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社会への不満とその解決法

「現代社会システムは問題があるか?
それはどんな問題か?
そしてその問題はどのように解決しうるか?」

先週末、少しだけ無理をして3日間のバカンスをとっていた。8月まるまるバカンスを取るフランス人からしたら、3日間なんてバカンスとは呼べないし、実際に私を別荘へと招待してくれた友達の母親は、「時間がなくて何も面白いことを提案できなかったことを心苦しく思う」とまで言っていた。

しかし、今の私の仕事の状況を鑑み、またその3日間毎日朝と昼に海に行けたことを考えると、確かに短いとは感じたが私には十分すぎるバカンスだった。

私を招待してくれた友達の家族は、いわゆる“ブルジョア”である。大きな別荘には客室がいくつもあり、家事は全てお手伝いさんがこなし、さらに船まで所有している。一家代々金持ち、というタイプだ。

さて、上記の質問は、その別荘に遊びに来ていた人(私を招待してくれた人の友達)が発したものだ。その人と私を招待してくれた友達が2人で激しく議論をしていた時に(何の議論だったっけ?)、ふと「ユータはどう思う?」と聞かれたので、「君たち2人の視点はあまりにもブルジョア的で、全体的な視点が欠けていると思う」と回答した。それに対し、どういう流れかこの上記の質問が私に降ってきたのだ。正直よくわからない流れだった。2人がだいぶお酒を飲んだ後だったのもあると思う。

この質問は、結局質問した側が話題を変えたことで忘れられることとなったが、せっかくなのでこの質問に今ここで回答したいと思う。

まず、「現代社会システムに問題があるか?」と聞かれると、きっとそれは問題はあるのだと思う。社会に不満を持った人がいる限りにおいては、問題がないとは言えないだろう。

しかし、それはどんな問題だろうか?私たちが“問題だと考えているもの”は、本当に“問題”なのだろうか?貧困問題やら環境問題やら、それぞれのことが、何となく問題を抱えていることは知っているが、それの何がどう問題となっているのか、と聞かれると、それに答えるために十分な知識を持ち合わせていない、と感じないだろうか?私はそのように感じてしまう。

それについて十分な知識を持ち合わせていないから、それをどのように解決するのかについても、もちろんよくわからない。だから、個人的には、私自身が十分に議論をするための知識を持ち得てない議題に対して、無理に議論をすることはなるべく避けたい。そして、私の目の前でバチバチやっていた2人の議論は、私の目には、十分な知識を持ち合わせた上での議論には見えなかった。

社会が現状どのような問題を抱えているか、ということはさておき、私は私自身の今の状況にある程度満足している。一応生活できているし、日々楽しいと感じている。挑戦したいことにも取り組めている。

しかし、そんな私でも、強い問題意識を持ち、さらにそれを解決するための知識を持っている分野がある。

それが、香水なのだ。

ここでは昨今の香水業界の何が問題なのかについては書かないが、私は今の香水業界に強い不満を抱いており、それが動機となってブランドを立ち上げる決意をした。私はその問題を解決し得るかもしれないと考えるのに(きっと)十分な知識と感性を有している。

「香水と社会問題を一緒にするな」と言われるかもしれないが、本当に一般的な意味で言われる社会問題の方が香水よりも重要なのか?と聞かれると、よくわからない。きっとそうなのだと思う、としか答えられない。そこに確信はない。

香水の世界が私の思うようなものとなった時に、本当にそれが香水の世界にとって良い変化であるのかは断言できないが、今のところはそれを信じてクリエーションをしている。私は本気で信じている。

何だか笑われてしまいそうな話だが、バカンスの思い出として書き留めておきたかったので、記憶が風化する前に、今日ここに書くことにした。例によって理解されにくい話を書いてしまい恐縮だが、少しでも私の考えていることが伝わったのなら嬉しい。


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