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螺鈿や草木染め、藤布…どれもが古く、そして新しい✨「シーラ・クリフ×丹後テキスタイル展」@日本橋高島屋②【全文無料】

引き続き「シーラ・クリフ×丹後テキスタイル展」の、今度は展示・販売コーナーからお届けします。同展は明日まで開催されていますが「忙しくて行かれない」「そもそも遠すぎて…」という方はぜひこちらでお楽しみくださいませ😄

お着物好きさんならきっとめっちゃテンションが上がります。もちろんわたしも大興奮っ💓

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こちらが本館1階の会場。入店する方全員が必ず目にする、素晴らしいロケーションでの開催です。

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とってもお洒落なシーラの姿がどどーんと♪ちなみにこの日はシーラ自身も売り場にいました。

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昨秋に放映されたNHKの番組『世界はほしいモノにあふれてる』でもシーラが紹介していた柴田織物さんのアリス着物&帯。この細かい柄を織ってしまうなんて、ほんとすごすぎます。

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シーラがさまざまなメーカーさんの着物や帯をコーディネートしたものが、10点展示されています。ちなみにこのコーデは青好きのわたしがいちばん気に入ったもの。はぁ~、今見てもたまりません。これを着てロンドンのお洒落なバーでロンドン名物ドライジンを使った涼しげなカクテルでもいただきたいですわ🍸

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メンズコーデもありますよ~。ちょうど後ろの方が同じ着物をお召しになっていますね。帯と半衿の色が違うだけでもかなり雰囲気が変わります。

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ワイルド&セクシーなものも。こんな着物姿の男性がいたら、うっかりついていきそうです😆

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こちらのレディースコーデはまたずいぶんと粋。

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キラキラの帯に引き寄せられます。

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こちらは民谷螺鈿さんの帯。貝殻を薄く削って貼りつけた和紙を糸状に細く裁断し、丹後の伝統技法で織り込んでいるという逸品…!!ああ、この輝きときたら。この帯を締めてシーラのように小粋に帽子をかぶり、イギリス王室が主催する競馬「ロイヤル・アスコット」(招待客の豪華な装いで知られる)なんかにお出かけしたーい✨

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さて、上の3枚の帯の反物を見て、色と柄の関係がぱっとわかりますでしょうか?

実は柄として描かれている植物(よもぎ、ヤシャブシ、蕗)を使った草木染なんです。山象舎さんの作品です。

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ちなみにこちらがヤシャブシ。

こちらがその作家さんを特集した動画で「東京から丹後の山の中に引っ越して、自分で植物を摘んで染めている」と仰っています。すごすぎでしょ…。

この日は作家さんご自身がご説明くださいました。着物関係の作家さんは職人気質で若干とっつきづらい方も多いのですが、こちらの作家さんは超フレンドリー。「蕗ってこんなに綺麗な色が出るんですね😳」と驚くわたしに、「これ実は蕗の薹。たくさん摘んでさ、天ぷらにせずに染めているんだから偉いでしょ?」と仰っていました。まじで偉いです(笑)。

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岩手旅行でも見た茜染め。茜という植物の花はこんなに可憐なのだそう。もちろんこの反物も茜で染めてあります。

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わたしが最初から「絶対見たい!!」と思っていたのが、遊絲舎さんの藤布(ふじふ)。日本最古の織物とも言われ、万葉集にも詠まれているほど歴史が長いんです。当時は仕事着だったようですが、そんな古代の技法が現代にまで続いているなんてロマンティック✨

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帯にする場合は、絹などの他の繊維と組み合わせて使うことが多いそう。藤の繊維自体は麻よりも太く、しかし麻よりもやわらか。さわらせていただきましたが、独特の風合いとテクスチャがなんともたまりません。

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心奪われたのが藤布を使ったこちらの帯。水辺の景色がなんとも詩的で…。古代から現代へと受け継がれた技法と、同じく古代から変わらぬ水辺。デザインと柄が組み合わさった奥行きのあるストーリーにうっとり。イギリス南部には、ジュラ紀に形成された地層が存在する「ジュラシック・コースト」という有名な海岸があるのですが、そういう場所で締めたいなあと♪

なお、今回こちらでご紹介できたのはごくごく一部のメーカーさんと作品のみ。他にも素晴らしい着物や帯の他、ネクタイなどの小物が多数そろっていました。いずれも伝統的でありながらけっして古くさくなく、「明日にでも使いたい!」と思わせてくれるものばかり。着物はとくに片っ端から着たくなります😍😍😍

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そしてそして、日本橋高島屋さんからの壮大なおまけ。「シーラ・クリフ×丹後テキスタイル展」の真横には、華道家元四十五世、池坊専永さんによる大作の生け花作品がっ…!!

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「いけばなによって地域を元気にする、世界の平和・人々の幸せを願う」という思いを「祈りの花」として生けられたそう。「どのような状況になっても、常に、夜明けをもたらす朝日のように、人々の心に明るくあたたかい光を届け、前に進む勇気を与える」という気持ちが込められています。まさにキラキラの桜と光のシャワーを浴びている心地に。

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着物だってきっと同じで。丁寧に染められ、織られ、体と心をやさしく包み込んで日々を生きる希望とエネルギーを与えてくれます。だから着物ってやめられない♪この日は丹後の素晴らしい手仕事にふれて、ますます着物が好きになりました😁💓


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