🇮🇹スタートアップのPM

イタリア在住。イタリアのB2B AIスタートアップのプロダクトマネージャー。UX × …

🇮🇹スタートアップのPM

イタリア在住。イタリアのB2B AIスタートアップのプロダクトマネージャー。UX × MBA × Tech。東大院→外資IT→欧州MBA→日系ベンチャー→欧州デザインスクール→🇮🇹スタートアップ。サボ太郎(サボり魔ポンコツ太郎)はフィクションです。月一更新は辞めた。

最近の記事

グローバルな舞台で活躍したいと思ってMBA留学をしたのが5年前。激務と並行して必死に英語を習得して留学。今は欧州で働いている。グローバルなキャリアを築き始めて思うのは、どの国でも仕事は変わらず日本で培った仕事のベースが今でも効いていること。そして、活躍はできていない。

    • 実録。イタリアと日本のクライアントの違い。

      9月上旬のミラノ。バカンス明けのミラノは人々が戻り活気を取り戻していた。夏のように暑い日もあれば、急に肌寒くなり秋を感じる日もある。サボ太郎は気まぐれな天気に翻弄されながら、なんとか体調を崩さず日々を過ごしていた。 クライアントプロジェクトに参加するバカンス前、社内ニートのように過ごしていたサボ太郎は手が空き気味であることをCEOのトニーに相談した。トニーはただでさえ渋いのに、さらに渋い顔をして話を聞いていた。開発チーム全体のリソースの問題もある、ということで、トニーはCO

      • 日本とイタリアのバカンス文化の違い

        イタリア・リグリア州、地中海沿いの町。サボ太郎はミラノを離れ、妻とバカンスに来ていた。透き通る地中海のビーチと強い夏の陽射しに包まれたある日、サボ太郎は日本とイタリアの異なるバカンス文化について考えていた。日本では外資系IT企業で働いていたサボ太郎は、今はイタリアのスタートアップで新たなキャリアを築いている。彼は、二つの国でのバカンスの実態を比較することで、文化や価値観の違いに気付かされた。 日本のバカンス文化日本のバカンスは、日本の独特な労働環境と社会的な慣習に影響された

        • グローバルに活躍するってなんなの?

          サボ太郎は今、イタリアの企業で多国籍チームの中で働いている。東京でボロ雑巾のように働いていた数年前の状況からは考えられないことだった。 サボ太郎は新卒で入社した外資系IT企業で幻滅したことがある。グローバルに活躍したい、と漠然に思い外資系企業に就職した。だが、周りに帰国子女や語学堪能な人は多かったが扱うプロジェクトはほとんど国内案件で英語などほとんど必要なかった。サボ太郎が働いていた部門ではアメリカ本社への赴任はほとんどチャンスはなく、若手が海外へ行く機会もほとんどなかった

        グローバルな舞台で活躍したいと思ってMBA留学をしたのが5年前。激務と並行して必死に英語を習得して留学。今は欧州で働いている。グローバルなキャリアを築き始めて思うのは、どの国でも仕事は変わらず日本で培った仕事のベースが今でも効いていること。そして、活躍はできていない。

          チャンスについて考えるサボ太郎

          イタリアのスタートアップで働くサボ太郎はフルリモート勤務のため基本的にミラノの自宅で働いている。ランチを済ませた後、コーヒーを飲んでから15分ほど昼寝をするのが習慣になっていた。タイマーをセットしアイマスクをしてソファに横になるのだが、ある日、タイマーよりも早くiPhoneが鳴った。 親友からの電話サボ太郎は目をこすりながらiPhoneを見た。サボ太郎の友人、ヒロトからの電話だった。彼は大学時代からの親友で、現在は社会科学系の研究者をしている。サボ太郎とヒロトは親友ではある

          チャンスについて考えるサボ太郎

          イタリアで英語で働くことの難しさ

          イタリアに来てもうすぐ二年になるが、サボ太郎はイタリア語をあまり話すことができない。通っていたミラノのデザインスクールは英語のコースだったし、現在働いているスタートアップは英語で仕事ができるためイタリア語の勉強の優先度が下がってしまっていた。 サボ太郎は幸いイタリアで英語環境を見つけてなんとか生活している。海外で生活するには語学が重要なキーとなるが、国際公用語というべき英語でもその使用環境は国や地域によって大きく異なる。サボ太郎は、イタリアの英語事情を考えてみた。 イタリ

