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あの頃、僕らは必死に独りだった No.12

                            著:小松 郁

12.

 結局僕たちはお互いの武器を吹っ飛ばし合うと隙を見て掴みかかりもみくちゃになって殴り合いをしていた。

 「真田ぁ、てめえ分別付けろや!」

 「はっ、立花いい子ぶってんじゃねえ!
てめえみてえな奴がいるから上手くいかねえんだよ!」

 「悔しいか!バカ野郎!
世の中お前の思うように行くことなんて何一つねえんだよ!」

 僕はまるで僕に対して怒鳴っているようだった。
真田ももしかしたら自分に怒鳴っていたのかもしれない。

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