夢見ろぐ

木の床の、半透明な列車から降りて無人駅に立つ人影 その土台のような所も、ちらちら光る砂粒になっていった

人はうす青くたなびくアジアの民族衣装のような服に、つば広であまり顔の見えない日よけ帽(飾り付き)で、白塗りの木のトランクを持って少し不安げに佇み、辺りをみまわす

笠を被って荷を背負った羽毛恐竜がトットッと遠くから歩いてきて ふむ?と止まり、

ああ、ようこそ、お約束のようですな
(よく覚えていない略)
そうです、その名でなくのうたなら、
新しいものになられるとよい
ここにゃあ、いろいろに宿るものがあるし
いろいろに変わる、それはそれは…

といい、かは かは…のような静かな笑いを残してまた尾を少し上げ、歩いていった

青い服の人は少しげんきが出て、目を閉じ深呼吸をして鏡面のパズルのような夏雲の青空のなか、他の面に写っていない遺跡の門のようなものへ歩いていった

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