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[あとがき]V4G スペシャル回ありがとうございました! #V4G

2022年9月16日、秋葉原MOGRAにて開催された「VGM 4 GIGS」、ご来場&Twitchでのご視聴、ありがとうございました!

私はオープンからの45分間。ふんわりとDJしました。今回は…というか今回もほぼセットを組んでのDJを行いました。オープンでDJをすることはあまりないのですが、イベントの組み立てという面でもオープンのときは固めにセットしてDJに臨んでいます。

かけた曲です


最初はRidge Racer 6から『Find Your Way (Menu Screen)』。実はこの曲直前で色々あり急遽かけた曲でして、次の曲とのBPMも差があるのですがかけました。途中で車が走り抜けていく音が入っている、特徴あるかっこいい曲です。

一気にチルなLIVE A LIVEへ。これはChill:SQに収録されている『Chill SQ: ライブ・ア・ライブ ~WARM A LIVE~LIVE OVER AGAIN』、REN:DZリミックスです。オープンかクローズにぴったりの、BPMゆっくりなエモーションな曲です。


なんとなく今回のイベント的に、HIPHOPな曲はかからないだろうなと思い、ストリートファイター3 3rd Strikeより『Third Strike』。ある意味、私がゲーム音楽DJを始めるきっかけになった曲の一つです。私が学生の頃、メディアやオリコンに日本語ラップが増えてきてその影響でそういう曲を好きになっていったんですが、「ゲームの中にもHIPHOPあるじゃん!しかもかっこいい!」と思わされた、思い出の曲です。


そこから、格ゲー繋がりでCapcom VS SNK2より『This is True Love makin'』を。格ゲーの中でも屈指の名曲、特にダンスミュージック的な面での名曲ですね。ロンドンステージ、好きな方も多いのではないでしょうか。


再びラップに戻ります。英語ではなく、日本語のラップを。みんな大好き塊魂より『DISCO PRINCE』。ディスコ、ハウスのようなトラックに新沼謙治さんのラップが、塊魂のゆるくもセンスのいい世界観、デザインを表現されています。吉幾三氏の『おら東京さ行くだ』な雰囲気もある、大好きな曲です。


さらにラップを続けます。パラッパラッパー2『Romantic Love』のリミックス、『Romantic Plastic Love (V-Day 016 Edit) [PaRappa The Rapper 2 remix]』。イントロの1小節を5回ループさせて尺を伸ばしてミックス。原曲はBPMが低くムーディーな雰囲気と特にベースが良い味を出している曲なんですが、このリミックスはBPMをあげてハウスなダンスミュージックに。よく使わせてもらっている、良リミックスです。


続いて、先日リマスターが発表されたテイルズ オブ シンフォニアのGC版主題歌『Starry Heavens』のリミックス、『Starry Heavens (SENTIMENTAL REMIX)』。これはパラパラ向け? にJ-ユーロをコンセプトとしたリミックスアルバムに収録されているものです。


原曲はしっとりとした名曲ですが、これは完全にBPMを上げて踊れるリミックスに。特にイントロというか最初のサビがあえて抑えられてるところがいいんですよね。クラブミュージックの盛り上がり方に仕上げられている気がします。


そこからハウス寄りにするため、エクストルーパーズから『Frontier Base』。エクストルーパーズはねえ…本当にどの曲もかっこいいし、音楽へのこだわりが凄いゲームなんですよ。今回みたいなスペシャル回は選曲が超有名タイトルに寄りがちだけど、こういうもっと有名になるべき! な曲もかけたいなという気持ちも強いんですよね。


そこからJet Set Radioの『Electric Tooth Brush』のリミックス。使いやすいしかっこいいリミックスで、これもしょっちゅうかけてます。フルがけに近いくらいかけたはず。


で、リマスターが発表されたロマンシング サガ -ミンストレルソング- の『熱情の律動』のREDALICE氏リミックス。メロディはそのままに強いビートのクラブミュージックリミックスで、前曲のちょっと硬派な印象を乱さない繋ぎを意識。


その後はちょっと以降の選曲のため、クロノ・トリガー『風の憧憬』のリミックス、『GREEN YOUTH IN A BOX』。おそらくM3で購入したか、通販で購入した同人CD『Juke Box Prometheus』に収録されているハウスなリミックスで、本当に10年前から何度も何度も何度もDJでかけている最高のリミックスです。ここでちょっと明るめな雰囲気の曲調にチェンジします。


ここで今回かけたかった曲のひとつ、ぺんぎんくんギラギラWARSより『Let's Move Closer (True Nearer Mix)』。Yamajetさんのオシャレで踊り出したくなるハウスな曲調が本当に好きで、正直そんなにメジャーなタイトルではないですが今回選曲しました。ぺんぎんくんギラギラWARSの曲は本当に全て最高です。


