河をデザインする【実戦的対人麻雀戦術】

 はいどーもゆとりです。
今回は自分でもどこに向けた記事なのかよく分かってないのですが、ピン東本走で意識していた自分の河に関することをまとめてみました。

◉「河をデザインする」とは

 タイトル通りの話をつらつらと書いていくわけですが、まず「河をデザインする」という言葉を使う理由から。麻雀界では古く昭和の時代から「河の迷彩」という戦術がありました。中張牌の先切りで待ち牌を出やすくするとかのアレです。これは一周回って現代では一定の評価をされている戦術だったりするのですが、今回はこういった「迷彩」とその先にある、その局だけではない打ち方全体に目を向けた戦術という意味での「デザイン」という言葉を区別して使っていきます。

◉見直された迷彩

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 過去の記事でも触れてる&考察してるのでおさらい程度ですが、こういった手での先切りは統計データを元にしたシミュレートでも得という研究結果があります。

このシミュレート結果はザックリ言ってしまえば、自手の価値が高くないため被先制が増える7.8巡目あたりからみんなの無筋456は先切りした方が良いという話です。

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 では自手の価値を上げて、さらにフォロー牌を456ではなく3にするとどうなるか。

これに関して、僕はこれまで「まぁ好みで良いんじゃない?」とお茶を濁しつつ、自身はほぼ先切りを選択してきました。

その理由として大きいのが押し寄りのミスが多い人との同卓率が高かったことです。詳しくは後述します。

◉名も無きゆとり君の先切り研究

 少し脱線しますが、僕の知る限りここ10年ほどは先制orベタオリという"科学する麻雀"的セオリーから、見込み打点がいくらだとリーチに対して放銃率何%以下は1シャンテンから押せる等の"新科学する麻雀"的な、押しの精度を高めていく方向へ少しずつ戦術の最適化が進んできたと感じています。そしておそらくAIの力を借りつつ、回し打ちの精度を高めていく時代へと移行していくはずです。

その流れの中にあってピン東本走で日々凌ぎを削っていた僕はある日こう思いました。

あれ...僕の先切り跨ぎラフに押されすぎでは...

リーチ前に切られている牌の外側は統計データ的にも結構安全なのですが、昔の僕はあまり先切りをしなかったのもあって常連のおっさんとかがそういった牌を切って綺麗に回ってあがりきってくるわけです。

最近のデジっ子は河が分かりやすいからね〜

そんなことを言われたりもして、ゆとり君は考えるわけですね。

ちょっと痛い目を見せてやらんといけねぇな...

思い立ったが吉日、ではなかったのですがある程度データからの計算をしてみたあとで、あがり逃したくない高い手でも先切りを多用してみたところ、まぁ出るわ出るわ大漁でした。

全然関係ない無筋を止めて回った牌を仕留めるケースも多かったので、体感ですが縦受けの裏目を補って余りある和了率上昇があったと思います。

(これはたまたま当時の同卓メンツに持たれてる印象も込みで戦術が刺さったというだけなので逆効果になる環境も多々あります。という注意書きを一応添えておきますね。)

というのがnisiシミュレーターで先切りのデータが出る何年も前の話。

そこから先切りに関して対人を意識しつつ最適化してきたつもりなのですが、先の牌姿

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これは後手から粘ってくる人が多ければ先切りした方が良いと思ってます。

祝儀比率の高いルールで祝儀牌含みなら出あがり率上げるメリット薄いのでは...という反論が想定されますし、僕もその思考でしたが、ここから先切りするメリットは69p引きリーチのときに2pがじゃんじゃん釣れることだけではありません。

◉安牌切りリーチをデザインする

 先切りを多用していると中盤の安牌切りリーチの頻度が当然ながら増えるわけですが、そういったケースで逆の立場を想定してみて、先切り中張牌の跨ぎで放銃した時に大体低打点の相手と高打点がそれなりの頻度で混ざっている相手とで押しづらいのはどちらか。

なんの工夫もないド無筋待ちのケースでも先切り跨ぎをラフに切られにくくなると当然そのリーチはツモりやすくなるわけです。

先切りはその局の出あがり率を高くしますが、対人を意識してバランス良く用いればリーチ全体でのツモ率はあまり下げていないと考えてます。

これは不特定多数と打つネット麻雀中心の人にはピンと来ない理屈かもしれませんが、ある程度高いレートのフリー雀荘などはお客さんの総数が少なく毎日同じようなメンツで打っているなんて店も多いので、そういったニッチな環境での戦術の一つとして捉えて下さい。

