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研修で学んだことを現場で実践できるようなサポートとは

前回、研修は意味がない、効果がないということはなく、そこで終わらせて
しまうことをやめるべきとご提案させていただきました。

今回は、では研修後にどのようにフォローしていくかについて書いてみたいと思います。

まず、研修を終えた個人は現場に戻った際に現場実践をしてくれないのはそもそもなぜか?ですが、大きな理由に、学んだことを自職場に戻って取り組もうとすると、以下のような不安が出てくることが挙げられます。

・自分がやろうと言っても周りが賛成してくれない
・上司が違う意見をもっているからどうせ否定されてしまう
・忙しいのにそんなことやっていられないと言われてしまう

このように、頭では学んだことをやってみる必要性は理解していても、関係性の問題から、実際に現場で取り組みを進めることはハードルが高くなってしまいます。

そのため、人材開発だけでなく、組織に対しての取り組みも並行して
行っていくことが現場課題の解決のために必要です。

具体的には研修後のフォローとして、関係性を変えていく対話をしていくことになります。

・チームで集まって、何が問題なのかという意見を共有し合い
・お互いの意見の共有から解釈の視野を広げ
・相互理解と信頼関係を高めて
・ともに解決していくべき課題について合意する

このようなプロセスを経ることで、前述のような不安が解消されていき、同時に取り組むことへの勇気とモチベーションが持てるようになっていきます。この変化をサポートする視点が多くの施策では抜け落ちてしまっているます。

研修後の実践を本人任せにして終わるのではなく、対話をしながら取り組みを検討していく場の設定、たとえばプロジェクトチームの発足や対話会などの器を用意してあげることまでのフォローが大事だと思います。

ただし、このような対話では、いかに率直な意見が交わせるかが成否を分けます。本音が出せず、意見の健全な対立を避けてしまったり、忖度をしたりすると、正しい課題認識も、本当の合意も得られません。

安全な対話を確保する技術が必要となってくるのです。

この点に関しては、必要な場面で外部のファシリテーションの専門家のサポートを得たり、社内のキーマンの方にファシリテーション技術を学んでもらう等運営の支援をしていくこともお勧めしたいと思います。

また来月もよろしくお願いします!

2024/1/30 VOL157                             sakaguchi yuto


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