見出し画像

【リヴァプール戦】Up The Chels

試合結果

第二節 チェルシー0-2リヴァプール

ようやくエンジンをかけたものの・・・

開幕戦で足元をすくわれそうになったチェルシーだが、リヴァプール戦ではコバチッチの復帰、配置の変更もあり安定感が増した。ただ安定感が増しただけでは昨年の王者に勝てるはずがない。個人の質の差を見せつけられた試合だった。守備の意識共有のミスマッチとケパのパスミスからの失点で完敗。攻撃陣も前後半でいい動きを見せたがゴールが遠かった。

スタメン

ロフタスチークは開幕で攻守の課題が露呈したことでベンチ外。開幕で動きの良かったバークリーをベンチに残し、攻守切り替え時にスプリントが効くマウントとヴェルナーを両サイドに。ハヴァーツをトップに置いた。(ツィエクとプリシッチが帰ってくるまでの臨時の配置)

3センターはこれが現状のベストメンバーを投入。センターバックは去年大成長したクリステンセンとプレーの選択や判断に難ありだが、規格外のリヴァプールの攻撃陣を防げる可能性があるズマをチョイス。

画像1

対リヴァプール:プレス回避の攻防

いつも通り、前からプレスをかけてきたリヴァプールに対してチェルシーは底のラインまでリヴァプールの前線を引き付けて、それによって作られた空間にカンテとジョルジーニョが受けに降りる。ケイタやワイナルデゥムがそれに引き付けられるようならサイドバックを経由して浮いたチェルシーの前線へボールを出す。

画像2

リヴァプールがした対策

それに対しリヴァプールは楔の前の支点になる選手へのプレスを強めてチェルシーのセンターバックをある程度フリーに。チェルシーの中盤の選手が受けにスライドするところを防ぎながら最終ラインからボールが入ったところで強く当たる。

画像3

リヴァプールの対策の対策

そうなるとチェルシーはセンターバックがジョルジーニョやカンテの位置まで持ちあがり無理矢理数的有利を作りリヴァプールの数的同数の守備を崩しにかかる。一人でプレスを剥がせるマウントやコバチッチを絡めながらヴェルナーの裏へパスを出す

画像4

メタが回るピッチ

リヴァプールはセンターバックに持ち上がられたくないのでまた前線がセンターバックまでプレスに行く。この繰り返しだった。

この攻防。キックオフから2分間で1サイクル行われて、試合開始からえげつない攻防を観させられた。

というよりもチェルシーが対リヴァプールとしてここまでのことを仕込んできていることに驚いた。ジョルジーニョとカンテ、コバチッチのレベルの高さに助けられた。

守備:改善の兆し

開幕は守備の仕方、約束すら統一されてなかったチェルシー。リヴァプール戦では統一感は見られた。基本的にボールを持たれた時はボールサイドのウイングが一枚下がって442を作る形。幅をコンパクトに設定し、中央を厚くサイドの縦はある程度許していく。

画像5

相手にボールを持たれてスライドさせられながらもこの形をある程度を維持できたことは前向きにとらえたい。

それに対してリヴァプールは・・

チェルシーが取った守備に対してリヴァプールはボールから遠いサイドを厚くした。縦の仕掛けに枚数が必要にならないのでボールサイドは人を少なくする。そこで我慢できずにチェルシーのディフェンスや守備の形が誘われて横にずれればその穴をついて突破する。一点目のシーンはまさにリヴァプールの想定通りの得点だった。

失点シーン

チェルシー側から見ると守備意識の共有が薄れたことで失点だ。

いままで大外を捨てておいたはずのアロンソが我慢できずにサラーに詰めた。

それを見たアーノルドがすかさずフィルミーノへパスを出す。それに対応するためズマが横にスライドしハーフスペースが空く。ズマはフィルミーノとハーフスペースの両方に対応するためにボールを取るためチャレンジには行けない。空いたハーフスペースにサラーが入りフィルミーノとのワンツー。

最後はグラウンダーのクロスを警戒するために下がったジェームスを見てフィルミーノが浮き球をマイナス方向へ。マネがフリーでヘディングした。

画像6

マウントとコバチッチがボールウォッチャーになった事も重なり、不利な形から2対2を迫られ万事休す。こういうミスはどのチームにも一度や二度ある事だ。リヴァプールが完璧だった。

ケパのミス

一応触れておく。昨シーズン守備陣芸人枠のセンターバック二人を抱え、孤軍奮闘しながらも「最悪のゴールキーパー」とまで言われたケパ。昨シーズンの失点の数々は個人的に彼一人の失点ではないと思うが、プレミアのゴールキーパーは世界一位を争うようなキーパーばかりだ。ゴールキーパーがスペシャルワンでないと困るという理屈もわかる。

デヘアが一時期、失点が多く批判の的にされていたように、若くしてその壁にあたっている。素質はプレミア上位を争える逸材だと感じている。チームも全力で彼をバックアップしてあげてほしい。

試合評

リヴァプールは完璧な崩しとミスで2失点。チェルシーはジョルジーニョのPKミス、ヴェルナーもシュートチャンスのミスなどで得点が取れずに終わった。上位と戦うにはミスを減らすしかない。一週間空いたことでかなりチームとして一体感は出てきた。ここから先復帰してくる選手にも期待しつつ、もっと細かいところを詰めていく必要がある。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?