こちらの記事で書いてますが、安牌を抱えておく進行のメリットをちゃんと活かせればゲームとしての最善よりも少し先切りしすぎくらいではほぼ損にならないとも考えてます。

似たような話で、筋引っ掛けなどの嫌らしい数牌待ちもある程度の頻度で混ぜることは、同じメンツで打つことが多い人の場合それなりに意識しておいた方が目に見えにくいメリットを受けやすかったりすると考えてます。

ただしやり過ぎるとある程度正確に対応された時の微損が積み重なるのでバランスが大切です。

◉インスタント対人考察

 麻雀で一番大きなミスが出やすい局面はどこか。

僕が色々な人の後ろ見をしていて感じたのはリーチを受けた後の数巡のミス率の圧倒的な高さです。

牌効率でそこまで差がつかなそうなメンバーが僕よりも全然低い成績しか残せないのは何故なのかと不思議に思っていた時期がありましたが、この魔の数巡とも言えるタイミングで結構やらかしていたのです。

自分が最善の押しをしても、押し寄りのミスをする人の多いピン東ルールだとこういった対人要素を加味したら最適解でない可能性も大いにあるかなと。

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リーチを受けてこの牌姿なら一発だろうが押し優位なのですが、自分の初手プッシュ後の横移動率が最善進行より高いので"無駄に放銃抽選を受けただけ"になる可能性も上がっているわけですから、その押しは少し評価を下げて考えるべきです。

ということで、勝手にミスってくれることが多いタイミングで機先を制して押す想定の進行、構想そのものの評価が少し下がるので、牌理上、理論上で微損の先切りなら最適解になり得るのではないかという考えに至りました。

◉1枚切れ字牌の扱い方

 安牌残して先切りとは言っても毎回そんなに都合良く完全安牌があるわけではないだろうということで、次は一枚切れ字牌が完全安牌の代用になり得るかについて掘り下げていきます。

これは結論から言ってしまいますが、雑に代用しても然程マイナスにはならないです。

完全安牌が放銃率0%であるのに対し、2枚切れ字牌は13巡目まで0.5%以下で推移するのでこれは明確に代用可能と言えるでしょう。

一方で1枚切れ字牌はどうかというと、9巡目までは2%以下で推移し、その後12巡目で約3%、15巡目では約5%と高くなっていきます。

(※放銃率の数値は「統計学」のマージャン戦術p.141参照)

12巡目で放銃率3%というのを高いと感じるか低いと感じるかは人それぞれかもしれませんが、先切りというのはシミュレーターでは完全安牌である前提で微差の選択なので、これは一見すると雑に代用可能とは言い難い数値です。

では何故然程マイナスにならないと結論づけているのかというと、単純に1枚切れ字牌は中盤以降も場に打たれやすいからです。これは非公開のデータですが、毎巡10%以上の確率で場に打たれるため、7巡目に抱えた1枚切れ字牌は12巡目には大体半分くらい2枚切れ以上の字牌になっているのです。

それでもシミュレーター的にはマイナスになりますが、データ的に微損で済んでいるなら実戦的にはプラスになるケースもあるという先の理屈を踏まえるとまぁ雑に代用しても長期でそんな痛い目見るようなことにはならないでしょう、ということです。

因みに0枚切れ字牌は全然代用になりません。理由を知りたい方はぜひ"「統計学」のマージャン戦術"で数値を確認してみてください。0枚切れ字牌は中盤以降場に打たれづらくなっていくというのを念頭に置いていればより腑に落ちやすいかと思います。

こちらの記事を含め、僕は過去の記事でストレートな5ブロック以外の進行をセオリーより少し強めに評価していると思うのですが、その考えの根幹はラフに字牌を抱えている1シャンテンでも完全シャンテン級の価値がある局面が多いのではないかという実戦的な感覚が多少あったりします。

◉チートイをデザインする

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 チートイという役は最序盤は基本的に何を切っても聴牌速度が変わらないので、上の牌姿のような恵まれたチートイ配牌をもらった時は最終的な出あがり率を考えるのがセオリーだと思います。

