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家族写真の保存と活用、どうしてる?

出張撮影というお仕事をしていての素朴な疑問なのだが、皆さん写真を撮ってもらった後はどうしているのだろうか?

データで納品された写真をパソコンやスマホで確認して、その後は…?

安い出費ではないはずなので、見た後はそのままデータとして保管しているだけ…というパターンは少ないと思うのだけれど。今日は、その辺りについて少し書いてみたい。


写真を失わないために ~プリントで保存しよう~

もし、そのままデータとして保管しているだけなのであれば。ぜひ何らかのアウトプットをおこなって、形にしておくことをお勧めしたい。なぜなら電子データというのは、紙と比べるとずっと儚いものだからだ。プリントしてしまった物よりも、格段に消失しやすい。

CD-RやDVDでバックアップを取っていたとしても、経年による劣化でダメになる可能性がある。また既に消え去って等しいフロッピーのように、時代の進化に淘汰され読み込みができなくなることだってあるかもしれない。それから「パソコンが壊れてしまったので、もし残っていればデータを再送してもらえないだろうか…」というお問合せをいただくこともある。オンラインストレージで安心、といってもサービスが終了してしまえばそれまでだ。

これがプリントされた写真だったり、アルバムやフォトブックであればどうだろうか?天災でも起こるか、意識的に捨ててしまわない限りは、ほぼ手元に残り続けるだろう。「紙というのは、最も原始的かつ保存に向いた形式である。水濡れにも意外と強く、燃えてしまわない限りは、完全に失われることはない。」そのような話を聞いたこともある。

だから何重にもバックアップを取るのも安心材料だが、まずはプリントして形ある物として手元に置いて欲しいと思う。

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写真をプリントすることの利点

まずは先に書いたように、長期的な保存に向いていることがあげられる。

他にもうひとつお勧めしたい理由が、プリントしてしまえば家族の誰でも気軽に手に取れるようになることだ。出張撮影のご依頼は、大抵が家族写真である。しかしデータがパソコンに入っていたら、親御さんのスマホに入っていたら。それは子供さんが気軽にアクセスできる形だろうか…?

「わたしとカメラ 1 」でも、書いたことがあるのだけれど…

我が祖父はカメラが趣味だった。

戸棚には家族、孫、親戚、戦友会…とカテゴライズされたアルバムが何冊も並んでおり。小さな頃は祖父の家に行くたびに、その中から自分や家族が写ったものを引っ張り出しては眺めていたものだ。

微かに残る幼い日の記憶を写真から呼び覚まされたり、共に眺めながら覚えがないことを両親から話してもらったり…そんな風に写真を通して家族が繋がる時間が好きだった。

元々自分は、カメラ好きの祖父が撮りためていたアルバムを眺めるのが好きな子供だった。そこには今より若い両親や記憶にない頃の幼い自分、小さな頃に住んでいた家…そういったものが並んでいて、見ているだけでも楽しかったし。それについて大人から話を聞くことは、もっともっと好きなことだった。

また子供の頃はそうやって単純に楽しんでいた写真だけれど、思春期になり両親とぶつかることが多くなってきた時期などは。父や母が心がほこほこするような嬉しそうな顔で幼い自分を見つめている姿は、ささくれだった心を癒やしてくれた。無条件に愛されている頃の写真は、「どうせ弟のことしか、かわいくないんだ」そんなひねた気持ちの慰めになった。

今こうして、家族の写真を撮らせていただくような仕事をしているのも。この経験が、そうした時間が無関係では無いだろう。

また逆のことだって、言えるかもしれない。思春期の生意気な娘にうんざりした母が、幼い日の姿に何かを感じたりした瞬間だってあったかもしれないのだ。自分が実家を出るまで、いや出た後ですら…その廊下には幼い頃の家族の写真を詰め込んだ額が、飾られていたのだから。

そういった経験を踏まえると、やはり写真はすぐ手の届く場所に置いたり飾ったりして欲しいのだ。

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プリントをどのような形にして残すか、方法編

現代では形にして残すにしても。パソコンやスマホ、ネットでのサービスを使うなど様々な選択肢がある。

・パソコンやスマホアプリを利用して、フォトブックを作る
・お気に入りの写真を選んで、プリントして飾る
・アルバムやスクラップにする

プリントアウトして保存、となるとこの辺りが一般的だろうか?
以下、それぞれについてもう少し詳しく述べていくことにする。


◆フォトブックを作るのは、ちょっと大変

パソコンやスマホからブックを作るには、PhotobackMY BOOKしまうまプリント富士フイルムビスタプリントなど…様々なサイトがあるが。自分はいつもPhotobackを使っている。マットな質感で、1番おしゃれな雰囲気に仕上がるからだ。またパソコンからの場合ブラウザから編集できるので、ソフトをダウンロードする必要が無い点や。スマホからの制作に対応している点も良い。

しかし例にあげた3つのうち1番手間がかかるのが、おそらくこのブック作りだ。

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写真を規定の枚数だけ選ぶ、というのは存外に難しいものだ。少なすぎても、多すぎてもいけないというのが大変に悩ましい。

