チェルシー

プレミアリーグ18-19シーズン4節 チェルシーvsボーンマス マッチレポート 「ビルドアップが出来るセンターバック」

プレミアリーグ18-19シーズン第4節、チェルシーvsボーンマスは、チェルシーが2-0で勝利しました。

前回のマッチレポートで私が課題に挙げていた、
1.攻撃における各選手のポジションの修正
2.ゴールに向かう攻撃が出来るようになったか
を中心に、今日は「ビルドアップを行えるCBの大事さ」について書きたいと思います。

https://note.mu/yuuki_takai/n/nad819ff17cd7?creator_urlname=yuuki_takai

本日のタイトルは
①ペドロとウィリアンのプレーの違いと、それによって影響されるチェルシーの攻め方
②徐々に色が出始めた「ゴールへ向かう攻撃」と、ボーンマスの守備の狙いを崩壊させたCBのビルドアップ

です!

①ペドロとウィリアンのプレーの違いと、それによって影響されるチェルシーの攻め方

本日のスタメンは、ペドロとウィリアンの交代を除いては前節と同じメンバーでした。この交代にはサッリの意図があったと考えられます。

前節のペドロは右のシャドーとして出場しました。彼は左右にポジションを自由に移動をしながらプレーをしていましたが、右サイドにいるときは相手DF-MF間のハーフスペースか、ペナルティ脇でプレーすることがほとんどでした。そして、今節も基本的にプレーエリアは変わることがありませんでした。

一方ウィリアンは、タッチライン付近でボールを受けてドリブル突破からのクロスが特徴の選手であるため、基本的なスタート位置は右サイドのタッチラインです。そして、ボールを受ける前に相手WBが自分に食いついてくるのを見ると、斜めの動きでDFラインの背後を取る動きをします。前半はその動きで2回相手の背後を奪うボールの受け方をしていました。

前節のチェルシーの課題は、選手が同じスペース(DF-MF間)で受けようとするあまり、動きが重なって相手が守りやすい状況を作っていたことです。ウィリアンを使うことで幅(サイド)と深み(裏抜け)が作られるので、選手の動きの重なりが少なくなり、各選手の立つべき位置と攻略するスペースが明確になりました。

その結果チェルシーは中央、サイド、相手の背中、を織り交ぜながら攻撃をすることでボーンマスDFを意図的に走らせました。守備においてリアクションが続いたボーンマスは、ラスト20分で間延びして中央のスペースが空いてきました。そのタイミングですかさずペドロを入れ、先制点が生まれたのは偶然ではありません。サッリが選手の特性を理解し、それをチーム戦術に組み込む力が証明された起用だった思います。

今後どちらがスタメン争いを勝ち取るのかは分かりませんが、ペドロとウィリアンがオフザボールにおいてお互いの特徴を盗み合いながらポジション争いをしていくことで、チームとしての引き出しも増えるのではないかと思います。

②徐々に色が出始めた「ゴールへ向かう攻撃」
前節の課題は、「ボールを失わない」パス回しに終始して、ゴールまで速くボールを運ぶことが出来ていなかったことです。私は相手の守り方の違いはありましたが、この問題は前節より改善されたのではないかと思いました

ボーンマスは前節のニューキャッスル同様、守備時に5-4-1というシステムを使いました。しかし、ニューキャッスルとは守り方が異なりました。

守り方は大きく3つに分かれていて、
1.チェルシーが自陣ゴール付近でDFがボールを持っていて、MF・FWも吸収されているときはラインを高く設定して積極的にボールを奪いにいく。
2.チェルシーMFがハーフウェーラインまで位置した上がってきた際にはミドルゾーンでラインの高さをゴール手前30m付近に設定。
3.自陣まで押し込まれればペナルティエリア前に5-4の2ラインを作ってスペースを消す。
という約束事で試合に入りました。

そして、ジョルジーニョへのパスコースにはMFの真ん中2枚とCF3人囲いでパスコースを遮断して縦パスの出どころを抑えようという狙いがありました。

しかし、試合が始まるとボーンマスDFのプレッシャーが行き届かないリュディガーとルイスが、20mの中距離の縦パスや高いDFラインの背後を狙うロングパスをモラタとウィリアンに供給し続けました。その結果、ボーンマスは1と2の守り方では決定機を多く作られてしまうので、3の守り方を余儀なくされて、攻撃に出られずに試合を完全に支配されてしまいました。

私は数えてはいませんが、ニューキャッスル戦とボーンマス戦で比較して、リュディガーとルイスがアザール、コバチッチ、モラタ、ジルーに通した縦パスの本数を数えてみると「ゴールへ向かう攻撃」が徐々に形になっていることが分かるかと思います。そして、コバチッチはCB2人から正確な縦パスを受けることが出来るので、前節より高い位置でボールが受けられるようになりました。その結果、アザールが押し出されてCFの近くでプレー出来るようになったことも攻撃が速くなった1つの要因であります。

ちなみに、日本は「ボールを保持するサッカー」を美徳に感じているにも関わらず、CBの供給がビルドアップにおいて極めて重要な役割を担っていることにまだ気づいている人が少ないようです。この話は自分の文章力が上がってから書きたいと思います。

次節ですが、アロンソ、コバチッチ、モラタなど注目したい選手は数多くいる中で、個人的に特徴を活かしきれていないと感じるカンテに注目して試合を見たいと思います。次節も宜しくお願いします!

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