この例だと打発として所謂"匂い消し"と呼ばれる迷彩を作りにいくのが良さそうです。字牌が重なる進行で最終形に不安が残りそうですが、早めに8sだけ切っておいて9s単騎の含みを残しておけばほぼ問題ない範囲かと思います。

打4pとして端牌や字牌にまっすぐ寄せていくのと打発としてから打8s、4pなどとしていくのとではかなり見え方が変わります。前者は中張牌バラ切りで変則手っぽい印象を強く与え、後者は単純に手が良く速度感があるようにも見えます。

 僕は祝儀10ptで祝儀牌が4枚くらい(赤3金1など)の今となってはクラシックなピン東ルールでずっと打っていたのですが、このルールはチートイが本当に強いです。より正確に言うと、一発や裏ドラの価値が高かったり白ポッチが入ってたりでリーチが強く、トイトイvsチートイの選択が天鳳ルールなどと比べかなりチートイ寄りになります。

ただ、待ちがMAX3枚しかないのでなるべく1シャンテンからラフに切ってもらえるように工夫していきたいところです。

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これも配牌4対子の例ですが「①字牌対子がある ②孤立字牌も潤沢 ③456対子が1つ以下」のケースは打4pでトイトイの含みを残しつつ愚直に字牌を集めていくのも有力だと思っていて、状況によっては4対子からのポン発進、俗に言うトイトイダッシュも視野に入れて進めることが多いです。

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ドラが字牌だとこういった聴牌のとき「ドラ単騎っぽい」と勝手読みされて他の字牌が少しだけ出やすくなったり、例えば発単騎でリーチしたとして、西、北を抱えている分、他家は西も北も発も、なんなら祝儀比率が高いので赤5単騎もケアしなければならないといった状況が発生しやすく、なんだかんだ出てくることも増えます。

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字牌単騎でリーチしたときになんだかんだ出てくる確率をさらに上げるため、河が派手なチートイ聴牌で赤5単騎に取れるなら祝儀比率が高いのもあってなるべくそっちに受けてバランスを取りにいくのですが、既にドラドラなど十分なときは局面に応じて赤5単騎ダマ、字牌単騎ダマも選択肢に入れさらに細かくバランスを取ります。

チートイは他家に「止める係・あがる係」を分担されてしまうケースが特に厳しいので、微差っぽい選択は雑に全部どっちかに寄せるよりなるべく細かく基準を作って色々な和了パターンを見せた方が変な損の仕方をしづらいかと思います。

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面子手天秤のタンヤオチートイ1シャンテンの分岐で、上の例だと平面シミュレーターでは当然打6mや打2sが最善と出るのですが、この手の選択は瞬間のチートイ聴牌で即リーした時に出あがりを拾いやすいように布石を打つ打4sが実戦では最善打だと考えてます。

単純平面でも微差なのでツモ6m2p時の迷彩効果でその局だけ見ても優劣逆転してそうですし、自然な河になりやすいタンヤオチートイ時にこういった嫌らしい数牌待ちを増やすことで"自然な河+中張牌切りリーチ"のパターンをデザインできるのもメリットになり得ます。

"自然な河+中張牌切りリーチ"は中盤の先制だと特に完全シャンテン、十分シャンテン(※)のケースやくっ付き聴牌だったケースが多く、先切り跨ぎが通しやすいパターンなのでここにアクセントを付けられるのはちょっと嬉しかったりします。

(※十分シャンテン・・・668m+67s+22pのように完全シャンテンの愚形含みバージョンの意味で僕は使ってます。その中でも愚形フォローの十分シャンテン、良形フォローの十分シャンテンと区別して使うこともあります。)

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ところで、この聴牌からリーチするとして、発が0枚切れ、中が1枚切れならどちらに受けますか?

