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U12札幌地区リーグ1部 優勝



今シーズン、HKD U12 Top チームは
U12札幌地区リーグ1部に所属し、
優勝することができました。

また、来季はスーパーリーグ(札幌トップリーグ)への
昇格を決めました。





今年は春先に「昇格」を目標に
掲げてはいたものの、
「残留」が現実的だと思っていました。

しかしシーズンが終わり蓋を開けてみれば
最高の結果を手にできたこと、
来年は札幌のトップリーグで試合ができる環境を
整えられたことを本当に嬉しく思います。





少しこれまでの歴史を。

僕が初めて指導者として
小学生を率いた4年前の2019年。
まだ【L-WAVE.HKD】だった頃ですが、
今回昇格するトップリーグに在籍していました。

初めて率いる小学生にワクワクしていましたが
前期シーズンはボロ負け。
5点差以上で負けることは当たり前。
J下部チームには0-18という伝説の大敗。
大苦戦しました。

後期にようやく手応えを掴み始め、
勝ち点を積み上げましたが時すでに遅く…。

初めて小学生を率いた年に
「リーグ降格」をしてしまいました。



プロの世界なら解任レベルの成績ですが、
クラブは僕にもう一度チャンスをくれました。
しかし翌年の2020年は2部リーグで3位。
昇格はできませんでした。




つづく2021シーズンでは2部リーグで
1位フィニッシュでしたが、
コロナの影響による試合数の未消化で
昇降格はなしの年代に…



そして2022シーズン。
2部リーグを無敗優勝し、
ようやく1部リーグ昇格を決めました。



そして2023シーズンの今年、1部で優勝・昇格。




僕が小学生を受け持たせていただいてからの
HKDのリーグ戦は
このような歴史、過去があります。



僕としては、2019年の「リーグ降格」
を取り戻すことを1つの目標に
ここまで歩んできました。

本当にあの頃は「なぜ勝てないのか」
「なぜこんなに大量失点を喰らうのか」すら
わかっていませんでした。

しかし、なぜだか自信だけは失わず、
負けず嫌いな性格から
試行錯誤を繰り返すことができたからこそ
指導者を続けることができたと思います。

いつも思いますが、
あの頃の自分を思いきり説教したいです。

そして当時の選手達には
本当に申し訳ないことをしました。

ただ、あの時の経験がなければ今はないし、
全て未来に繋がる経験だったとも思えます。

というか絶対無駄にはできませんでした。




話を戻すと、今年の6年生は
様々な出会いや別れもあり全員で9名。

決して人数が多いわけではありませんが、
5年生も含めて仲の良いチームだと感じます。


ちなみに今年の選手達は平均すると
2019年のリーグで降格を経験した時と
同じくらいの戦力だったと認識していました。



そんな彼らがなぜ優勝という結果を
手に入れられたのか。



たった1つの理由に辿り着きました。





誰よりも下手だったから


です。


もうこれ以上の理由は見当たりません。


どういうことか。

誰よりも下手だったからこそ
色々なコトをものすごいスピードで吸収して
苦しい経験も素直に受け止めながら
自分達の力に変えていくことができていました。


だって本当にそうなんですよ。

去年や今年の春先までは
キックもろくに飛ばない、
守備もゆるゆる、
試合で大量失点は当たり前、
スピードもスタミナもない、
戦う気持ちや勝ちたい気持ちを表現できない、

昨年は2ndチームとして出場していた
3部リーグで断トツの最下位。

そんな集団でした。




もちろん今でも課題だらけですが、
ビルドアップは過去見てきた代でも
トップレベルになりました。
戦術理解度もかなりの高さがあります。

勝負をモノにするコツやパワーもついてきたし、
苦しい時間に得点を取ることもできるし、
ピンチを守ることもできる。

途中から出る選手も自分の役割をこなしながら
試合の流れを変えることができるし、
急にスタメンに抜擢された選手でも
堂々とプレーできる。

チーム全体の底上げができたことも
大きかったと思います。


リーグ戦はCUP戦のように一発勝負ではなく、
約半年間に渡って繰り広げられる長期戦です。

まさに「チーム力」が問われます。

当然、怪我や体調不良など
突発的な要因で誰かを欠くこともある。

勝てる試合を落とすこともあれば
逆転することもあるし、
リードを守れないこともあれば
リードを守り切ってギリギリで勝つことも。

勝ち点が積み上げられない時期もあれば
連勝できる時期もあったり。

本当に様々なことがある中で獲得する
リーグ戦の1位は大きな価値があります。

そんなことを
誰よりも下手だったメンバーで
成し遂げたのだからその喜びは計り知れません。

シーズンの途中では選手達に
何度か厳しい言葉をかけることもありました。

しかし、彼らはそれを素直に受け止め
自分に矢印を向けて歯を食いしばって
前に進みました。


これを書きながら感じますが、
「下手ということは可能性だらけ」
なんです。

下手だから早く上達するし、
下手だからなんでも吸収できる。

下手だから素直に話を聞けるし
下手だから仲間と助け合える。

下手だから思いきりチャレンジできるし
下手だから失うものは何もない。

下手だから危機感を持てるし
下手だから上手くなりたいと思える。

同時にクラブの後輩達にとっても
最大の勇気と道標を与えてくれたと思います。

下手であるということは
とんでもない可能性を秘めている
のです。

もし上手くいっても
「まだまだ自分は下手くそだ」と
思い続けることができるなら
それだけで伸び代ですね。

まさかの世代がまさかのミッションを
達成してしまうのだから、
サッカーはやっぱり面白い。

子どもの成長って予測できません。

また1つ彼らから学びました。

いつ花が咲くかわからない育成年代は
「自分はまだまだ下手だ」という
最高のポジティブ言葉を忘れてはいけません。

もちろん、1つ快挙を成し遂げた彼らも
大きな花を咲かせるのはこれからです。


約半年間、
応援していただいた全ての皆さまへ感謝します。

本当にありがとうございました。

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