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希生念慮

 どうして、自ら死ぬのだろう、と問う人は、
 同じく、どうして自ら生きているのだろう、と問えるのだろうか、
 つまり、理由無く死を求めるのは、
 生きる事に、そもそも、理由が必要無いからである。

 誰かの為に生きる、とか、
 自分が自分で在る為に、とか、
 幻想が、無自覚な嘘であると云う事に、
 気付けないだけなのだ。

 平均化された人の群は、
 生きている事に何等かの意味や価値が在り、
 だから生きていると云い聞かせている、云い訳だ、
 群とは病巣其のものに成り得るのに。

 希生念慮と云うより、生きる云い訳を、
 社会に寄生して、口を開け、
 自らが、魂の搾りカスで在る事から、
 目を逸らしている。


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