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EQとは、本当に自分が感じている感情を理解すること

現在、会社員を続けながら、社外でシステムコーチングの活動も始めております。

めいっぱい動き、夜は力尽きて倒れるように寝るという毎日を過ごしております。

忙しくて余裕がなくなると、正直イライラして不機嫌になる自分がいます。

「私でなくてもいいのでは?」「そちらでもう少しやってくれたらいいのに」と思うような仕事が私にまわってきた時、以前の自分でしたら、イライラの感情が張り付いてストレスをため込んだり、悪い気分をひきずりがちでしたが、最近は少しそのような感情と距離をとれることも増えたように思います。

感情とどう付き合うのかということについて、多くの本があふれていますが、その1つが、EQ(自分の感情を理解する力)です。

10年ほど前に、ダニエル・ゴールマンが書いたEQ~こころの知能指数~という本がベストセラーになりました。

いわゆる勉強ができるというIQではなく、自分の感情を理解するEQが仕事やプライベートのパフォーマンスに影響するということを明らかにして注目を集めたのですが、具体的にどういうことか、先ほどの私のイライラの例でいいますと、

「無神経に仕事を依頼してくるという相手の行動や思考が悪である」と判断を下し、腹を立てて終わるのではなく、一歩距離をとって、その怒りの奥にある自分の満たされない感情は何かということにじっと目を向けていきます。

そうすると、たとえばその先に、「相手は自分より忙しいのではないかと配慮すべきなのに、その想像力がない」ということに気づいたり、さらにもう一段進めると、「依頼を受けてしまうことで、自分が大切だと思っているBの仕事に情熱を傾ける時間が奪われてしまうことを恐れている」とか、「忙しい中頑張っていて、組織に大きく貢献する成果を出していることを認めて、皆に称賛してもらいたい」等、自分の心の中にあった本当の不満の原因に行き着くといった具合です。

それに気づくことで何が変わるでしょうか。

これは是非やっていただくとわかるのですが、不思議なことに、ただ「気づく」というだけで、心が軽くなるということがまず実感としてあります。

次に、相手に対して選択する反応が変わることがあります。

このケースの場合、私が相手に対して、「それくらい自分でやってください」と相手を責める言葉を選択する代わりに、

「私は今持っているこの仕事が重要で価値があると思っています。あなたの仕事を引き受けることでそれができなくなるのが怖いんです。」

という言葉を選択するかもしれません。

自分が何に怒っているのか、その源を理解することは、感情を沈め、本質的に自分が望んでいることを実現するためにとても役に立ってくれます。

私はEQをこのように、本当に自分が感じている感情を理解すること、と解釈しています。

「相手を変えることはできない。変えることができるのは自分だけである。」

という有名な言葉がありますが、EQを高めることができると、この考え方の意味するところをうまく実践できるように思います。

相手を非難することに感情を向けるのではなく、自分が必要としていて満たされないことに目を向けるということではないでしょうか。

また来月もよろしくお願いいたします!

VOL52 2014/9/29                                                                                     sakaguchi yuto

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