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人の日記が面白い

最近、人の日記を読むのが好きだ。
きっかけはとある人のnoteだった。
前からフォローはしていたけれど、全ての記事を読んでいたわけではない。その人を知ったのは、数年前の文フリでジンを購入したからだった。

今年の一月、私は日本に帰ってきたばかりで時間を持て余していた。半年ほど日本語の活字から離れていたため久しぶりに活字中毒のようになり何かしらの文章を読み漁っていた。アウトプットとしてやりたいことがありつつも、全ての時間をそれに費やすエネルギーがなく、文章を読むことで大量の時間を埋めていた。仕事をしないとこんなにも時間があるのかと驚く。人生は短いようで長く長いようで短い。時間がある中で、文章を読むことは相変わらず自分にとって三大欲求に並ぶことだなぁと感じていた。

そんなあるとき、たまにノートを読んでいたその人の記事をひさしぶりに読んでいたら、前には登場していなかった人物、彼氏という存在が登場していた。あれ、この人いつから登場したんだろうと急に気になり、登場するまでの流れを知りたくなり遡って1ヶ月分ほどの日記を読んだ。

なるほど、こんな流れで登場したのかとひとまず気が済んだ。しかしその日記を読んでいると、急にその人の付き合う前の日常も気になってしまい古いものも読みたくなった。
読んでいて、はっとするような情景が浮かぶ文章がたまにあること、その人の食べること、読むこと、見ること、買うこと、働くこと、人との交流に対する態度がすごく真剣な気がしてそこが共感できるし勝手に応援したくなること、自分の欲求に全力で正直であることに好感を持たずにはいられないことと、生活環境が似ている部分があり具体的な店の好みが似ていることなどが重なり、過去の日記を最古のものから全て読むことにした。

読めば読むほど、なんていうか朝ドラを毎日見る感覚というか、日々少しずつ読む時間が自分にとって大切になってしまい、なぜかその時間にすごく癒される気がしていて、なんでこんなにはまっているのかまだ完全に言語化できていない。

でもその人の日記の、文章に対する正直な態度、心がそのままキーボードを通して文章という形になっている気がして、こんな風に書けるってすごく素敵だな、命の使い方がかっこいいなと思っている。

私はその人の日記に登場した具体的なお店やサウナをGoogleマップにピンを立てて保存している。一昨日から京都の友人を訪ねて関西に来ているが、そのついでにその人が日記で書いていた大阪のサウナに来てみたところで今これを書いている。サウナは最高だったし聖地巡礼できて嬉しい。お店のセンスが自分とあいそうで、東京にも気になるお店やサウナがたくさんある。
日記はまだあと一年分は未読があるので少しずつ大事に読ませて頂きたい。

これをきっかけに、日記というものが面白いと思って色々な人の日記を読むようになった。

友達にその話をしたら、彼女が過去に書いた日記の何ページかの写真を見せてくれた。友達の、その当時の体の中から出てきた文章を読むのは面白い。力強い文章だった。

体から出てきた文章は、森とか川とか海とか、自然に近いものなのかもしれない。そういう意味で、文章で人は裸になれるのかもしれない。誰に読まれるでもないけれど、書かずにはいられなかった、書きたくなってしまった文章。私はそういう文章に出会うと、生命力をもらっている気がする。小説でもなんでも、文章を読むのは生命力をもらいたいからなのかもしれない。

最後に、私がファンになってしまったその方の、大阪のサウナを紹介している記事を貼る。本当に、この方の日記を読むのが最近のいちばんの楽しみです。この楽しみを本当にありがとうございます。

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