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真面目な人ほど「人生は運よりも実力よりも"勘違いさせる力"で決まっている」を読んだほうが良い理由

こんにちは!ニコリーの檜垣(@yusukehigaki22)です。

最近はもっぱらtwitterに力を注いでいるのですが、土日にいつものごとくtwitterを読み漁っていたら、田端さんが下記のようなツイートをしていました。

私は「ブランド人になれ!」を読んでから田端さんのファンになったので、田端さんが読んでいるなら、自分も見てみようということで、早速Kindleで購入しました。

読み終えてから知ったのですが、田端さん以外の著名な方々も絶賛していますね。

タイトルで「うっ…」となる人ほど読んだほうが良い本

じつは正直なところ内容を読むまでは、本のタイトルのハウツー感というか自己啓発感というか、そういったものに多少抵抗を感じていました。

そんな中、食わず嫌いをせず、とりあえず読んでみた結果いえることは、この本はタイトルに「うっ…」となってしまうタイプの人ほど読んだほうが良い、ということです。

なぜ「うっ…」となってしまったかというと、あえて言語化すれば「勘違いさせる力って本質じゃないよな…」と思ってしまったことです。

ただ読んで見ればわかりますが「勘違いさせる力が本質かどうかはさておき、世の中はそれで回っている」という仕組みが書かれています。

真面目に考えすぎるあまり日々人生がハードモードになっている人は、肩の力を抜いて読んでみると、世の中の仕組みがわかり生きやすくなるかもしれません。

では、内容をみてみましょう。

目に見えない強烈なアドバンテージ「錯覚資産」とは?

「月間300万PVのブロガーです」

「売上を半期で73%増やしました」

「○○商事で営業部長をしていました」

こういったプラスのイメージを引き起こすものを持っている人を見ると、人々は「この人は凄い人だ」という認識を持ちます。

単に特定のポイントで優れた成績を納めた人であるにもかかわらず、全体的に優秀な人だ、という認識を持ってしまうんですね。

※ 文中の図はすべて本を参照しています

この「自分の得になるような、他人の勘違い」のこと本書では「錯覚資産」と呼んでいます。

錯覚資産を手に入れることができると、その人には良いポジションや成長の機会が舞い込んできます。

そしてその環境でさらなる試行錯誤をしていくことで、錯覚資産を持つ人はいずれ実力もついてきます。

そこで得た実力や結果をきちんとアピールすることで、その人はさらに錯覚資産を増やすことができ、ドンドン成長していく。

そう、錯覚資産は正しく運用することで複利で増えていくものなのです。

錯覚資産と成功のニワトリタマゴ問題

継続的に大きな成果を得るためには、単に実力がつくだけでは不十分で、それを錯覚資産に変えていく必要があることがわかりました。

となると、一番最初、成功も錯覚資産もない場合はどうしたら良いのでしょうか?

このニワトリタマゴ問題について筆者は「まずはいろんなことにチャレンジしてみよう」といいます。

その中で成果が出たもの(特に数字として現れるものが好ましい)については、積極的に公開し、錯覚資産を手に入れる。

そして、その錯覚資産をもとにさらに良い環境を手に入れる。

このようにわらしべ長者的に錯覚資産を手に入れることで、自然と実力もついてくるのです。

実力と錯覚資産はどちらのほうが重要か?

では、実力と錯覚資産どちらのほうが重要なのでしょうか?

