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モンゴル体験記

4年前の夏、私は10日余りをモンゴルで過ごした。
これは、その時の体験を思い出すままに綴ったものである。

私は10日間で、都会と地方の両方を訪れるチャンスを得た。
双方を比較しながら、見聞きしたこと、感じたことを書き留めておきたいと思う。

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1.ウランバートル


モンゴル滞在中、最も長くいたのが首都のウランバートルだ。

ウランバートルは交通量が多く、車間距離が数センチ、
横断歩道もないような中、その間を歩行者が行き交う。

道を渡れなくて困ったものだ。
現地人がわたっているのに付いて、何とかやり過ごした。

KFCなど、外国チェーンのファーストフード店や大型ショッピングモールもある。

ウランバートルは思っていたよりずっと都会であった。

公共交通機関が発達していないためか移動手段は車が多く、渋滞や大気汚染がひどいので、車のナンバーで走れる曜日を規制していた時期もあったらしい(当時)

走っている車は日本の車が多かった。特に、トヨタのプリウス。

乾燥気候のためか車は洗ってもすぐに塵を被ってしまうらしい。

近年、この首都に人口が急激に集中、人口に対して、生活ができるためのインフラが追い付いていない様子を受けた。

中心地から少し外れたところには住宅が密集しているところがあり、「ゲル地区」と呼ばれる場所がある。
インフラが整備されたアパートに住むことが難しい住民はこの都市スラムへの居住を余儀なくされており、劣悪な環境が懸念されている。

バスの窓から、その住宅群を見ながら、地方へと移動した。

(現地での移動はほとんどバス。道が悪く、時に激しく揺られながらの旅だった)

2.遊牧民の生活に魅了され

地方では2泊、遊牧民のゲルにお世話になった。
私はそこで、遊牧民の生活に魅了された。

その家族は見ず知らずの日本人たちに、素敵な笑顔で迎えてくれた。

言葉も通じないが、温かさが伝わってくる。
毎食、美味しいモンゴル料理をふるまってくれ、私たちが寝るために本来彼らが寝ているはずのゲルをまるまる空けて、自分達はテントを張って寝ているという、、こちらが恐縮するほど、親切なもてなしを受けた。

見渡す限りの草原、青空、

11モンゴル草原

土地が高かったから、空が、雲が、近く感じられた。

草原には一面ハーブ。
心地よい風を感じながら寝そべってその香りを満喫。

夜は夜空満天の星、、、
私はそれまで流れ星というものを見れた試しがなかったのだけど、
なんと、幸運なことに、このモンゴルの草原で、見れたのだ。
じーんときた。。
なんてきれいな星空。

周りに星の輝きを邪魔するような人工的な光が何もないから当然か。。
本当に、息をのむすばらしさであった。

そして、私が感動したものの一つ、
山羊の解体だ。

山羊を一頭、遊牧民の方が解体しているところを
始終、皆で見守った。

山羊の血まで一滴も残さずすくい取って、食用に使う。

大地に残ったのは足の蹄だけだ。

毛皮も衣類などに使われる。

”大地に血一滴もこぼさない”
遊牧民の掟のようなものだと聞いた。

とても素敵だと思った。

その日の夕食に、その山羊のお肉をいただいた。
これほど、命を感じたことはなかった。

命をいただく、ということ。
いただく以上、ひとつも無駄にしない、ということ。

有難い経験でした。

この経験を持って、私はより一層、食ロス問題に関心をもつようになり。
”食べる”=”命をいただく”ことを意識するようになった
と思う。

家畜の糞も、集めて燃料として活用される。
これこそ、自然と共生した暮らしだと、感動した。

また、現地人はお酒に強い。

馬の乳を発酵させて作る馬乳酒アルコール度数は1%未満と低く、子どもから大人まで日常的に飲まれる。

低い度数とはいえ、アルコールに弱い私は、数口飲んだだけで少しクラり…
今となっては良い思い出である。

11.ほーショール


写真:モンゴル餃子、ホーショール。

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モンゴル体験記、いかがでしたでしょうか。
本当に、伝えきれないくらい、素敵な国でした。
今でも懐かしくなって、あの家族はどうしているだろうか、
またいつか行きたい!と切実に思っています。




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