弓指利武

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最近の記事

裏・糸島フィールドワーク『隙』2024.04.27-28

 JR学研都市線は京田辺駅。朝6時台とはいえ、通勤に渦巻く人たちで駅のホームはごった返す。  今思えば私が悪かった。2列になって並ぶのが駅のマナーだが、私は一人で並ぶ女性の後ろに回った。真横に並んで2列になるのは、ちょっとバツが悪いというか、こんな中年男性が真横に来たら睨まれるんじゃないかと思った。すると後から来た若い男性が、女性の横に並んだ。足取りも堂々と、並ぶ私を追い抜かす格好になった。  戸惑いと驚きと、その直後にやってくる悲しさと怒りに浸りながら、そうか私にはそういう

    • メッシュワークの学び#11(1期生振り返りメモ)

      月に1度、金曜日の朝に実施している1期生の触れ合う場。 今月起こったことや、出たイベントなどを、何の秩序もなく語り、そこに現れるものを扱い…を繰り返す時間。 ゆったりとした時間の中で、とても大事な事のように思えたので、起こしたメモを「そのまんま」自分のメモ代わりに残してみました、という中身です。 意味不明な事たくさん書いてます。ご了承ください(笑) ・つい「正しさ」を求めてしまう  やっぱりそこを、通るんだなあ…。 ・「ほどけないケース」「正しさを求めるケース」。  

      • メッシュワークの学び #10(番外編)

        ゼミ2期生にお邪魔してのメモ。 2期生の皆さん: 人間を真ん中に置いたお酒の場の人間模様 時間がある中で模索する リモートにおける職場の真相のようなものを知りたい 上滑り感のある職場、その辺りの好奇心 薄っぺらな感じを、人類学で問いを高めたい 遊びの要素、逸脱、赦すこと …どれも面白くて好奇心をくすぐられる。 この問いが立ったところから、やはりスタートするんだなと実感する。 えみさん: 問い、支援、チームを知るを観察するを通じて ベトナムの人々との暮らしと働く。 生き

        • メッシュワークの学び #9(総括レポート)

          ふたつの「まつり」 どうやら私はこの半年間、ふたつの「まつり」を体験したようだ。  一つは、半年間の学び。少しだけ日常から距離を置き、しかし扱うテーマは日常に溢れていて、セッションと面談の度に少しずつ、アップデートされていく体験であった。俯瞰して見えるもの、その場に分け入ってその地に立ったからこそ感じ取れることに向き合う。時間と共に流れていく営みを《一時停止》することで、立ち上がってくる《何か》を観る。この半年間は常に、その繰り返しであったと今振り返っている。  そしても

        裏・糸島フィールドワーク『隙』2024.04.27-28

          メッシュワークの学び #8

          10時に始まり、17時30分までのロングラン、 それぞれの活動内容をシェアし、色々と語っていく。 色んな意見や提案が、 当事者の気づきになっていく。 当事者では気づきにくい視点、視座が、 メッセージ上で幾重にも重なっていく。 私の場合は、やり取りの背景や前後の情報が不足していた。 第三者に言わせれば、そのやり取りだけ切り取られても、 何がどうなのかわからない。 それぞれの背負っているストーリーに目を向ける大切さを、 特に今日は学ばせて頂いた。 データはある程度揃った

          メッシュワークの学び #8

          メッシュワークの学び #7

          メッシュワークのインタビュータイム。 ここまでのことを振り返り、できるだけ率直に(でも多少は分かりやすく)伝えようと思って参加。 フリーで始まるのか、何か定まった質問が用意されているのか、どんな感じだろうと入り、インターンの方とNOTEの話をしていたら、インタビューのことを少し忘れていた自分がいた。 記者の方の質問でやはり刺さったのは、 「なぜそんな遠回りなことを」だった。 とってもよくわかる。非効率を選ぶ理由は本来ない(ように感じられる)。 素早い答え、効率的な

          メッシュワークの学び #7

          メッシュワークの学び #6

          土曜日、耳だけ聞きながら国際会館のACKに。娘と共にアートを見ながら、何の文脈もない展示品と私の接点をひたすら探す旅だった。 日曜日、腰を据えて二人の近況を聞きつつ、自分にも置き換えていく。 今更ながら、初回から今日までの、テーマについてや人類学についての捉え方の変化こそ大事だ、絞り込んでいこうとしながらも、絞り込んでいったら「無理やり感」満載だということに意識が及び、あえて手広く「なんでも来い」って言う感じになって、幾分楽になった気もするが、これはもしかすると今楽なだけじ

