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【相場観】現在の相場見通し(24/3/23)

【大局判断】
●株・景気・金利・為替サイクル
株価サイクル 上昇相場(1年5ヶ月経過:安値22/10)
景気サイクル 好景気(3年11ヶ月経過:不況終了20/4)
金利サイクル 利下げフェーズへ(FF5.25%~5.50%最後の利上げ23/7)
※為替サイクル 円高ドル安
→日銀は利上げ方向で、世界の中央銀行は利下げに向かう。よって金利差が縮まるので円高が進むと予想。しかし、現在は日銀の利上げが不十分との見方から、更なる利上げを求める催促相場の様相を見せている。152円を上抜ければ新波動入りであり、その場合はそのまま円安が進む可能性が高いと判断する。

●景気サイクル 拡大期
米国GDP +3.2%
新規失業保険申請件数 210k
米国雇用統計 非農業部門雇用者数275k失業率3.9% 前月比平均時給+5¢(+0.1%)
米国ISM製造業指数 47.3
米国ISM非製造業指数 52.6
米国小売売上高 +0.6%
米国消費者物価指数(CPI/Core CPI) 3.2%/3.8%
米国生産者物価指数(PPI/Core PPI) 1.6%/2.0%
米国消費者信頼感指数 114.8
ミシガン大学消費者信頼感指数 76.5
米国住宅着工件数/建設許可件数 1521k/1518k

総評:景気は強い

●株価サイクル 業績相場
SP500新値更新中(24/1/19に2年ぶりに更新)
NASDAQ新値更新中(24/2/29に2年3ヶ月ぶりに更新)
SP500はPER20.7倍(5年平均19.0、10年平均17.7)とマルチプルエクスパンション中。やや高い水準だが金利がこれから下がってくること、これから高いEPS成長が見込まれることから極端な割高とは言えない。仮にAIバブルとなるならば、ITバブル期と同様に激しいPER拡大が起こるかも知れず、PER水準を理由に弱気になってはいけないと考える。景気・企業業績・生産性が拡大しているかどうかがより重要だと考える。

<メインシナリオ>
ソフトランディング→経済再拡大

金利サイクル的に次に来るのは景気の腰折れ。しかし、経済指標は強いまま。消費も強い。AIによる生産性向上が通常の景気サイクルの力学を超えて米経済を再拡大へと向かわせている可能性がある。米国の第4四半期労働生産性は+3.2%と過去25年の平均値1.5%を超える高い数値だった。ドットコムバブル期は均して2.8%だった。

AIによる仕事の代替によって高所得のホワイトカラーを中心にレイオフが相次いでいる。これがインフレ鎮静化に寄与している可能性アリ。AIの活用が企業間で広がりを見せ始めており、生産性の大幅な向上が起き始めている。状況はソフトランディングが実現した1995年に酷似。本来は実現可能性が極めて低い経済軟着陸がほぼ実現しようとしている。3月FOMCでは24年のGDP成長は+1.4%→+2.1%へ上方修正された。25年、26年も+2.0%に上方修正された。FRBはソフトランディングを予想している。

インフレは3%近辺で下げ止まった感があるが、米国以外が不況でデフレ傾向であることを考えればインフレがスパイクする可能性は低い。

3月FOMCではタイミングは不明だが24年内に3回の利下げが行われることが示された。またパウエル議長はQT政策のペースを緩めていくこと(引き締めのテーパリング)を早期に始めると明言した。つまり、これから米国の金利政策は緩和に向かう。

FACTSETによるとSP500のEPSはこれから高い成長を見込む。金利の方向性は下であり、企業業績が伸びるなら株の方向性は上と考えるのが自然。

上昇相場は3-15年続く(平均8.9年、平均+468%上昇)が今は1年5ヶ月。未だ若い。

不況は大抵10年に1回やってくるが、今は3年11ヶ月。好景気も若い。

2020年3月、2022年10月と立て続けに株は暴落しており、経験則的には-20%を超える大幅調整は10年に1回程度しかこないことを考慮すれば、今すぐ暴落がやってくるオッズは低い。

ソフトランディングが実現した1995-2000年、SP500は+220%上昇。為替は+70%円安に振れた。

<点検ポイント>
AIによる生産性向上(AI導入による余剰人員のリストラ・AIによる企業業績UP等)、個人消費

<結論>
強気

【一年の見通し】
大統領選サイクル 4年目(2番目/4に強い年)
1月相場成績 プラス
金利動向 横ばいが続く
業績動向 拡大へ
注目イベント 11月大統領選挙

<見通し>
選挙前の9-10月は少し押すかもだが、一年を通じて強い。利下げフェーズに入っていき株にはプラス。業績は強い。経済も強い。ごちゃごちゃトレードするよりかロングポジションをホールド継続。

【4月の見通し】
アノマリー 強い
注目イベント 確定申告4/15
投資スタンス ホールド継続
4月はアノマリー的に強い時期であり、4月-8月も強いことを考えればロング継続である。前半は確定申告前の利益確定売りで軟調が予想されるが、細かな問題であり大局への影響はないと考える。特にニュースもないのに株が全体的にギクシャクし始めれば、税金支払いに備えた利益確定売りが来たと判断し、ひたすら耐える。

【来週(3/25-3/29)の見通し】
注目イベント  なし
意見 ホールド継続

【現在の投資態度】強気
米経済はソフトランディングを達成することがメインシナリオ。ゆえにフルインベストメント。業績拡大が見込めるAI関連株、好決算ハイパーグロース株が良いと考える。AIブームは端緒についたばかりであり、AI関連株に特に重点を置きたいと考える。

<注目セクター>
AI関連、好決算ハイパーグロース

<現在のPF>株100%/現金0%
[コア]41%
VTI
[サテライト]59%
MSFT
NVDA
AVGO
TSM
CRWD
ZS
S
NET
IOT
MNDY
DUOL

Sの買い増しのため損失が出ているポジションを切り、Sに付け替えた。切った銘柄に問題はなく完全にこちらの都合。ARM、KVYO、AIは引き続き注目し続ける。

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