ここで、そのハウスな流れを止めないように、そしてゲーム音楽的に有名曲をもってきます。R4 -RIDGE RACER TYPE 4-より『Ridge Racer -One More Win- [reTRACKDOWN Hiroshi Okubo]』です。ゲーム音楽界の名盤、R4の20周年盤のリマスター版をかけました。女性ボーカルの美しさとトラックの思わずノってしまうオシャレさが完璧です。


R4の名曲からやや強引に繋いでも、今回1番かけたかったGoldfellasの『Play & Peace』。これはPS4のCMに用いられた曲ですが、そのCMのドラマチックなワクワク感、「本当に新しいゲーム機が来る」という期待感が爆発的だったのを覚えています。
この曲、実は超絶にレアトラックでして、2014の3月に約1ヶ月弱の間だけPlayStation公式から配布された曲なのです。

歌詞の中、サビ前に「Party just began」という印象的なフレーズもあることですし、オープンDJでかけるにはぴったりかなと。
今回のDJはこの曲の前はあまりビートが強くない曲、この曲以降はしっかりビートが強めの曲をかけるように意識して選曲しました。


お祭り感を維持するために次にかけたのは湘南乃風 feat. 中田ヤスタカで『一番歌(Extended Edition)』。龍が如く維新リメイク、龍が如く7外伝、龍が如く8も丁度発表されたしいいタイミングでした。


そしてちょっと雰囲気暗めだけど、強いキックが特徴的なPersona3 『Mass Destruction』のH.T.B氏によるリミックス。確かクラブに映える強いビートと、ペルソナ3のダークな雰囲気、そしてこの曲がゲーム中戦闘曲としてかかることから「強さ」「かっこよさ」が迫力満点で伝わるリミックスです。


そろそろ終わりが見えてきたところで、メタルギアソリッド3の『Snake Eater』のMusicarus氏リミックス『Still in ur Dream』。氏のリミックスは間違いないかっこよさがある上に、この曲は原曲のドラマチックなボーカルの良さを生かして、クラブミュージック化している名リミックスだと思います。さらには、ゲームをプレイした人にこそわかるサビ終わりの演出も最高です。

この頃になると、次のDJへとバトンを渡すことを意識して、トリッキーな曲はかけないようにしています。ここでかけたのはFINAL FANTASY XIIIの『三レス水郷』のyue氏によるリミックス『The Sunleth Waterscape』。原曲が既に名曲なのですが、さらに美しいアレンジがなされているように感じます。この繋ぎはTwitchコメント上でも評価してもらったようで嬉しかったです。ちなみにこの曲が収録されている『lol project 004 : Final Fantasy Remixes』、同人リミックスの中でも名盤です。FFXのドラムンベースリミックスもよくDJで使わせてもらっています。

そして最後の曲はドラゴンクエストシリーズの『序曲』のDJ SEVEN氏によるリミックス『The Dragon Quest Anthem(DJ SEVEN PDM Mix)』を。ドラクエの序曲はシリーズ通して使われている定番曲でありつつ、FFに比べてアレンジやリミックスがとても少ない印象なので、このリミックスには非常に助けられています。

この曲で私のDJはおしまい。どんなイベントでも、次のDJさんに変わる曲は、拍も取りやすくて、有名な曲で…と意識をしたのですが、繋ぎやすかったかな。ゲーム音楽なんて本当にとんでもない数があるので、少なくとも長年やっている身としてはある種マナー的なところなのかな…と考えています。



今までゲーム音楽イベントでもトリやトリ前など大事な場面でのDJが多く、ありがたい反面プレッシャーを感じ続けていたわけですが、今回はこういったスペシャルなイベントでおそらく初めてのオープンDJ。オープンDJも非常に大事であることは間違いないのですが、一方で「ああ、俺がもう遅い時間にやらなくてもよくなったんだなあ」と感慨深くなりました。

今回は何より、海外からのゲストが本当にイベントを爆発的に盛り上げてくれたと思います。

James Landinoは2回目の出演ですが、このコロナ期間で明らかにパワーアップしていると思いました。個人的にはやはり、DJ開始時のNo Straight Roads『VS SAYU』が本当にぶちあがり。この曲を本人のDJで聞けたことが最高にいい思い出になりました。大きなステージを多く経験していることも関係するのでしょう、ステージングも見ていてかっこよく、ゲームミュージックとクラブミュージックを合わせたDJとしての完成形を見た気がしました。

VGRはさらにゲームミュージック寄りなDJ、しかし本人のリミックスも含めて聞いててとにかく気持ちいい。Mii Channel Theme、やばかった。というか、全部ヤバかった。


ゲームキューブのリミックスも知ってましたが、クラブで聞くとこんなに凄いか…!? と驚きましたし、こういうリミックスをしてくれる方がいるのを改めて目の当たりにして、DJを聞くと、これからのゲーム音楽でのDJがどんどん楽しみになってきます。もちろん、また日本に来たときはDJしてほしいですね…。

