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第3回 2歳のイヤイヤ期の名場面を【リスペクト】の心で実況中継してみました

子育てで最も大切な概念リスペクト
この意味を真に理解したら、子育ての悩みが半分解消しちゃうかも知れない!
というくらいの、ステキな概念リスペクト

最終回の第3回は、
2歳のイヤイヤ期の風物詩、公共の場で寝転がってのイヤイヤを、リスペクトの概念がしみわたった感じで、実況中継してみたいと思います。
(ちなみにこれは、私の息子が2歳の時の実話です…)

【第1回リスペクトの本当の意味】にあったように、”リスペクトとは尊敬するという意味合いだけではないんだ。” ということや、【第2回 子どもをリスペクトした子育てとは?】にあったように、”子どもがその周囲とお互いにリスペクトし合うことが大事なんだ。” ということなどを、感じていただけたらうれしいです。

リスペクトシリーズの記事を読んでいない方は、こちら↓


2歳のイヤイヤ期の名場面(実話)の実況中継〜!


それは、ショッピングモールで始まった

(リスペクトの概念の事例になっている部分を太字で表し、その後にどんな意味でのリスペクトなのかを添えてあります。)

出た。
まただ。また始まった。
床に仰向けで寝転んで動かなくなった。

ちょうど今から、あの店でサクッと買い物して、帰るところ。この大きなショッピングモールを、無駄のないルートで周り、遊び場でいっぱい遊び、最後に買い物をちゃちゃーっとしてから帰るはずの、このクライマックスの今に限って、なぜ始めるのか?

あ、でも仕方ないか… それは私の予定だもんね。(リスペクト:相手の都合を配慮)

あなたにとっては、ちょうど疲れちゃう時間なんだもんね。そのちゃちゃーっとするっていうのが、無理なんだもんね。体力も興味も、違うもんね。(リスペクト:違いを認める)

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イヤイヤ期 最強のポーズだ

しかし、なぜここに寝る?人通りの多い一階の床に。
歩いている人の迷惑にならないように(リスペクト:周囲への配慮)、ズルズルと1メートルほど、引きずらせていただく。このイヤイヤ期最強のポーズをとっている子どもはテコでも動かないが、モールの床は滑りがいい!「みんなの邪魔にならない所でやろうね。ここならいいよ。」(リスペクト:子どもの成長過程を重視)


息子の力を信じて待つべきかっ?撤収すべきかっ?

寝転がる息子のすぐ近くに、黙って座る私。
ここで声をかけたら、もっと叫び始めるのはわかっている。寝転べば何でもしてもらえるという風にも、思って欲しくない。今の彼の成長度からすると、こういう時は素知らぬ顔をして近くにいるのが、一番いい方法のはず。(リスペクト:それぞれの育ちの過程を大事にする)
 
すると、私たちの姿を隣に座って見ていたおばさんが、
カバンからを飴(あめ)を出して、私に「これあげてもいい?」と聞いてきた。息子はそれを薄目で見ている。おばさんは、息子がアメを欲しそうにしているのを知っていて、あえて母である私に聞いてきてくれている。それはアレルギー云々の許可というよりは、母である私の方針を大事にしてくれているからだとわかる。(リスペクト:それぞれのやり方を重視)
 
あめの力を借りなくても、自分で立ち上がる子だと信じて待つべきかとも思ったけれど、こうやって周りの人が気にかけてくれていることを感じられるっていいなと思って、あめをいただくことにした。(リスペクト:周りへの穏やかな関心)
 
息子は、おばさんからアメをもらった…。
が、しかしっ、
寝転んだままアメを食べるという選択をしたっ。 
そこでニコッとして、立ち上がるんじゃないんかいっ!
おばさんは逆にウケている。こういう時に笑ってくれると、助かるなぁ。
 
ここで、周りを見てみる。
こういう公共の場でいつまでも寝転がらせていていいのか、私。でも、ここで息子に叱る声を上げることも、周りにとっては不快。誰も、子どもが怒られる声など聞きたくない。(リスペクト:公共のマナーを大事する)
でも、でも、このままにしておいたら、わがままっ子放置の図だよなぁ。。。
どうしよう、どうしよう。

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2歳のイヤイヤ期最強のポーズ ー続行中ー

テコでも動かぬ息子。
ちょっと触ると叫び出す、破壊力抜群の2歳児イヤイヤ全盛期。
これが2歳の正しい姿だと思うしかない。
私は周りの人に「ははは、ごめんなさい、テリブルトゥー、テリブルトゥー(魔の2歳)」と言ってごあいさつした。この国では、笑っていた方がいいコミュニケーションが取れる。


すると、おじいさんの口から、こんな名言が!

すると、近くにいたおじいさんが、話しかけてくれた。
「自分には孫が18人いる。このくらいの時はみんなこんな感じだ。
2歳児が ”テリブルトゥー(魔の2歳)” にならなくて、誰がなる?」

おおおーーーー! 名言をいただいた!!

”2歳児が「魔の2歳」にならなくて、誰がなる?”

イスラエル人のおじいさん

すごいなぁ、このおじいさん!(リスペクト:尊敬する)
さすが子だくさんの国だなぁ。(*このお話の場面である、当時住んでいた国イスラエルは、子どもの数が4人、5人、それ以上の家庭がとても多いのです。)

こういう風に周りの人が、子どもが子どもらしく成長することを受け入れているからこそ、安心して子どもを産めるんだろうなぁ。
息子が、床に寝転がりながらいろんなことを学んでいるその時間を大事にしてくれ、母の私が、冷や汗かきつつ息子を放置しているのを見て、この母は今の時点で一番いいと思えることをしているんだろうなと認めてくれている。だから、私たちは今のこの時間を、学びの時間にしていくことができている。(リスペクト:それぞれのペースで育つことを尊重)
感謝しかない。

と思った矢先に、息子がアメのゴミを投げ始めた。
「はい、終了〜〜〜!」
それは、私の中で線引きしていたルールだった。
床に寝転んで洋服が汚れるのは、今はいい。
でも、ゴミを投げたり、物を壊すことはダメ。それは悪いことだと今の息子ならわかっているはず。だから、それが今の彼の限界の線引き。(リスペクト:その子の能力を信じる)
物を投げ始めたら、そこで撤退なのだ。(リスペクト:公共のマナーを大事)


社会から学ばせてもらっている

私は、息子に声をかけ、ベビーカーに乗せてベルトをカチャッ。
ふぅ〜! ものの10秒。
はじめから、抱っこしてベビーカーにくくりつけることは簡単だった。でも、それをあえてせずに、こうして床の上でショッピングモールの天井を見ながら、周りの反応を見ながら、いろいろなことを学んでいる息子の時間に付き合っていたこの20分間。私もいろいろなことを学ぶことができた気がする。

このやり方が、果たして良かったのか、悪かったのかはわからない。
いつでもこんな風に、寝っころがらせていいとは思わないし、いつでもゆっくり付き合えるわけでもない。それは状況次第。

でも、こんな風に周りに自分のことを大切にしてもらった息子は、周りの人や、漠然とした「社会」に対してポジティブなイメージをもつことができるだろう。そして、それはやがて、周りを大切に思う気持ちにつながって、人と協力できたり、自分の力を周りのために使おうと思えたりするはずだ。(リスペクト:それぞれの尊厳を大事にし合う)

あぁ、社会に育てられているなぁ!

ー終わりー


「私はこんな感じの親だ」と信じていることと、子どもが描いている親の分身のイメージは、違うかも知れない!? コラムはこちら↓

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