まどろみ荘小雑記 その六

どこかから吹き込んだ落ち葉が、くるくるとまわりつづける四畳半 まわるうちに葉は 2枚になった

橙色の服の人が ふさふさ尻尾を ゆる振り フライパンも振る

紺色の服の人は泳ぎながら はりきって壁紙を変えている

橙さんには模様が現われる壁だけが見え、紺さんには良い匂いだけがする 少しずれた平行の部屋ずつの、重ね写しの 秋の気配

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