私の次のDJ、Hokboyは前回のV4Gに続いてやはりDJが上手く、ゲーム音楽の扱いのセンスが素晴らしかったです。特に、サガフロンティアの『Last Battle -T260-』を原曲でかけていて、かつ他の曲はリミックスも多く混ぜていたのを目の当たりにし、このレベルのゲーム音楽DJが出来る人はそうそういないよな…と思っていました。D-YAMA氏はとにかくDJがうまくてうまくて…。K/DAの『POP/STARS』のリミックスをかけたり、イーアルカンフーのリミックスをかけてその選曲の幅の広さとEDMなグルーブを維持していたことに驚きましたし、さすが格が違うなあ…とDJを見ていました。DJ HIDDEN MACHINEには海外ゲストの間をお願いしましたがボンバーマンからテトリスから音ゲーまでド安定の素晴らしいDJで本当に見事…。V4G勢は自分も含めてなんとなく音ゲーが弱い(ような気がする)のでそのあたりのカバーをしてもらえたのもイベント的に助かりました。Alethmetix氏はアニソンマトリクスに出演された際に割とハードコアなDJをされていた印象があったのですが、今回ゲーム音楽でもそのような激しく、ときに綺麗に、とにかくかっこいいDJでした。アンダーテールからスマブラ、そしてマルコと銀河竜まで幅の広く縦横無尽な選曲とDJの素晴らしい実力に、是非また出ていただきたいと強く思いました。ラストのDJ Heero yuyはV4GのレギュラーDJとしてトリにふさわしいDJ。インターネットでの流行曲からDODやナムカプという選曲、これ本当にいつも言うんですが自分で好きな曲をリミックスできるのが本当に強い。あとFF14の曲をかけたのは流石過ぎました。今回、ほぼ全てのイベントに関する業務は彼がやってくれたので本当にありがたいですし、トリのDJまでこなしていたのでこのイベントの最大の功労者です。私はほんとうに連絡をもらうままDJをしただけ。すまん…。
そしてVJ GamecubeとVJそる、ゲーム音楽とクラブミュージックの融合を本当にかっこよくVJしてくれたと思いますし、なんというか前回に比べてそのかっこよさが物凄くパワーアップしていたように感じました。特にJames LandinoとVGRのVJは圧巻、彼らのVJとして、あくまで私視点ですが理想的なVJであったと思いますし、DJが映像の力で何倍にもかっこよく感じられたのは間違いないと断言できます。本当に2人にVJしてもらってよかったです。


おわりに

先ほど書いた通り、私がイベントのピークの時間帯や終盤にDJをしなくてよいのは結構大きいなあと自分自身で思っていて。無駄にゲーム音楽DJでの年数ばかり重ねて、MOGRAでゲーム音楽ならyusuke3rdに…という雰囲気が、烏滸がましいながら一時的にあったと思います。
でもきっとこの調子で…というか少なくとも間違いなく、今回のイベントを見る限りそういう雰囲気も薄れていくだろうし(むしろ今既にほとんどないかもしれませんが)、それがシーンとしては間違いなく健全だと思います。そのためにも、こういうnoteや直接話をすることで曲の情報や曲の探し方などは情報共有していきたいし、色々な人と人と繋げていけたらいいなあ~と思います。もちろんそれは自分が今後DJをやらない…とかではないですが、実力があるゲーム音楽DJが増えて色々な人がゲーム音楽DJとして色々なイベントに個々で呼ばれるようになることは、とにかくいいことですよね。なんか、今回のイベントで、そのあたりはもう解決に近い気がして、ほっとしました。
そういう面も含めて、3年前にやったV4Gスペシャル回も良かったですが、個人的には今回のほうがより多幸感があったなあと思います。楽しかった。

その他、個人的にはクラブでDJする楽しさとお酒の辛さを思い出した一夜でした。
DJからしばらく離れていたので正直DJがいかに楽しいかという感覚が薄れていた部分もありますが、また思い出せたのが自分にとってとても良い点でした。
これから…引き続きゲーム、note、呼ばれたらラジオ出演は精力的に行っていきたいですし、あとポッドキャストも始めたいと思っています。
時間の許す限りDJもDJ以外もあらゆることはやっていこうと思います。
ゲーム音楽も好きですが、何よりゲームが好きだからその表現のひとつとしてDJを行っているわけで。もしかしたらコロナ前、DJのみでの活動でそれを表現していたころに比べると、ゲームの情報を広めるという点でもっと複合的な活動になっていくかもしれません。
しかしもちろん、音楽面では自分の角度からのDJも提供していきたいですし、他の皆さんの角度からのゲーム音楽DJも摂取していきたい、そして数年前に比べてゲーム音楽DJ×クラブミュージックの未来は明るそうだなあと、そんなことを思った夜でした。


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