1枚切れ字牌単騎の和了率が約60%に対して0枚切れは約55%とそれなりに差があるので、模範解答としては1枚切れの中単騎でリーチが最善となります。出あがり率の関係で期待値ベースだと少し差が詰まりますが逆転するほどではありません。

では常に中単騎リーチが良いのかというとこれは少し違うのかなと。先に結論から書きますが、発単騎リーチも有力な局面では発単騎リーチを混ぜるのが最善だと考えてます。

具体的にどういう局面かというと、まず自分の河がチートイっぽい派手な河になっていることが最重要条件です。これが満たされてないとシンプルにその局で期待値損をしただけになりやすいです。

次に、相手がチートイっぽいとちゃんと読めるレベルであること。これを満たしていると「チートイなら1枚切れに受けるだろう」という勝手読みで放銃してくれる人が結構います。

最後に、1枚切れ字牌が他にもあること。これは毎回満たす必要はないのですが、満たしてないと上記の勝手読みが発生しづらくなるので、飜数がリーチして奇数(リーチチートイドラドラなど)である方が好ましいです。

僕はこれらの条件を満たした局面で2〜3割程度混ぜて使ってましたが、どの程度混ぜるのが最適かまではちょっとわかりません。ただ、たまに混ぜておくことで両方とも1枚切れ字牌のケースで「この河で1枚切れの中を切ってリーチってことは1枚切れの発単騎か赤やドラ単騎っぽいな」などという読みに待ったをかけることができます。

本来分かりやすい河のリーチで待ちを絞りづらくするというのはそれなりのメリットになると思っているので、好条件のときにたまに混ぜるのが最適になるかなという感覚です。これは当然、勝手読み放銃でその局自体も別にマイナスにならなそうというのも込みでの判断です。

◉空切りをデザインする

 同じ局面でも違う選択を混ぜた方が良い例として空切りも挙げられます。

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空切りというのは上の例のようにツモった牌を手の内の同じ牌と入れ替えることです。この牌姿の場合、自分の河に123pのどれかが既にあるなら"常に"空切りした方が丁寧です。

基本的なことなので軽くですが、これが空切り優位になるのは「もしスライド(123pにツモ4p打1p)なら4-7p待ちではない」という初歩的な読みを逆用できる可能性があるからです。

因みにこの例は普通の門前だとあまり効果はありませんが、鳴いて目立っているときや先制リーチに明らかに押していて4-7pが現物のときなどはかなり有効なので忘れないように待ち番中にでも考えておくと良いです。

チートイの例もそうですが、典型的なミスリード手筋が麻雀にはちょいちょいあります。

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前巡3pを引いてリャンメン変化したところに裏目のツモ4pという状況。

これは当然4pを空切りするのが良い、と勘違いしている人が少なくありませんが、"常に"空切りをすると4p2枚持ちからのケースと空切りのケースのうち後者の割合が増えてケアされやすくなります。

この類の空切り判断で気を付けるべきは"対子落としがどれくらい自然に見えるか"です。

今回のケースだと既に2副露していたところから手出しで4p連打になりそこそこ不自然です。しかし"常に"ツモ切りをすると今度は似た局面で本当に対子落としのときに跨ぎはないとバッチリ読まれてしまうので2〜3割は空切りを混ぜるべきと考えてます。

例によってどれくらい混ぜるのが最適かはわからないのですが、ピン東の環境だと少しツモ切り割合を多めにした方が良いかなと思ってます。

押し寄りのルール、押し寄りのメンツ傾向の中では4pが2枚並んでいるだけでそこそこ出やすくはなっているので、わざわざ空切りして相手に関連牌について考えるキッカケを与えない方が良いだろう

という漠然とした理由ですが、色々な人の麻雀を見てきて、麻雀はちゃんと勉強、研究をしていないと"考えれば考えるほど押せなくなる"傾向があるゲームだと感じています。なので考えるキッカケを与えないというのも相手次第では有効な手段だと考えてます。

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1副露でこんな感じの捨て牌だと単純対子落としが自然に見えるので、上記の内容を含めても空切り9割くらいが良いかなと思ってます。

これは同じような状況で本当に対子落としのケースが結構あるため、その時の河を弱くしすぎないようにという理由です。

稀にツモ切りを混ぜるのは、跨ぎなら空切りしてくるというイメージを逆用できるためです。何食わぬ顔でツモ切るのがミソです。

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ついでに空切り絡みでもう一つ典型的なミスリード手筋を紹介します。

