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アウトプットとアウトカムの違いとは

「アウトプットと、アウトカムの違いとは、何?」とのお声を、最近よくお聞きします。

両方とも、語呂が似ていますし、しかもカタカナですので、「どうにも、つかみにくい」という感じになるのは、いたしかたないように思います。

「アウトプット(Output)は出力で、アウトカム(Outcome)は成果」との意味ですが、それでも「?」となる方々が大変多いかもと感じます。

「?」となる理由に、気付きました。

実は、アプトプットも、アウトカムも、これらの二つの用語を使う枠組みがありまして、その枠組みの理解が、前提として共有されていない場面で、断片的に「出力」「成果」と日本語訳だけを共有しても、しっくりいかず、「?」が残るのではと。

思慮深い人ほど、「?」になりやすい感もしています。

よって、補助線のようですが、これら二つの用語を使う枠組みを活用しつつ、アウトプットとアウトカムの解説をしたいと思います。

ですが、何も難しいお話は出てきません。おそらく小学生の方々にもすぐわかる解説ですので、以下を安心してご覧くだされば、さいわいです。

「枠組み」というのは、ロジック・モデル(Logic Model)です。

例えば、自動販売機を例にして、図にしてみましょう。

ロジック・モデルとは(例:自動販売機)

100円を自動販売機に入れると、ジュースが出てきます。

この関係をロジック・モデルで描くと、上記のようになります。

100円は「入力」(Input)です。

自動販売機で飲み物を販売するのは「活動」(Activity)です。

そして、自動販売機から例えば100円のリンゴジュースが出てきたら、それは「出力」(アウトプット:Output)です。

リンゴジュースを飲んで、のどの渇きを癒したり、一定の栄養をとれたり、爽快感を得られるのは、「成果」(アウトカム:Outcome)です。

「成果」までで記載が終わるロジック・モデルもありますが、もし続ける場合、次に「インパクト」(Impact)があります。

例えば、自動販売機ならば、人里離れた場所でも飲み物を販売することができます。地元食材を加工しジュースにして拡販もできます。炎天下の場合、熱中症の人を減らす備えにもできます。これらは、「出力」「成果」の次に続く「インパクト」であると考えられます。

ロジック・モデルという枠組みをおさえておけば、「アウトプットとアウトカムのどっちだ問題」に伴う混乱を減らせます。

「もっとロジック・モデルについて知りたくなったが、手引きは?」との方は、例えば「ロジック・モデル作成の手引き」が一助になれば、幸いです。

「アウトプット」「アウトカム」を上記の自動販売機の例えで説明すると、「直感的に分かった!!」という方々が幸い多く、今後も「?」という事柄を、可能の限りですが、わかりやすくご紹介したく思います。


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