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立派な芝生を一目見て応援したいと思ってしまった話

車の助手席に乗っていると偶然、青々と綺麗に生え揃った芝生が広がっているのを見た。その立派なグラウンド設備は大学や私立高校ではなく、市立「習志野高校」サッカー部のものだった。



千葉県の高校サッカーは長らく市立船橋高校・流通経済大柏高校の二強が続いていて、しかもこの二校とも全国トップレベルに強い。千葉県大会決勝は実質上の全国大会決勝なのではないか、と思うほど。

そんな千葉県の高校サッカーにも、近年変化が訪れている。八千代高校や中央学院、敬愛学園、前回の高校サッカー選手権初出場・ベスト8と躍進した日体大柏、そして習志野高校などの台頭が目立つ。



わたしが目にした習志野高校の立派なグラウンドは、2016年に県内の公立高校で初めて人工芝が敷かれたそう。

(ちなみに市立船橋高校の練習場は人工芝という印象があったので調べると、法典公園という船橋市の持ち物だった。)



高校スポーツの面白いところは「地域性」にあると思う。

近所のお兄ちゃんや中学の同級生がいる高校だと親近感が湧いたり、電車で高校名の入ったジャージとリュックを身につけているのを見かけたり、地元民にとってそれぞれの高校には偏差値や言葉では言い表せないカラーや印象がある。
また、その態度や口コミによって印象が大きく左右されてしまうものだったりもする。



わたしは埼玉で生まれ育ち、高校時代は埼玉県予選を熱心に追っていた。
特に好きだった西武台高校は家から一番近い強豪校だったこと、良い高校として印象が良かったこと、バイト先によく来ていた左胸に「絆」と入ったウエア姿のサッカー部たちがカッコよく見えたことが応援の気持ちを掻き立てたからだ。



結婚を機に千葉県に引っ越しをしてはじめて、肌感として千葉県高校サッカーの雰囲気を感じている。

なかでも習志野高校については、行きつけの整骨院の先生が「文武両道で良い高校」だとしきりに褒めていた。
あの立派な人工芝のグラウンドはあえて通り沿いから丸見えにしているのかはわからないが、これも地域から愛され応援されるきっかけとして大きな役割を担うのではと思う。



習志野高校のグラウンドが地元に溶け込み、それを当たり前の風景として見て育った少年たちがいつか習志野高校の門を叩くのだ。


特に私立の強豪校の場合は全国から選手が集まってくるケースが多い。やはり資金力という面が大きいのか、近年の高校サッカー選手権で上位を占めるのはほとんどが私立だ。
(2011年市立船橋高校の優勝を最後に公立高の優勝はない)

そのため、近辺の選手で構成されるような公立高校が勝ち進むと当然地元が盛り上がり、ファンとしてもワクワクさせられる。


地元の身近な公立高校がサッカーを強化することには大きな意味があるのだろう、とあのグラウンドを見て考えていた。
より盛り上がっていく千葉県の高校サッカーに大注目している。


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