吉田選手も出場した、チェルシーvsサウサンプトンは3-0でチェルシーが勝ちました。

この試合は3-0ほどの差がなかった試合だと思います。
前半に生まれた決定機を先にモノにしたチェルシーが試合を優位に進めることが出来たと言えるでしょう。

試合を見ていて1点気になることがあったので、今回のレビューはそこについて書いていきたいと思います。

サッリのサッカーは、「人とボールに意識を集中させるサッカー」なのではないか？

この試合を見ていて気になったのは、攻撃・守備においてチェルシーが「人とボールへの意識が強い」ことです。特に守備では、1得点目の守備と被決定機の場面で顕著に表れていました。

◎攻撃面

まずは攻撃ですが、以下の場面
https://twitter.com/avante_fronta/status/1051294665343815680?s=21

このようなシーンは、ジルーが先発に使われるようになってからよく見られます。

チェルシーの攻撃は、「相手の逆・裏を取って攻める」というよりは、「目の前の敵より強く速くプレーして、ボールをゴールまで運ぶ」攻めが多いです。ジルーの圧倒的な身体の強さを使って、相手のマークの有無関係なしにボールをつけます。相手はもちろんボールを奪いにいきますが、ジルーの落としにミスがないのと、相手を抑え込む力強さ故にボールを奪うことが出来ません。

アザールとウィリアンは、ジルーに意識が集中した相手より速くゴール方向へ動き出して、時間をかけずにゴールまで到達する。逆を取るというよりは、相手の意識をボールに集中させて、その隙に相手が準備しているより速く攻めることでゴールを狙っているのです。

そして、ジョルジーニョのプレーです。
今後注目してもらえるとわかりますが、ジョルジーニョのプレーは、「相手DFの守備のアクションスピードを遅くすること」を目的としています。ジョルジーニョがボールを出して受けることで、アザールなど前の選手が相手より速くゴールに向かうことが可能になっています。

一旦ここでは、それがどういう意味なのかは示しません。このレビューを読んでくださっている人は、このことを頭に入れて今後チェルシーの試合を見て下さると面白いと思います。数週間後に私も動画を用いてこのことについて解説したいと思います。

◎守備面

守備面ですが、今節の1点目のバークリーの守備が印象に残りました。https://twitter.com/avante_fronta/status/1050906822058553344?s=21

この守備でのポイントは2つあって、

1.守→攻の切り替えで、ボールを受ける前の準備において身体の向きをうまく作れなかった相手選手の背中から、ハイプレスをかけること
2.相手の攻撃が始まる前に速いプレスをかけ、時間を奪って次の選択肢を限定orなくすこと

です。

攻め方が「ボールで相手の意識を集中させて、相手より速く攻める」なので、守り方はその逆です。「相手が攻撃のアクションを起こす前に守備の準備をして、時間と選択肢を奪う」ことで、すぐにボールを奪い返して攻撃へと繋げます。

このように、サッリのサッカーは「人とボールへの意識が強い」サッカーをして、今季は負けなしという結果を残しています。しかし、当然欠点もいくつか見受けられます。サウサンプトンの決定機を見ていると、チェルシーの守備の改善点がいくつか見られました。

ボールウォッチャーと、場所への戻りが遅いチェルシーの守備

気になったのは2点。

1.ボールウォッチャーになって、背後を簡単に取られてしまう選手が多い。
2.空いているスペースを埋める意識と、自分を越した後のプレスバックが遅い。

です。

https://twitter.com/avante_fronta/status/1050913902031060994?s=21

サウサンプトンに訪れた3つの決定機を編集した動画です。1つ目のプレーは1と2双方、2つ目は1、3つ目は2の部分が露呈されています。相手のミスもあって得点には至りませんでしたが、1つ目のプレーが決まっていると先制点が奪われていて、もっと難しい展開になっていたと思います。

今は結果が出ていますがこのような課題がちらほら散見されていて、終盤にかけて結果に反映されることが十分にあります。クリスマス前に改善するとシーズン終了の頃にかなり良い結果が得られるんじゃないかと思います。

今週は動画ベースでレビューを書いてみました。しばらくはこの形でレビュー書いてみようと思いますが、何か意見等ございましたらコメント頂けると幸いです。よろしくお願いします！