存在給ねーさん。

私が”存在給”という言葉を知ったのは
20代も半ばを過ぎた頃。

ひょんな流れで、キレイなお姉さま3人と
有能なメンズ2人のメンバーに混ざりながら
静岡を西へ東へ、オシャンなカフェ巡りをしている最中でした。

その中で一人、既婚なのに
時間的にもお金的にもかなり自由に見えて
いつもキラキラと飛び回ってるお姐さまが放った一言に
戸塚青年は衝撃を受けました。

戸「〇〇ねーさん、かなり自由ですよねー。うらやましー。」

戸「不思議だから前から聞いてみたかったんですけど…」

戸「ぶっちゃけ、お金どうやって稼いでるんですか?」

姐「は?存在給。」

ズゴォォォォーン!

あまりに当たり前のように即答され
脳天に稲妻が落ちて
インプットされました。

戸「(そ…存在してるだけで稼いでる…だと!?)」

戸「(それって、息してれば価値があるってことだよね…?)」

戸「(常識㌧でる…なのにめっちゃ惹かれる考え方…!)」

その時期、ビジネスと呼べそうなモノを色々試したのに
どれも鳴かず飛ばずの赤字続きで辞めており
自分のビジネスセンスに絶望していた戸塚青年にとって
一筋の陽が射した瞬間でした。

「これ以上ない理想形が目の前で息をしている…!」

「これだ。ビジネスができない俺には、将来このスタイルしかない。」

…と思ったことも

いつの間にか忘れながら

色々と模索の日々が続きました。


話は今に戻り。

ビジネスフィールドでの活躍をあきらめた、30代の戸塚は
サラリーマンをしつつ、自身の知見や経験をおすそわけし合う場所を創りながら
次の自律社会を見据えた生活環境を整えるために
社会実験用の0円レンタルスペースを創ろうとしていました。

ありがたいご縁により、静岡県焼津市にて
400坪もの土地建物をGETし
「ゆとりてら やいづ」と屋号をつけた、"住み開き"をはじめました。

”0円”は、やはり奇妙な活動に思われるのか
「なんでやってるんですか?」と聞かれることが多いものの
納得してもらうためには、どうしても説明が長くなってしまう…

「どうにかスッキリ、一言で言い表したいなぁ…」

そのとき、ハッと思い出したわけです。

「ゆとりてら、”存在給”じゃん。」

と。

「いつのまにか、実現してんじゃん。」

と。

いま、世の中のスタンダードは資本主義であり
”条件給”(年齢・職能・職務・業績で価値発生)の世界ですが

それはそれとして、並行世界的に
”存在給”(ただ居るだけで価値発生)の世界もあるのだ、と
実感できたわけです。

基本的にはすべてを無料で提供しているから
条件給セオリー的には、真っ先に息絶えるはずの存在が
去年5月の黒字化を皮切りに息を吹き返して
そのまま生き続けている現状は

まさに「存在給」的なもの。

いつのまにか、フシギな存在になっていたんだなぁ
感慨深くなりました。


20代の戸塚青年が
”存在給ねーさん”から受けた衝撃は
実は、21世紀的にはかなり重要な衝撃なんじゃないかと
今になって思います。

努力して頑張って価値をつけ続けて競争に勝たないと
「そもそも自分は生きている意味もない…!」
というルールが基本の世界から

「みんな凸凹してるんだから、息して助け合うだけで価値あるじゃーん。」
というルールが基本の世界へと

パラダイムシフトしちゃうわけです。

姐「は?存在給。」

といった時の姐さんは
当たり前のことじゃんと言わんばかりの
「ハァ?」顔でした。

今だに鮮明に脳裏に焼き付いている
パラダイムシフトの衝撃…

このインパクトは、今後
より多くの人に必要になってくる衝撃だと
確信しています。

なので、今後は戸塚も
ある意味師である、”存在給姐さん”を見習い
積極的に稲妻を落としていきたいなと思います。

相「0円レンタルスペースって…どう稼いでるんですか!?」

戸「は?存在給。」

ズゴォォォォーン!


後日談。

数年前に、存在給ねーさんとたまたま会ったときは
存在給としての自分に飽きてしまったのか
条件給の世界にも片足入れて、ぼちぼち楽しそうにしてました。

生きてる限り、陰陽のバランスという中で揺れ動いてるので
飽きないためにも、積極的に両極を行き来して楽しんでいこうと思った
今日この頃でございます。

#ゆとりてらやいづ
#存在給の話

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