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映画「パプリカ」をU-NEXTで見ました。自分の心に気づく。

映画「パプリカ」を見ました。題材が「夢」なので、物語は入り組んでいるように見えますし、夢ということで映像としても自由にできるのか、動き色彩など派手さがあって楽しかったです。一番のテーマは「夢」なのでしょうが、帰結としては主人公である千葉敦子が自分の心に気づくのと、準主人公たる刑事の粉川利美が、自分の抱えているトラウマ的なものの心奥に気づくことでしょうか。「夢」が深層心理の気づきにつながると仮定して、物語が作られたと想像します。

千葉敦子(夢の中ではパプリカ)が、粉川利美の夢の中に入りセラピーしている場面から始まります。最初は夢ということはわからないので、何が起こっているかわからなく混乱しますが、場面転換や動きが多いので飽きません。セラピーが終わり、夢だとわかります。
千葉敦子は研究所の人間(作っているのでなく、それを「どう使うか」を考える人のようです)でありであり、夢に入る機械を「DCミニ」と言います。研究所に戻ると、研究員の時田浩作から「DCミニ」が盗まれたことを告げられます。物語は「DCミニ」を追うため、夢に入って探すというミステリーのような展開をしますが、割と速く犯人が見つかります。しかし、その後犯人には黒幕がいる展開になるのでサスペンスのような物語になっていきます。

「DCミニ」という夢の中に入る装置(なんでそうなるのか詳しい説明はないですが。原作にはあるかも)、それを探すとなると夢に入るわけです。ここら辺がミステリーの趣を見せながらも、新しい世界を見せてくれます。それが良いですね。SFは他ジャンルの様式を用いながら、純粋なそのジャンルだけではできないものを見せてくれます(ミステリーとしてはそんなに複雑ではないですけれど)。
同一人物である千葉敦子とパプリカ。物語終盤では二人は分離します。難しく考えると「自我とは何か」なんて哲学的ないことを考えられそうですね。敦子は大切な人のために動き、パプリカは後半の騒動全体の解決に向かいます。敦子の中で心が別れてしまったのでしょうか。
終盤、敦子が大きくなるのも何か意味があるのかな?

敦子は時田のことを愛していることに気づき、粉川は過去ともに映画の世界を目指しながらも、早世した友人。彼と共に考えいたのに、終わりを作れなかった作品。それが自分の中で許せず、鬱屈していた心を夢の中で友人に許されることで折り合いをつけます。
夢が心の問題を解決することを示して、物語は終わります。

「夢」という題材だけに、見せてくれる画面が自由でいいですね。絵を見ていても楽しい。物語としては、それほど複雑な構成をとっているわけではないです。「夢」を舞台にするというアイディアが、物語に新しさを見せてくれるので楽しく鑑賞できました。登場人物は特徴があってアニメ的と言えますが、作品を見ていると実際にもいそうで大人の作品という感じでしたね。演技のかたちが、私が好きで良く見る少年マンガのアニメとは違うのかな? 
面白かったです!


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