【不妊治療記録】vol.2産婦人科デビュー
正確なタイミング法を求めて
アプリでタイミングを見計らってもなかなか妊娠しなかったため、もしかしたら私のタイミングがおかしいのかな?と思い近所の産婦人科へ行く。口コミを見て行ったが、妊婦さんなどで溢れかえっていて、なかなか人気なようで一安心。
お医者さんは40代後半くらいの男性で、簡単に問診を済ませ、タイミングを測ってもなかなか妊娠しないことを告げた。
「タイミング合ってたとしても、1回で20%しか妊娠しないからね。そんなに焦らなくても大丈夫だよ」と笑顔で先生に言われて、安心する。確かに1回20%と考えるとそこまで確率は高くないし、私が妊娠できなかったのも頷ける。
病院では実際にエコーで卵胞の大きさを見てもらい、そろそろ排卵しそうか、またタイミングをとったらいいのか教えてもらえるようだ。診察台に上がり、初対面の先生の前でお股をおっ広げるのは何回やっても慣れない。
超音波で卵胞を確認され、「卵胞の大きさはまだ小さいね。内膜も薄いし、また三日後おいで」と言われる。自分でアプリでまだかな〜と調べるよりさっさと産婦人科に来たら良かったと思った。
その日のお会計は5000円ほどで、思いの外安くてホッとする。
タイミングは突然に
三日後再び産婦人科へ。すると先生から「もうすぐ排卵しそうだね。この卵見える?20mmあるから、もうすぐだよ。内膜もいい感じだね」と言われる。この時初めて卵胞は20mmくらいで排卵し、内膜の厚さも大事だということを知る。
「今日と明日タイミング取ってくださいね」とさらっと伝えられ、帰路に着く。
「今日と明日」と言われても、そんなうまく行くのかなあ…と不安だった。なぜなら私はそこそこ激務な上、夫はなかなかの激務。平日顔を合わせないこともしばしばあったのだ。急に今日と明日してくださいって言われても「そうですか」と受け入れられない。でもお金を払って2回も診察してタイミングが取れなかったら意味がない。さっそく夫にLINEをし、今日明日がタイミングだということを伝えたが、結局激務かつ2日連続ではできないと言われ当日だけタイミングをとった。
毎月やってくるもの
タイミングを取ったものの、やはり回数が多くなかったのか妊娠はしなかった。私の生理はいつも通りピッタリやってきた。
「まあ1回じゃ妊娠しないか…」と思いつつ、世の中の妊娠してるカップルはそんなにタイミングとか意識してるんだろうか?と疑問に思った。こんなにドンピシャにみんなタイミングをとって、無事妊娠してるんだろうか…そうとは思えなかった。みんなきっと何も考えなくても妊娠してるんだろうなあとちょっと落ち込んだ。
そして生理が終わり、また排卵日が近づいてくる。渡航も近づいているので、今回産婦人科でタイミング法をやったら、それ以降は不妊治療専門クリニックに行こうと考えていた。
2回目の産婦人科
また産婦人科を訪れた。病院が小さいため、割と診察室の声も聞こえてしまうのだが、何人も赤ちゃんをエコーで見ている声がした。待合室にはお腹の大きな人がいっぱいいて、妊娠マークをつけている人も目に入った。産婦人科なんだから当たり前なのである。なんだか自分が場違いなような気がした。でもまだ病院でのタイミング法は2回目であるから、そんなに焦らないでいいよと自分を慰めた。
診察室に入り、卵胞を診てもらうと「もう排卵しそう」とのことだった。アプリではまだ排卵じゃなかったので完全に油断していたが、これがアプリと現実の差なのだと思った。やっぱり病院で診てもらってよかったと思った。
そのまま流れでHCG注射という排卵を促す注射をしてもらった。この注射を打つと早くて24時間以内に排卵するので、「今日は必ずタイミングを」と伝えられたので合った。
排卵を促す注射ってなんだか怖いし、打たれる前に「これって副作用とかありますか…?」と恐る恐る聞いたものの、看護師も「そんなないですよ。割とバンバン打ってます」とあっさりした回答であった。そしてこの日、初めて不妊治療で初めて注射をしたのであった。
タイミングは絶対
帰宅して夫の帰りを待つ。本当は眠くて仕方がなかったが、せっかく注射をしたし今日タイミングを取らなくては意味がない。夫の帰宅は23時過ぎとなり、夜ご飯などを済ませてタイミングを取る。
この時から、「したいから」するのではなくて、「タイミングだから」するようになってしまっていた。排卵日付近以外の性行為は無意味で、文字通り「子作り」という作業であった。
しかし無事タイミングが取れ、安心したのも束の間、生理予定日にまたピッタリ生理がやってきたのだ。
少しくらいズレて私を楽しませてくれていいのに、いつもピッタリの周期でやってくる生理がこの時はちょっと憎かった。同時に「こんなにピッタリ生理もきて、生理不順とは無縁だし、生理痛もないし、私がまさか不妊なんてことはないよね」と思っていた。
ついに不妊治療専門クリニックへ
タイミング法から半年、一向に妊娠しない。1回の確率20%というなら半年経てば十分妊娠するはずなのにしなかった。生理が来るたびに「またタイミングを取るのか…」と思ってしまっている自分がいた。
そんな自分の状況を変えたくて、ついに不安と、期待を胸に秘めたまま、不妊治療専門クリニックの門を叩いたのであった。
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