チェルシー

プレミアリーグ18-19シーズン5節 チェルシーvsカーディフ マッチレポート 「勝つためのプレーが出来る選手」

プレミアリーグ18-19シーズン第5節、チェルシーvsカーディフは、チェルシーが4-1で勝利しました。

本日のタイトルは以下3点です。
①メンバー変更によってもたらされた、チェルシーの攻撃の約束事
②カンテとジルーの勝つためにやるべきプレー
③この5試合を見て考えたチェルシー対策

です!

①メンバー変更によってもたらされた、チェルシーの攻撃の約束事

前節からメンバーが2人代わり、ペドロとジルーがスタートから起用されました。
相手のシステムは4411。4-4ブロックを敷いて、トップ下の選手がジョルジーニョにマークして攻撃を抑える狙いがありました。

しかし、チェルシーの攻撃はジョルジーニョを抑えても止まりません。前節のレビューでも書きましたが、ルイスとリュディガーの2人がボールを運んで20m前後の縦パスを簡単に通してしまうので、アザールやペドロにスムーズにボールが入っていきます。そして、ジルーを投入した背景にはサッリのある狙いが見られました。

それは、「アザールとペドロにゴール付近で前向きでボールを持たせること」です。4節までのチェルシーはアザールとペドロのポジションが整備されていなかったため、真ん中から相手を崩す機会が少なかったです。しかし、4節の後半にジルーを投入した時に見せた攻撃を見たサッリは、ジルーをCBの縦パスの狙い所に設定して、落としを受けたアザールとペドロに前向きでボールを受けさせる攻撃をカスタマイズしたのです。

後ろの選手がボールを持っている時に、アザールペドロコバチッチあたりの選手がゴールに向かってスプリントするのが縦パスの合図だったのでしょう。僕が手集計した中で5回以上この約束事でジルーに縦パスが入っていたので、明らかにチームとして狙いがあったと思われます。

また、ジルーへのコースを中盤2枚が閉めたら、浮いたアザールとペドロが相手SH-CH間でボールを受けて前進することで相手の陣地に侵略。アザールペドロのコースをSHが切ろうとすれば、高い位置まで上がっているアスピリクエタとアロンソにボールを入れて侵入する。コバチッチカンテは味方CBSB間に落ちてビルドアップの入り口になったり、CBがフリーで運んでいるときはアザールペドロと同様に縦パスのフォローに入る。といったような決まりごとでカーディフDFを押し込みました。

得点にはなりませんでしたが、ペドロにも中央で惜しいシュートチャンスが数多くありましたし、途中から投入されたウィリアンが前回とは異なり中央でのプレーが増えたことから、チームとして「どのポジションの選手がどこのエリアを攻略するか」が定まってきたのではないかと思いました。

②カンテとジルーの勝つためにやるべきプレー

この試合の勝因はジルーとカンテのプレーにあったと思います。
ジルーはこの試合の攻撃の鍵を握っていましたが、縦パスを受けて失ったシーンは皆無であり、前半の得点にも貢献していました。味方のミスパスを回収するプレーだったり、守備でもサボらず相手のパスコースを切って選択肢を限定していたので、中盤の選手が容易にボール奪取をすることが出来ていました。

ジルーにとっては当たり前にやっているプレーですが、「当たり前のことを当たり前にやりきる選手」が前線にいると監督としてはとても助かりますし、重宝します。日本代表で言うと乾と宇佐美の差みたいなものだと思いますが、技術もあって「当たり前のことを当たり前にやる選手」が今後日本人でも増えていってほしいです。

カンテは前節のレビューで予告した通り注目してプレーを見ていましたが、カンテらしいプレーを取り戻したような気がします。4節までのプレーより後方に位置することが多くなっていたので、サッリが少し整理した部分もあると思います。そのぶん他の選手のポジションも高くなり、リスクのある縦パスにチャレンジすることもチームとして増えました。

16分のコバチッチが1対1になった場面も、カンテが相手のカウンターを左サイドまで行って阻止したところから始まっていますし、63分にアスピリクエタが失った後カウンターを受けそうなところも難なくカンテが回収しているシーンを見て、カンテがサッリチェルシーにおいての役割が整理されてきたのではないかと思いました。

地味ですが、このような役割をする選手がいることでアザールが生きたり、SBが何の心配もなく高い位置を取って攻撃ができるということは知ってほしい部分です。

③この5試合を見て考えたチェルシー対策

様々な微調整をしながら5連勝を果たしたサッリチェルシーですが、今後相手チームにどのような対策をされるのかを僕の個人的な意見で考えてみました。

今季の好調を維持している最大の要因は、不動のディフェンスライン4枚です。ジョルジーニョが封鎖されてもCBの2人のパスで相手陣地に簡単に侵入し、アザールペドロが警戒されても高い位置を取ってボールを受けるSBのおかげでマークのズレが生じるのです。

では、どうすればチェルシーに勝てるのか。この4人に仕事をさせなければいいのです。

マークをつけるのは、ジョルジーニョだけではなくCB2人にもつける。CBからの縦パスを遮断することがアザールなどにプレーさせないための最優先事項です。

そして、ボールを奪った瞬間にはサイドの裏に長いボールを放り込む。鹿島アントラーズがよくやる戦法ですが、SBが上がるチームにはこれを徹底的にやることが1番効くと思います。

上記2点をやるチームが現れたときにどのようにサッリが対応していくのか。注目して今後の試合を見ていきたいです。


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