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To Mars and Black

目を閉じても瞼の奥に不規則に感じる光
高架下でじっと息を顰めて朝を待つように

昔読んだSF小説で、現代人の一日は火星の一日の時間と似ているという
24時間37分

そのはみ出てしまう端数にこそ、ほんとうが隠れているのではないかと、そんなことばかり考える

わたしもきみも地球人?
いや本当は火星人?

どんなに擬態しても馴染めない、一生歪な楕円を描く

君の好きな曲はperfect circleだった、どんなに足掻いても成り切れなかった

一生このままが良いな
願った8月はあまりにも一瞬で、やりきれないな、そんな思いもありふれた

春が嫌いで好きだった、だから殺す、そうして初めて受け入れることができるのかもしれない

火星に下りる、極寒の地平
生き物が住める環境ではなくとも
一角獣が跳ねる

ここは手のひら大の宇宙で
どこまでいっても予定調和で
たまに鍵を掛け違えたくなる、わざと間違えてみる

完璧じゃないわたしたちが完璧なんて願えるものか
非の打ち所のない幸せなんて、ただのハリボテみないなものだ

僕は普通、ただの普通

システムオールグリーン、のちスターレッド
最大のバグはわたしで君だ