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夏の終わり、始まり、終わり

プールの塩素の匂いを嗅いで少し悔しそうな顔をする男、それを眺めるプール監視員には二人の子ども
その子どもは家で、クーラーがついてる凉しい空間で指だけを動かす。白いノートが黒く染まっている
それを眺める女に名前はない。6年1組、そこから先が文字化けしている。何も読めない。

花火の音がした。昼間から花火の音、監視員の男は首を傾げる、二人の子どもはノートを黒く潰す、女は食器を洗っている。同じ食器をかれこれ三十分。
プールの塩素の匂いを嗅いでいた男は、プールに飛び込む瞬間だった。

花火の音がした。太陽の光は花火の姿を見せてくれない。それでも花火はそこにある。男は水しぶきを立てた

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