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偶然と想像と千年女優


今日は急遽休みになった。
元々明日は休みで下高井戸シネマへ上映最終日の『偶然と想像』を観に行くと決めていたので、「これは今日行くべきだと導かれている…」と思い、観に行くことを密かに滑らかに決心した。


余裕をかましていたら46番乗り。



「木曜だから」と高を括った僕の予想は甘かった。
思いのほか人は沢山いて、どこに座れるのだろうとそわそわした。これが明日の最終日(しかも金曜日)となれば、これの1.5倍以上は人が居たことだろう。よかった、とわずかに安堵できて汗が少し引いた。

稚拙で単純で純粋な感想として、面白かった。
オムニバスということ以外の前情報を遮断できていたおかげで新鮮な物語、台詞、役者など多くの部分で刺激を受けることが出来た。濱口監督の作品はやはりどこか小説のような文学的な印象を受ける。『繋がり』や『向き合う』など、目に見えないものについて考えていくことも、『ドライブ・マイ・カー』でも印象的だった乗り物での会話も効果的に使用されていて惹き込まれた。
個人的には第三話が特に好きだった。


家に帰ったらNetflixで今敏監督の『千年女優』が配信されていることを知り、すぐさま観た。
今敏監督作品(特にパプリカ)はいつか劇場で観たい。
原節子をモデルにしたこの作品は、インタビューをしていくうちに出演作と絡めた想い出へと流れ込んでいく…という展開なのだが、上手いこと人間の記憶の曖昧さを描いているようで好きだった。そして何より今監督の描く美しくもどこか不気味でこわさを共存させた人間が好きだ。


今日はおろしたてのニューバランスと散歩できたし、
映画を堪能できて有意義な休みになった。

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