これは結構強い人でもスッとツモ切っているのを見ますが、自手がかなり良く他家の和了率を少しでも下げたいところなので、空切りして4pを持っているように見せます。

何巡も前に1pを切っている人の手出し2pは4pの所持率がかなり高く、これはそれを逆手にとったミスリードです。

あまり影響度の高い要素ではありませんが、ちゃんと見てくれている人が446pから打4pとしたり357pから打3pなどとしてくれるケースが少しでも増やせれば儲けもんくらいで、そこまでデメリットもないので4p持ってると思われてメリットがありそうなら基本的にやり得だと考えてます。8sのところで8pを切っていると47pが結構通されやすくなるので微妙かもしれません。詳しいロジックは下の記事にあります。

今回の局面は条件が揃いすぎであまり現実的ではありませんが、ロジックさえ分かっていればある程度テキトーに使っても強い相手が勝手に山読みを外してくれるので、自分の河の信頼度を下げるという考え方は知っておいて損はないかと思います。

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前巡ツモ6p打7mでターツが揃ったところにツモ8s。

これは空切りではありませんが、一旦打2pとして8sを手出し情報として見せることでミスリードできます。こういうのを手癖でできるようにしておくと地味ながら強者対策になります。

基本的な読みを勉強するのは当然ですが、同時に相手からどう見られると得になるか、ミスリードできる手順はあるかというのも考えておくと良い座学ができるかと思います。結果として良い手段が浮かばなくとも、そこまで深掘りして考えると基本的な読み自体は自然にできるくらいには身に付いていたりします。

◉イマイチな迷彩

 最後に、たまにやってる人いるけどデメリットの方が大きそうな迷彩も紹介しておきます。

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ここから打北として8sを後で手出しするというのが染め手の匂い消しという迷彩なのですが、これを使ってくる人だと思われてるとそもそもピンズでの和了率を上げる効果は薄いですし、残した牌の放銃率もネックです。

下記の理由も込みで、残す牌がよっぽど安全なときにおまじない程度に使うのが良いと考えてます。

本当に8sが関連牌のとき、例えば69s待ちになっているケースで染め手の可能性を考えて少しラフに出てくる可能性はありますが、染めてないよアピールの効果が薄くなってしまうのが全体で考えるとちょっと痛いデメリットになっていると思います。

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上の状況は染めてないのに染めっぽいピンズ待ちになっているので、8sを空切りして69sをケアさせたりピンズで放銃したときの失点を低く見積もってほしいところです。これは低打点時も同様です。

これはデメリットも少なくかなり優秀なテクニックなので要所では忘れずに使いたいわけですが、染め手の匂い消しを使う人はこのタイミングでのメリットが少なくなります。

こいつのこういう手出しはピンズ危ないんだよなぁ

というイメージを持たれてしまうと全体で考えたときに損してそうです。

染め手の匂い消しも迷彩としては悪くはないのですが、競合他社が強いためデザインとしては微妙ということです。

◉まとめ、おわりに

 今回は先切り、チートイ、空切り、その他迷彩と自分の河の見られ方も判断材料になり得る選択について取り上げました。

どのフィールドでも使えるようなものではありませんが、自分が打っているとこではどうだろうと考えてみるのも勉強になるかと思います。途中にも書きましたが、基礎的な勉強内容から自力で少しでも深掘りしてみるというのは理解を深めていく上で大切なことだと考えてます。

今回の内容はこれまで書いてきた多くの戦術記事を僕の中で感覚的に繋いでいたりして、いつかは記事にしたいと思ってたので書き終わって胸がスッとしてます。

僕の麻雀は周りからゴリゴリのデータ麻雀だと思われてる節があって、対人戦術とは縁のないイメージを持たれがちなのですが、麻雀の対人戦術というのはデータ麻雀の先にこそあると考えているので自分の中ではごく自然な思考だと感じています。

ちなみにゴリゴリのデータ麻雀だと思われてる原因はヒョロガリ眼鏡早口オタクだからです。

おそらく今回扱ったような内容や、読みの部分はある程度までデータ的裏付けがある状態でアプローチしていかないととんでもなくズレたりするのが麻雀の怖いところだと思っているので、出来る限りのデータは参考にしているのですが、今後さらにデータが揃ったときに意見が変わる可能性は十分あります。

ただ、それは僕にとってむしろ前向きに捉えるべき事象で、これまで考えてきた過程で基礎を固めてこれた実感もあるので無駄になることはないと考えてます。だからこそ改めて言語化して書き残しておきたかったというのもあったりします。

最後に、長々と書いてしまいましたがここまで読んで頂きありがとうございました。

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