またタイトルやレイアウトを考えなければいけない、という手間も発生する。テンプレートがあるとはいっても、どこにどの写真を入れ込むのか…考えているだけでどんどん時間は消えていくだろう。

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面倒くさがりの場合、手間を考えると作り始める前から嫌になってしまうかもしれない…。しかし、そうやって労力をかけたぶん。出来上がった作品は、思い入れのある1冊になるだろう。

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またブックという形で整えておけば、見返しやすいというメリットもある。収納もしやすい。手間暇を掛けるだけの、理由はあるだろう。


◆プリントして飾るときは、こんな方法も…

最もハードルの低いものは、これだろうか。
お気に入りのフォトフレームを探して飾るのも良いだろうし、選んだ何枚かをマスキングテープでペタリとしてやるのも良いかもしれない。

そんな風にカジュアルに壁に貼る場合は、マット調や白フチありにすると雰囲気が出そうだ。ましかくプリントという選択肢もある。いずれもフジフイルムのサイトで、ネットから注文可能だ。

あとは、ひと手間かけてからのプリントもおすすめしたい。

たとえPhotoshopやIllustratorを持っていなくとも。今は無料のソフトや素材で、色々なことが出来るのだ。

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普通に写真プリントに出す前に、文字やイラストを入れ込んでやるだけで…

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そのままプリントした写真を飾るよりも、グッとおしゃれな雰囲気が生まれるし。たった1枚でも存在感のある写真になるのが、ポイントだ。パソコンからが難しいと感じる場合は、文字入れやスタンプがあるアプリなどを使っても良いかもしれない。

今までに撮影させていただいた方々のものが、こちらである。

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★印刷サンプル

文字や日付などを入れ込むことで、より思い出深い1枚にもなる。よかったら、ぜひチャレンジしてみて欲しい。


◆センスなしでも簡単に作れる、スクラップブック!

パソコンやスマホの操作やデザインは、ちょっと苦手…だけど手を動かすのは好き。そんな方には、ぜひおすすめしたいサイトがある。色々なペーパークラフト素材が無料でダウンロードできる、キヤノンのサイトだ。

キヤノン クリエイティブパーク
https://creativepark.canon/

この中の「スクラップブック」のカテゴリを見て欲しい。フォトアルバムやスクラップブックのお手軽なキットが、実に多彩なバリエーションで揃っている。パーツを切り貼りするだけで出来上がるようになっているので、何も難しいことはない。子供さんと一緒に作ることもできるだろう。

ハードルはただひとつ。自宅にプリンターがあること、だ。

※あと写真はしまうまプリントが、たっぷり印刷してもリーズナブルなので良いかもしれない。画質やサイズにこだわりたいなら、その中でもFUJICOLOR高級プリントがおすすめだ。


おまけ:スライドショーにする


プリントアウトではないけれど、アクセスしやすい形としては。スライドショー化して、Youtubeにアップしておくなどもいいのかもしれない…と撮影にお伺いした先のテレビで、Youtube動画をあれこれ流している子供さんを見た時に思った。

今年1年生になったばかりというのに、実にスムーズに自分で操作していたのだ。さすが、デジタルネイティブ

Windowsには「フォト」というスライドショーが作れるソフトが最初から入っているし、スマホでもFilmStorySLIDE MOVIESなどのアプリがある。

「世界に顔をさらすなんて無理!」という人も、YoutubeにはURLを知っている人しか見られない限定公開というシステムがあるので。環境が合うならば、こういう方法もありかもしれない。


最後に…1番お手軽な整理術は、これ!?

趣味で沢山の写真を撮っていたからこそ、思うのだけれど…写真の整理ってけっこう面倒くさいもの。

ブックにするにしても、プリントしてアルバムにするにしても。何を選ぶのか、どう並べるのか…とあれこれ考える必要が出てくるので。せっかく沢山の写真を納品しても「時間のある時に…」と、何度か見た後は手つかずのまま眠ってしまっている人もいるかもしれません。

そういう時は。スクラップブックの最後でご紹介した「しまうまプリント」で、まずは全てをプリント!高品質なFUJICOLOR高級プリントでも100枚で1000円なので、悩むのも選ぶのもやめて全て印刷してしまえばいいんです。

そして無印のたっぷり入るアルバムセットに、とにかく順番に突っ込んでしまうか。(5冊組、1冊48枚なので240枚までOK!
もしくは倉敷意匠のロービキ・カミノハコのMサイズが、ちょうどL判写真にぴったりのサイズなので。これに届いたそのままを突っ込めば、もはや写真を入れる手間さえないという…!ラベルを貼って積み重ねておくだけで、何となくオシャレに見える上に。引き出しなどに突っ込んだりも出来るので、アルバムより楽に管理しやすいこの方法は本当におすすめ。

なので自分の場合、何度も眺めてウットリしたい犬の写真は無印アルバム方式で。旅行や趣味の写真は、ハコ方式で管理しています。

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広島で、大人から子供まで人物の出張撮影をしています。自然な情景を、その時間を…切り取って残したスナップ写真は、お客様だけでなく自分にとっても宝物。何かありましたら、ぜひどうぞ!

ユルリラム
http://yururelam.web.fc2.com/

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