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「絶望の闇」

私は今日も絶望という名の闇に囚われていた
闇はいつも強く、ただひたすらに暗く黒い。
どうにか逃れようと
がむしゃらにもがいてみたところで
闇は果てしなく広がっている

いつの間に私はこんなにも闇に囚われてしまったのだろう
始まりは小さな闇だったはずだ
闇はたまに現れるだけだったし、
現れたところでこんなにも
長くいつまでも居座ることはなかった。
もっと小さく、色も薄かった。
密度が違った。
こんなにも強く、重たいものではなかった。

いつのまにこんなにも飲み込まれてしまったのか。
闇を前にするどころか、闇の内側にいて、
ただただ自分の非力さを感じている。
こんな風になるとは露程も思っていなかった日々が
あった気がするが
今ではもうあまり思い出せない。

もう、諦めるしかないのだろうか。
果てしなく続いてみえる闇が、
本当は玉のような形をしていてる事を私は知っているのに。
この闇の外には煌びやかで華やかな
幸せな世界が広がっているのに。
それを知っていても
ここから抜け出せなければ何の意味もない

私には何が足りないんだろう?
後何をすればここから出られるんだろう?
何もしていないわけじゃないのに
ナニカが足りない
そのナニカとは何なのか
それすらも分からないけど
そのナニカがあれば
私はここから出られるはずなのだ

ナニカを見つけなくてはいけない
ナニカは誰かがくれるものなのか?
それとも場所がくれるものなのか?
何をすれば得られるのだろう

ナニカは何か
ナニカを手に入れられる方法は何なのか
知っている人は誰なのだろう

ふと我に帰る。
何故私はナニカを探しているのだろう
ナニカを手に入れたところで
ここから出られる保証などないのに。
不確かなものに全てを捧げ、
必死になるなど馬鹿げている。
ナニカなど本当は存在しないのだ。
それなのに私は一体何をしているのか。

そして思い出す。
私は軽率で罪深いのだ。
だからここに居る。
ここに留まることが人のためになる。
他の人を幸せにするために
私はここに居なければいけない。
闇から出て行くことは許されないのだ。

過去の失敗を繰り返さないこと。
そして自分の罪を償うこと。
そのために私はここにいる。
忘れてはいけない。
私の居場所は闇の中だ。

それでもまだ
外の世界を夢見ることだけは
やめることができずに

今日も私は闇の中に囚われている。

拙い文章を最後まで読んで読んでいただきありがとうございます!感想を聞かせてもらえると嬉しいです!