて、総勉強時間で75時間くらいだった。それくらいの期間だと最初の頃に勉強した事も忘れないし、1日2時間くらいだと無理してる感じもなく飽きたらやめるぐらいの感覚で勉強できて、ちょうど良い。資格が仕事に直接役立ったりはしていない(そういう仕事を自分が選んでいないだけ)けど、純粋に知識を得る手段として資格を目指すのは有効だし楽しかった。

めちゃくちゃ長い本を読む、というのもアリだ。私が北方謙三の『水滸伝』全19巻を読んだのも、そこそこ長いヒマの時だ。当時、図書館で見かけても長編すぎて手を出せなかったそれを、読もう!と決心することが出来た。私は読んだ内容をわりとすぐ忘れるタイプで、のんびり読んでいたら忘れるので週に2巻ぐらいのペースで読んでいた。それでも大群像劇なので、久々に出てきた登場人物がしばらく読まないと誰だかわからなかったりしたものだ。ちなみに『水滸伝』シリーズは『楊令伝』全15巻、『岳飛伝』17巻と続いていくものの、しばらく間をおいてから『楊令伝』を読んでみようかなという気になった時に何も覚えてなくて諦めた。
最近読んだ著書の中で筒井康隆氏が語っていたのだけど、長くて登場人物の多い本は自分で人物表を作りながら楽しむものなのだそうだ。今度そんな大河小説に挑戦する機会があったら、自分も人物表を作りながら読もうと思う。

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