          イタリアで英語で働くことの難しさ

          日本からのスカウトに揺らぐもイタリアに残る。

          サボ太郎がイタリアに来てもうすぐ二年になる。イタリア人の女性と結婚して、ミラノの大学院に通ったり、スタートアップで働き始めたりと、大きな変化が連続した密度の濃い二年間だった。就職したことでイタリアでの生活の基盤もでき、ようやくひと段落といったところだ。ところが、生活が安定してきた一方、サボ太郎は自分の将来を明確に描けていなかった。イタリアに永住するのか、他の国に拠点を移すのか、日本に帰国するのか。考えても答えは出なかった。 日本からのスカウトサボ太郎は将来的な日本への帰国の

          日本からのスカウトに揺らぐもイタリアに残る。

          日本人とイタリア人。正確さと柔軟さ。

          多くの面接やハードな給与交渉を経て、やっとの思いでイタリアのスタートアップに正社員として入社することができたサボ太郎。彼は基本的にフルリモートで働くことになった。フルリモートなら自分のペースで仕事を進めることができ、快適に働ける。だが、自宅で仕事をすることで孤独を感じることもあった。何かが足りない。それは、一緒に働くチームメンバーと交わる機会があまりないからだろう。彼はそんなことを考えながら、自宅でコーヒーを飲みながら仕事をしていた。 週に二度の出社そんな中、COOのマッツ

          日本人とイタリア人。正確さと柔軟さ。

          やるしかねぇ。🇮🇹スタートアップの給与交渉。

          サボ太郎が十年かけてようやく辿り着いた面白いと思える仕事、プロダクトマネージャー。その経験を、ヨーロッパで、イタリアで積める。サボ太郎は、このチャンスを活かさない手は無いと思い、🇮🇹スタートアップからのオファーを受けることを決心した。しかし、それは大幅に給与が下がることを受け入れることを意味する。待遇を少しでも上げるために、できることはするべき。サボ太郎はそう考え、給与交渉をすることにした。 交渉ごとが苦手サボ太郎はこれまでのキャリアで給与交渉をした経験はなかった。右も左も

          やるしかねぇ。🇮🇹スタートアップの給与交渉。

          それでも🇮🇹スタートアップで働く?

          イタリアのスタートアップからプロダクトマネージャーとしてジョブ・オファーを受けたサボ太郎は、提示された給与をみて大きなショックを受けた。このオファーを受けるか、受けないか、その決断はシンプルだが簡単ではなかった。何より重要なのはサボ太郎自身が納得して決断することだ。サボ太郎は自己分析を通して自身のキャリア観や価値観を再確認し、オファーへの答えを出すことにした。 己を知るサボ太郎は朝日が入り込むミラノのボロアパートの一室で、これまでの人生を振り返った。キャリアが人生の一部であ

          それでも🇮🇹スタートアップで働く?

          ショック!🇮🇹スタートアップのリアル給与事情。

          CEOのトニー、COOのマッツとの面談を経て、サボ太郎は無事にイタリアで正社員契約を掴み取ることが内定した。あとは契約書にサインすればイタリアの地でプロダクトマネージャーのキャリアを積むことができる。だが、サボ太郎には気になる点が一つあった。給与だ。 イタリアの経済事情サボ太郎はイタリアの経済状況が悪いことはなんとなく知っていた。イタリアに来て約一年、実生活でもイタリアの経済の調子がよくないことは感じる。街ゆく車も、道路も、建物もいろんなものがボロボロだ。ミラノのような都会

          ショック!🇮🇹スタートアップのリアル給与事情。

          痺れるぜ。🇮🇹スタートアップで役員面談

          緊張のフィードバック面談サボ太郎がイタリアのスタートアップでインターンとして働き始めて、もうすぐ二ヶ月経つ。このインターンの契約は来月いっぱいで満了となる。そろそろ今後について気になり始めたタイミングで、COOのマッツからSlackが来た。 マッツ「今日時間あるかい?トニーも含めて少し話がしたいんだけど。」 CEOのトニー、COOのマッツ、サボ太郎の三人での面談なので、大体内容は察しがつく。今後の契約をどうするかという話だろう。イタリアでフルタイムの仕事を見つけるのはイタ

          痺れるぜ。🇮🇹スタートアップで役員面談