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隣の部屋【夢日記】

 雨が降って来た。外廊下の窓も開いていたので、すぐに玄関から窓を閉めに出た。その時気付いたのだが、右隣りの部屋の住人は引っ越したようだった。通常、誰も住んでいない部屋は鍵がかけられている筈なのに、玄関は全開だった。雨が中に入って来てしまったのか、部屋の中も水に濡れているようだった。私は、窓を閉める口実とともに隣の部屋の間取りを見るチャンスだと思い、その部屋に侵入した。

  中は当たり前だが、もぬけの殻だった。少し進むと水道の蛇口が開きっぱなしだった。そのせいで部屋は濡れていたのだ。
 部屋は壁も床も白く広かった。一階と二階に分かれていて、一階の窓からは広い庭続きの共用スペースにつながっていた。だから、個人スペースとの境がなく、これはダメな部分だと思った。でも、部屋の東側に行くと横に広々と開口した窓があった。そこからの景色は一階なのにとても清々しいもので、この窓はとても気に入った。

  二階に行くと、浴室と台所と居間があった。順に恐る恐る部屋のドアを開けて行く。浴室のドアを開けたら驚くほど広く、ダブルベットのように見える大きな浴槽があり、これは大きすぎる。この広さは必要ない、と思った。

  浴室から短い廊下を経てすぐに台所と居間だった。すると、そこに何か仕事をしているかのような女の人の後ろ姿があった。私はハッとした。誰もいないと思っていたのに。大きなダイニングテーブルに書類を広げて、ライトで明かりを取っている。私は彼女が振り返る前に忍び足で出口に向かった。出口に向かう途中には、今まで気づかなかった荷物が置かれていた。エレベーターからは四人の男たちが何かコピー機のような什器を運んでいた。私ははっきり目撃されてしまっていたけど、知らぬふりをして忍び足でその部屋を後にした。

  自分の部屋に戻ってから隣の部屋を思い起こし、この部屋とは比べ物にならないほど広いことに嫉妬した。いいなぁ、隣の部屋に引っ越そうかな。家賃、いくらだろう。偶然にも隣の部屋の物件情報がモニターに映っていて、愕然とした。6.8万円だった。この部屋よりずっと安いではないか! ショックであんぐりしてしまったが、それでも引っ越すとすぐには決めなかった。でも、あの眺めと広さは魅力的だな…と思っている。

//夢ここまで
at 20180301

~筆者雑記~
 部屋への執着…が現れてる夢でした(笑)
 私は家が好きなのです。そして常に今より広々としたところに住みたいと思っているし、他の人の家にも興味津々なのです。
 これはチャンスがすぐ目の前にあるのに、すぐに決断できない自分を見せられているのかしら…? でも、人がいたのは幻だったのかな、いや、未来の私だったのかもしれないよ! なんて。

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