          メッシュワークの学び #6

          メッシュワークの学び #5

          とりあえずVTRは録画できた。今回のテーマになるかわからないなりに、インタビューもやってみた。 まだ満足にまとまっていない中で、とりあえず進めていく幾分の心地悪さが、ちょっと面白いかもと思わせてくれた。 今回は土日の二日間。 まず土曜日、参加者は半分の4名だったが、まず録画してみて、どんな感じかとざっと話しただけで、皆さんからの質問を通じて気づきは生まれる。 まだこの段階でこれがいる、これは不要、と決めつけることは早計だと思わされる。 そして印象的だったのは、私がテーマ

          メッシュワークの学び #5

          メッシュワークの学び #4

          スゴイ奥義を受け継いだとか、 飛び上がるノウハウに出遭えたとか、 そういう類の感動ではない、一見すると妙な、 忘れられないフィールドワークな一日でした。 まだ始まったばかりで、 自分なりにやってみたというのが正解だけど、 その「自分なり」でやったメンバー一人ひとりの、 フィールドワークの視座とノートの愉快さ、楽しさ、 そして人生観まで乗っけてくるような重厚感は、 ただ独り京都からリモートで参加したくせに、 とっても心を打ったのでした。 そう、私のフィール

          メッシュワークの学び #4

          メッシュワークの学び#3

          課題図書2冊とは、この数日ずっと向き合い続ける。 通勤電車の中で少し開いては、閉じる。 なかなか進まない状況でも、 こうして関心を持ち、強引なまでに目を通してきたことで、 フィールドワークとはどういうものかの片りんに触れられた気がする。 確かにここ数日は苦慮したけれど、 こうまで課題として設定されないと、きっとここまで目を通せなかった。 心の中で息を切らしつつ、有難いなあと、しみじみ思ったのでした。 3回目の今日は、その課題図書への感想や気づきのシェア。 いつものこと

          メッシュワークの学び#3

          メッシュワークの学び #2

          家族族の都合(息子との約束)で、 やむなく第二回目は参加できず…の予定だった。 でも、せっかく読んだ課題図書のディスカッション、 何とかならないのかと思っていたら、 冒頭の15分だけ参加できることがわかった。 あとは移動のさなかに、 所々「耳だけ参加」も、できなくもない。 そんな状況で参加した、のべ一時間くらい?の 参加の中でも、まるで想像していなかった世界を感じた。 私がこのゼミでテーマにしたいこと、 途中退出であることを配慮いただき冒頭でご指名頂いたものの、 「ち

          メッシュワークの学び #2

          メッシュワークの学び#1

          NOTEは書こうとした途端に身構える。 ちょっとでもカッコよく見せよう、とか。 でもそんな自分も、切り離せない私の一部。 今日の学び、色々あるけれど、 散らかったような点在する一つひとつを、 綺麗にしなくていい、ということを、 色んな議題や学びから感じ取ったのが大きかった。 どれ一つとっても、切り離せない一部だということ。 初回の参加されている皆さんの、 動機も意思もまるで違うけれど、 何か学びたい、変化を起こしたい、 そんな「この先へ」に興味関心をお持ちの方々であるこ

          メッシュワークの学び#1

          《ある》を手繰り寄せる社会に。

          「仕方がない」 ググれば冒頭に、このような説明書きに出会える。 理不尽な困難や悲劇に見舞われたり、 避けられない事態に直面したりしたさいに、 粛々とその状況を受け入れながら発する日本語の慣用句。 何やら長ったらしい気もするが、 それさえもある意味、 「仕方がない」話なのだろうか。 コロナ禍になって2年が過ぎ、 もはやこの「仕方がない」という言葉は、 今までにはない不思議な力を体得した。 急な不参加も、 突如の変更も、 今までであれば非常識だったそれらの、

          《ある》を手繰り寄せる社会に。

          狙わずに書くと、もうそれはすでに狙っているという妙な話

          世の中いろんなPRで溢れています。 きっとPRじゃないメッセージを探す方が大変でしょう。 でも最近、狙ってる感が強すぎて、 私の心がちょっと引き気味になっているのを感じています。 しかし、だからといって、 狙ってる感を否定する気もなく、 狙うからこそ世の中に出すのであって、 それがダメならただ情報がさ迷うだけじゃないかと。 躍動するいろんなハッシュタグには、 その向こう側にある下心と当然セットなわけです。 「下心とは失礼な」 いや、すみません、ほんと、お

          狙わずに書くと、もうそれはすでに狙っているという妙な話