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#02 変化する顧客の購買プロセス

BtoC購買プロセスについて

今回はタイトルの通り、購買プロセスについて書きたいと思います。
購買プロセスは人や企業がモノやサービスを購入しようとする時の順番を記したものです。今後のデジタルマーケティングにおいて、基本となる考え方になります。

まず、このような購買プロセスをアップしてみます。
分かりやすいように読者個人が洗濯機が壊れた場合の購買プロセスです。

自宅の洗濯機が壊れた!(壊れそうだ)
新しい洗濯機を買おう!

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壊れたという認識を得て、家電屋に出向き、洗濯機フロアに移動して、店頭においてある数々の洗濯機やPOPを見て、いくつかの特定商品に関心を持ち、欲する気持ちを抱く。ただ、店頭では詳しく調べられないので、カタログを持ち帰り自宅で吟味。その後購買する。

どうでしょう。よくある行動なのでしっくりくると思います。
しかし、何か違和感ないでしょうか。

この購買プロセスは1980年代のものです。そう、インターネットが購買プロセスに入り込んでいない時代のプロセスなんです。

A(Attention)   注意
I(Interest)  関心
D(Desire)  欲求
M(Memory) 記憶
A(Action)  行動

AIDMA(アイドマ)と呼ばれる代表的な購買プロセスです。

では、現在の購買プロセスはどうかといいますと、インターネットが購買プロセスに入り込んで、AISCEAS(アイシーズ)などと呼ばれる購買プロセスが誕生します。

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A(Attention)  注意
I(Interest)    関心
S(Search)    検索
C(Comparisons)比較
E(Examination)  検討
A(Action)   購入
S(Share)    共有

洗濯機が壊れ、最新の洗濯機にどんな製品があるかをWebで調査。そして、性能や価格を比較するための比較サイトの閲覧、更にユーザーの口コミ評価、その後店頭もしくはネットで購入して、そのレビューをさらにSNSなどで公開とった流れになると思います。

この購買プロセスが昨今のAISCEAS(アイシーズ)として唱えられたりしています。

ここまでコンシューマ向けの購買プロセスをお話してきました。いわゆるBtoC購買プロセスです。では、BtoBはどうなるでしょうか。

BtoB購買プロセスについて

下記がBtoBの購買プロセスの例です。

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1.課題
その企業のビジネスを進めるにあたって、その担当者や部署が何らかの課題を感じるフェーズです。昨今であればコロナの影響によってテレワークが仮想していますが、日本の旧来からの文化である「印鑑」がオンライン化できていないために、押印のために出社するという状況が発生しています。

2.情報収集
では、その課題を解決するための製品・ソリューションは無いかを担当者はWebで調査を始めます。
電子印鑑システムが導入されれば、そのために自社に出社するなどというナンセンスな状況から脱することが出来るからです。
さまざまなキーワードを検索エンジンに打ち込み、電子印鑑に関わるサービスをいくつかピックアップします。

3.比較
企業の場合は、その担当が選んだ良さそうな製品・サービスを1つ選択し、それがそのまま導入(購買)されるのは非常にまれなことと思います。
ほとんどの企業は、ピックアップした自社にマッチしそうな製品・サービスを複数選択し比較検討します。いわゆるベンチマークです。企業はよりコストパフォーマンスの高いもの、自社とのマッチングをより望むからですね。

4.検討
ベンチマークにより製品の選定が始まります。これは担当者はもとより、その上司、またその上司とBtoCとは異なり複数の方が製品・サービス選定に関わります。またそれぞれの担当者によって、製品選定の視点も異なります。

担当者… 使いすさ、わかりやすさ、サポートの充実さ
課長…  コストパフォーマンス
部長…  中長期的に組織にとってのメリット/デメリット

5.提案
クラウドサービスの場合は、ここで体験版を利用して購買といった流れもありますが、企業にとっても基幹システムであったり、価格が一定上のものである場合は、その企業の担当者とコンタクトを取り、より詳細な情報を得ようとします。
ここでカタログ(Web)上で調査した上で、解決しかかった疑問等をクリアにしていきます。
価格においても、BtoBの場合は様々な駆け引きにより金額の変更も大きくあるでしょう。

6.稟議
この時点で、担当者は導入すべき製品・サービスが決定しています。決定しているのはあくまで担当者のレベルです。ここから社内稟議にかけ、企業として購買するか否かが判断されていきます。
会社によって多くの関係者びこの稟議書が周り、会社として導入して良いか、導入後のリスクはないか、今後の成長性、安定性、そもそもサービス・プロバイダー企業が取引に値するのか等様々な観点からチェックが行われます。いわゆる判子リレーです。

7.決裁
いよいよ決裁です。様々な観点からのチェックを終え、正式に会社として購入することが認められます。ほとんとの担当者はここまでのプロセスで燃え尽きてしまいます(笑)

8.発注
やっと発注です。自身が導入したかった製品・サービスがやっとこの時点でプロバイダーへ発注が行えます。

いかがでしょうか? BtoCとくらべてBtoBはこんなにも多くのプロセスといくつもの壁を乗り越えていかないと購買プロセスが進んでいきません。

●利用者と決裁者が異なるケースが多い
●購買は稟議で複数人が関わり、費用対効果が判断される

このBtoB購買プロセスで大切なことは下記です。

1.お客様は自ら情報収集し、情報に長けている
2.営業と会う前にWebで情報を収集し意思を固める

今までの足で稼ぐスタイルの営業視点で見てみると、致命的な従来のスタイルとの違いがあると思います。
現在はWebというメディアが一般的なため「お客様は自らWebで情報収集し、営業と合う前にそれなりの知識を有している」
また、「知識を有してかつ、購買すべき製品選定までもが行われてしまう」
とう点です。

ネット時代は、競合他社の製品も容易に情報収集することができ、営業は胡座をかいいられる時代ではなくなってしまったのです。

BtoBにおける顧客購買行動のデジタル化

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上記はAccentureの(https://www.accenture.com/jp-ja/insights/communications-media/how-to-proceed-btob-marketing)にサイトに掲載されているデータです。

BtoB顧客企業の67%は営業を合う前にWebで購買意思を固めている。

脚で稼ぐスタイルの営業はWebサイトやITにリテラシーが低いケースが圧倒的に多いため、この意識が欠落してしまうんです。
自身は家電を購入する時にネットを駆使するにも関わらずです。

ネット普及により、営業のタイミング・質が変化 した事を理解して欲しいです。

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ネットが普及する前は、営業が幾度も足を運んで顧客に自社製品・サービスを訴求していました。
現在は、ネットで顧客が欲する時に、都合の良いタイミングでWebで調査を行います。

完全に、顧客主導の世の中に変化していいます。

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このようにBtoB購買プロセスでは、担当だけではなく、課長、部長、決裁者なども同様にネットで調査を進めます。
MAが導入されている場合は、この意思決定者、キーマンがWebサイトに報恩している状況から、この購買プロセスが進行していることをウォッチできたりします。

以上、これまで購買プロセスといかにWebサイトが重要なのかをお話しました。次回は自社の製品・サービスが選定候補に上がっていますか? についてお話したいと思います\(^o^)/

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