冷静と情熱のあいだ

阿形順正は、私のすべてだった。
あの瞳も、あの声も、ふいに孤独の影がさすあの笑顔も。
もしもどこかで順正が死んだら、私にはきっとそれがわかると思う。どんなに遠く離れていても。
二度と会うことはなくても。

冷静と情熱のあいだRosso/江國香織

これは、わたしが江國香織さんの小説の中で1番好きな作品の一節。

この本との出会いは、中学生の頃。
技術の先生が教えてくれたのがキッカケです。
当時はそんなにその先生の事も好きじゃなかったし、こんな大人っぽい小説だと思わなくて、名前だけ覚えておこう〜。くらいにしか思っていませんでした。

高校を卒業して、無職になった時、読書をまた楽しくできるようになって、その時に思い出してブックオフで初めて購入した江國香織さんの本が、「冷静と情熱のあいだ」でした。

読んでみると、もうグイグイ世界観に引き込まれる引き込まれる。
主人公のあおいは昼間からお風呂に入って現実逃避(?)することが好きなのだけれど、わたしも読んでる時期はお昼にお風呂に入って、浸っていたくらい大好きな本。

今でもたまに読み返す時があって、江國香織さんのおすすめ教えて!って言われると、真っ先に提案する本の一冊です。
何回も読んで読んで読んだ大好きな本。

皆さんもぜひ、読んでみてください。おすすめです。

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