商品は変えられても、売り方はなかなか変えられない
今回はどうすれば営業がうまくいくのか?ということについて私見を書いてみたいと思います。
このブログをご覧になっているほとんどの皆様はご存知だと思いますが、
私は以前、求人広告の営業の仕事をしていました。
営業の仕事を要素分解していくと、見込先のリストアップからアプローチ、
アポイントの際のインタビュー、提案と大きく分かれると思います。
どうすれば求人の仕事をいただけるか?と考えたとき、一番簡単なのは、
ニーズが顕在化している会社をいち早く見つけることです。
ニーズが顕在化している会社であれば、アポイントさえいただければ、
最初から具体的な求人の話をスタートできることが多く、受注確率も高いです。
そのため見込み客のリストアップとアプローチの行動部分をマネジメントすることが一つ重要なポイントでした。
ですが、こうした顕在ニーズは年々減っているのではないでしょうか。
世の中が成長していて、それに合わせて需要も伸び続けていればよいのですが、多くの業界では需要が減っているはずです。
そこで重要なのは、ニーズが顕在化していないお客様に対して、
いかにその必要性を理解していただくかということになるかと思います。
つまり、要素でいうとインタビューと提案というところです。
では、インタビューと提案で大事なことは何でしょうか。
私は「お客様の本当の課題とその課題が起きている本当の原因を発見すること」ではないかと思います。
どちらも「本当の」と書いたのがポイントなのですが、
要は課題やその原因を間違って捉えてしまうことが多いのです。
原因の一つは過去の経験から意思決定をしてしまうことにあると思っています。組織は、その内部にいると構造的に見えにくくなる世界があると思います。
たとえば足で稼いでうまくいっていた会社では、それが成功法則となり、営業の鉄則になっていることがあります。
そうした会社では、たとえば営業成績が落ちてきて、お客さんから求められる商品が変わったのだと、新たな商品を開発したとしても、それを売る際にはやはり同じような手法で営業をしてしまい、結局売れないというようなことが起こってしまいます。
上記のように、商品はある意味新しくできても、人の考え方、スタイルは過去の成功法則とか、経験から解決策しようとしてしまうことはとてもよくあることです。
「なぜ売れなかったのか?」という根本原因を突き止めるときに、自らの過去の経験から知らぬ間に定着してしまった、ものの見方に無意識だと、本質的な解決につながりません。
では、本当に課題となっていることはどうやったら見つけられるでしょうか?
営業は、お客様に代わって「課題を見つける」ことができるとチャンスがとても広がると思います。
課題は、表に出てくるテーマのより上位の概念まで辿らなければ突き止めることはできません。
採用の話でいえば、「どういう人が欲しいか?」という話の前に、
「なぜ採用しないといけないのか」
「どのような組織体制が望ましいのか?」
「なぜそのような組織にしないといけないのか?」
「それは本当に経営課題を解決するのか?」
という上位の概念を辿っていくことが必要です。
インタビューを通じて、お客様のもっとも本質的な課題を発見することができれば、有効な解決策が浮かんでくる可能性が高まります。
前提を問うような質問が重要です。
また来月もよろしくお願いいたします!
2018/3/31 VOL93 sakaguchi yuto
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