下記の図をみてみましょう。

これは「実力」「成果」「錯覚資産」「環境」を一つの図にしたものです。

実力→成果→錯覚資産→環境

のループについては、先程説明をしました。

では太線のループについてみてみましょう。

成果→錯覚資産

成果がでれば錯覚資産は当然作りやすい。

加えて有名な作家の小説が売れやすいように、錯覚資産があれば成果にもつながりやすい。

よって成果→錯覚資産→成果→…というループが成り立ちます。

次に点線を見てみます。

錯覚資産→環境→成果

錯覚資産があれば、一押しのプロジェクトにアサインされたり、有能な上司の元で働く事ができたり、良い環境が得られやすいことは前述までの通りです。

環境がよければ、メンバーの功績により成果が出やすい、ということは往々にしてあるかと思います。そのため環境→成果、というループが成り立ちます。

ここで改めて先ほどの図を見てみましょう。

重要なポイントは錯覚資産はすべてのループの上にあり、一つのループの上にある、ということです。

錯覚資産がない状態では、どのループも回ることができません。ここから言えることは一つ。

スキルアップばかりやって、錯覚資産を増やすことを怠ると、すべてのループが回らなくなる

ということです。

成果をきちんとアピールして錯覚資産を得ることは、実力を磨く以上に重要であると言えます。

チャンスを掴むためには「自分の思い出してくれる人」を増やせ

では具体的にどのようにして錯覚資産を増やしていくのがよいのでしょうか?

筆者は「思考の錯覚の網」をできるだけ多くの人に広げて、チャンスが巡って来やすいようにしろ、と言っています。

たとえ錯覚資産を作ったとしても一人からしか評価を得られていないのであれば、数多くチャンスを掴むことはできません。

チャンスが訪れたときに自分のことを思い浮かべる人を増やしておく必要があるんです。

著書ではこれをPVとCVRの概念を用いて説明しています。

いくら実力がありCVRが高かったとしても認知してくれている人が少なくPVが少ないようではなかなか結果はでません。

逆に認知がされておりPVが高かったとしても、実力が不十分であれば結果には結びつかないでしょう。

PVとCVRにどれだけのリソースを振り分けるのかは戦略の問題ですが、CVR(実力アップ)に時間を投資しすぎている人が多い、というのが筆者の指摘です。

そして、なぜCVRに時間を投下したがるのかといえば、それは人が「成功は運よりも実力によって決まる」と思い込んでいるからです。

実際は運の要素が非常に大きいため、一定の実力に達したら積極的に発信をしPVを増やしていくのがよさそうです。

錯覚資産を求める人生は醜いがうまくいく

大きな錯覚資産を手に入れようと思ったら、真実を語るよりも極端なストーリーを語るほうが良い、というのは、多くの方が賛同する内容ではないでしょうか。

バランスの取れた言説に人は魅力を感じないからです。

アメリカのトランプ大統領も、偏った主張が話題となり、結果として大きな錯覚資産を手に入れ、大統領に当選しました。(そして今は実績も出しているので、本書のいう通りの流れになっているのかもしれません)。

そして多くのインテリジェンスがトランプ大統領に嫌悪感を示したように、錯覚資産を得たいがため、真実を語ることを放棄し極端なストーリーを語る生き方は、"ぶっちゃけ醜い"と本書では書いています。

ただ自分の人生をうまく行かせたいのであれば、この生き方を避けることはできないのでしょう。

注意点としては、自分の人生の選択においては「極端で偏った意見」で考えない、ということです。

正解はAorBではなく、もっと複雑であることは明らか。自分の人生については正解を追い求め、対外的には偏った意見を述べてポジションを取るのが、人生をうまくいかせる方法です。

現実は実力が正しく評価される健全でフェアな世界なんかじゃない

最後に、筆者はこのように述べています。

現実世界は、「実力が正しく評価される健全でフェアで気持ちの良い世界」なんかじゃない。思考の錯覚の泥沼の中で、錯覚資産という卑怯な武器で殴り合う、油断のならないジャングルなのだ。

一貫して筆者が述べたかったのは、世の中実力主義なんかじゃない、ルールを知らないと損をすることが多い、ということだと思っています。

では実力でないなら、世の中の成功は何で決まっているのでしょうか?

それは「錯覚資産」「運」「実力」の3つです。

ほとんどの人が「実力中心」の世界観で生きていますが、今まで見てきたようにより現実に近いのは「錯覚資産-運-実力」モデルなのです。

このnoteの最初に「タイトルで『うっ…』となってしまった人こそ読んだほうが良い本」と書きましたが、私も世の中は実力中心の世界であり、勘違いさせる力などは本質ではない、と思ってしまっていました。

この本のおかげで世の中の仕組みがまた少しわかったので、実力だけでなく、錯覚資産にもきちんと投資をし、色んな人にお会いし発信していくことでチャンスを手繰り寄せて行きたい、と思います。

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