落穂拾い

有名な絵の話ではなく。

落穂拾い的な仕事というのがある。

全ては締切内に手続きすることが大前提ではあるものの、何らかの事情で締切後に処理しなければならないもの。複雑な話が絡んでいるものや、あとから何かが修正されるようなもの。
そういうのが、落穂拾い的な仕事。

事務処理をどれだけ自動化・システム化したとしても、それは手で刈り取るのをコンバインで刈り取るような話であって、どうしても落穂は出るし、出た落穂はどうにか手で拾わないといけない。
落穂は拾いません、としてしまえるなら楽だけれども、なかなかそうは行かない。

で、落穂拾いには手間がかかる。
締切内であればなんの問題もなく行える処理も、ひとたび締切を過ぎると、いろんな理由付けが必要になったり、必要な書類や判子が増えたり、期限内のものをまとめてやるのとは処理フローが変わって、バックオフィスでは余計に時間がかかる。まとめてコンバインで刈り取ったものと同じ処理に乗せようとすれば、無理やりねじ込んだりすることも必要になる。

だから、「ちょっとくらい遅れたっていいだろう、なんとかなるだろう」みたいな、自ら落穂になりに行くようなのは、落穂拾いをする方からすると、できるだけなくなってほしい。
落穂拾いも仕事なのだけれども、本命の仕事はコンバインで刈り取ったのをまとめて処理する方なのだ。できるだけ一度にたくさん刈り取れるほうがいいし、落穂は少ないほうがいい。落穂はなくせないものだと分かっているのだけど、なにぶん人手が少ないもので、落穂で手がいっぱいになってしまっては、なんのためにコンバイン使っているのかという感じになってしまう。

何かの締切があったら、落穂拾いをする誰かのことをイメージしてもらえるといい。

私も、年末調整の書類は、早く出そうと思う。

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