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何回言っても通じない”はコミュニケーションの敗北宣言

さて、私は昨年末より本社の医療事業部に異動し、営業とマーケティングを担当しながら、営業体制の見直しプロジェクトを兼務しています。

この事業は、全国に30人の営業がおり、私のミッションは、営業全員と連携を取りながら効果的な営業体制の提案や企画マーケティングをしていくことです。

数か月やっていて、一番苦労しているのが各営業さんとのコミュニケーションです。

その理由を考えてみると、そこには以下の3つの点があるように感じています。

1.私がこの部署で新米であり、まだ実績がないことから、メンバーの信頼を得ていないこと

2.異なるキャリアをこれまで経験してきており、営業の当たり前が異なること

3.各営業が年齢や性格、社歴等さまざまであること

まず、1についてですが、既存の社員にとってはこれまで長年この事業でキャリアを積み上げてきている実績があり、お客様のこともマーケットも良く知っているとの自負があります。

そのため、そうした思いを尊重し、「まずはその通りに従ってみる」ということからスタートし、徐々に自分の新鮮な疑問を試していくという姿勢が必要だと思います。

これは言うほど簡単なことではありません。

優秀であっても転職してうまく活躍できない人とがいることを聞いてきましたが、一つの要因として、能力は本当は十分あったとしても、新たな環境でのステップの踏み方を誤ってしまうということも多いのではないかと思います。

つまり、まだ既存の社員に話を聞いてもらえる状態になっていないうちに、勇み足をして失敗してしまうということです。

まずは仕事の実績をつくり信頼を得ること。それが大事なように思います。

2について、長年その仕事をやっている人ほど、これまでのやり方が固定化されてしまい、 新たなやり方を試せない状態になりがちです。

難しいと思うのは、本人に悪気がなく、そのやり方を信じているということです。        

このような場合、日々の仕事の中で思考の枠から脱却することは難しいように思います。特に外部から新参者として入った場合は、説得しようとしても失敗に終わります。

違うやり方でうまくいくことを目の前で証明していくか、たとえば外部研修などで気づきの機会をつくるという方法しかないように思います。

3については現職で特に感じていることです。

前職では、採用を事業としてきただけあって、入社時の採用基準がしっかりと構築されており、ベースとなる価値観や、モチベーションの点で基準が揃っていたと感じます。

それは組織としての一体感のつくりやすさ、マネジメントのしやすさに大きく影響していたと実感します。

そのような集団に所属している限りは、ある限定されたコミュニケーション能力さえあれば、十分に通用します。

しかし、現職では営業メンバーの能力や、仕事に対する意識にバラつきが大きく、このような現場でリーダーシップを発揮するには、多様なコミュニケーション能力を身につける必要があることに気づきました。

以前の私は、目的に対して合理的に最短距離を追求していくスタイルだったのですが、最近では、あえて立ち話をしたり、細かくケアをしたりと、コミュニケーションスタイルを人によって意識して変えるようにしています。

先日、あるグローバル企業で活躍された人事の方とお会いする機会があり、

「何回言っても通じない”はコミュニケーションの敗北宣言」

との言葉を教えていただき大変心に残っています。

やはり30人いたら、30通りのコミュニケーションのとりかたが求められるのだと思います。

私はこの点がとても弱いと自覚していて、鍛えなければなりません。

日々の自分のコミュニケーションのとりかたについて、いちいち意識せずとも業務は流れていきますが、一つひとつを大事にすることでボディブローのように組織にインパクトを与えていくことができると思います。

まさに日々の仕事の中に学びと成長のチャンスが溢れていると感じます。

また来月もよろしくお願いいたします!

VOL20  2012/1/31                                                                                         sakaguchi yuto

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