昭和ラーメン

 チェスを縁側で打つボクら

チェックメイト
ちぇ強いや

ぼうと外を眺める
あっあっといって
外へ出るダッシュなふたり

ラーメン車である。
車でラーメンを売っている
のだ。

おじさん、ラーメン一つ
おじさん、ぼくにもラーメン一つ

はいおまち
ラーメンが出てきた

ふうふう
ラーメンを冷ます

ズルズル音を
立てて麺をすする
ふたり。

食べ終わった。
おじさん、美味しいね
はい1000円伊藤博文ざんす。
ぼくも伊藤博文です。
ここに置くね。

ごちそうさまでした。

といいふたりは
頭を深々とさげた。

ちりん

そのあと夏の縁側で
おヘソ丸だしで
眠った。親たちが
遠くで見守っていた。

ある夏の日だった。

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