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家族という概念 familyの語源

昨日、岡山の実家に母の百と四歳の誕生日を祝いに帰っていました。家族ってやはりいいものだと思います。何かとあればすぐに皆、母のもとに集まってくるのですから。

もともとfamilyと言う言葉は、15世紀初頭「家の使用人」と言う意味で、ラテン語のfamiliaから来ています。「家の使用人、家政全般の使用人」と言う意味で、また、「家族、財産、親戚、使用人を含む家庭」と言う意味でもあったのです。そして、この言葉はフランス語の famulusという「奴隷や召使」と言った意味の言葉から派生した言葉です。

要するに古代では奴隷も召使もfamilyに含まれていたということです。
奴隷や召使は、どちらも世帯に含まれ、メンバーであると考えられていたのです。

ラテン語のfamiliaは「親と子供たち」と言う意味ではほとんど使われませんでした。その意味ではdomusが使用されました。

familiaの意味が変わっていったたのは、17世紀からで、このころから血縁がある、一族や家柄といった意味合いを含むようになったのだそうです。

そんなことを考えていたら、マフィアのファミリーがそう呼ばれるのももっともだと思えてきますね。

だいたい「子供」という概念が育ってきたのもヨーロッパではほんの18世紀のことですから、どうも日本とは家族に対しての概念も違うようです。

famulusが familia となり、こちらの単語は現在でも同じように使用されています。

famulus の派生語にはfamula「女中、メイド」、 famulanter「使用人のように」、 famulitas「奴隷制」、 familiaris「自分の家庭、プライベート」、 familiaricus「家庭奴隷の」、 familiaritas「親密的な友情」が含まれます。

英語では子供の概念以前の問題・・・「一つの家庭の下で一つの家長と一つの加政府を形成する人々の集団、親、子供、使用人、時には下宿人やポーターを含む」と言う意味は1540年代からです。1660年代からは「一緒に住んでいるかどうかにかかわらず、親と子供たち」という意味で、またより一般的な意味で「血縁関係のある人々、おじ、叔母、従妹を含む」。以前は「共通の祖先、家、血統から派生した人々」(1580年代)でした。

『がリヴァー旅行記』を書いたJ・スイフト(18世紀)も生後間もなく乳母のところにやられてしまい親の愛など知らずに成長していきました。

もともと奴隷や召使が家に必ずいる時代では、世帯の構成人数に含まれていたため、頻繁に使用されていたのだけど、時代が近代に進むにつれて、各家庭に奴隷などが所属しなくなったために使われなくなったのです。

ローマまで話されていたラテン語が長い年月をかけ、環境の背景も含めた移り変わりを見せた社会的な事例が含まれている単語の例でしょう。
家族を構成する一因の頭文字をとったとの説もあるということですが、実際に濃厚な説はこちらの由来のようです。

ところで、実は、そんなつもりはなかったのですがビザのことやら、列席してくれるベストマンの都合が次の日は悪かったなど、何やらでたまたま私たちの結婚記念日は3月18日、母の誕生日と同じ日になったのです!

母のところに行っていましたので結婚記念日のお祝いは日にちを替えて‥になってしまいました。49回目です。来年は金婚式・・・gold かgoldenのプレゼントどちらがいい?と私の方から妹たちにある意味催促のお話をしてきました。


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