まどろみ荘小雑記 その五

水草がゆれる四畳半で、ぼさぼさの髪した人が 中型の動物に もう勝手に出たらいけないよ、帰って来れなくなっちゃうからね と言って聞かせ 柔らかくなでる するりするりとゆれる尻尾と、のんびりと閉じられた眼

背や お顔 ずいぶん白い毛が増えた 過ぎる日と いつかの日を考えたのか 鼻を赤くしながら その人と動物 しばし見あい

すずめの頭と羽をした猫 にゃぁ、の代わりに ちゅん と鳴いた  


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