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喜びと不安。〜子どもの成長とチョロい親の心〜

今朝も妻の表情は、やつれていた。
仕事の時間も迫り、保育園へ送っていく私の心もどんどん余裕が無くなる。

まだ、家を出たくないとグズる子どもを連れ出そうとするが、玄関で傘を持っていくとゴネる。
外は快晴…
天気と裏腹に心はどんより…
しかも、よりにもよって手に取ったのは妻の日傘…
余裕のない私は強引に奪い取る形で暴れる子どもを抱えて保育園へ向かう。

仕事が終わると、急いで子どもを迎えに。
電車では妻へ今日の気分は何か尋ねる。
つわりで苦しむ中、少しでも食べれそうなものはないか出来ることを。
普段、今から帰ります。以外でラインすることが無くなっていたが、ラインだからこそ出来るコミュニケーションを取る努力をしていく。

今晩は鶏のから揚げを作る予定だったけど妻には重いよな…
そう思い何が食べれそうか聞いてみるが、やはり食べれる余裕はないみたい。
「果物を買ってくるね」

先に買い物を済ませて、子どもの元へ。
迎えに行くと、先生から嬉しい言葉。
「今日はパパが迎えにくるって嬉しそうにお話してくれました」
「周りの子がママは?って言うとぼくのパパって返してましたよ」
自分が迎えに行くことをちゃんと分かってたんだ。
その話に思わず頬が緩むのを抑えきれず、笑顔で「おかえり」と今日の疲れが和らいだ。

家に帰り、夕飯の用意。
から揚げを揚げながら、先ほどの話を思い出しながら料理にも気合が入った。

「おいし~」と言ってくれる子どもに今朝の心の曇り空も嘘のように晴れ渡る。
チョロいもんだ。

料理をしている間、妻が子どもをお風呂に入れてくれた。
ほんと助かる。
ツラい中でも、こうして助けて貰えると
もっと協力したい、と思わせてくれる。
心ってチョロいもんだ。

おかげでゆっくりお風呂に入らせてもらい、
上がると子どもはYouTubeで子どもの歌を見ていた。
最近、意図的に見せていなかったので
また、寝る前にもっと見せてと一悶着あるのではないか不安がよぎる。
すると、子どもが自ら
「もう、おしまいする〜」
自分で決めれて偉いね~
子どもの成長に心から喜びが湧いてきた。

ひょっとしたら、気まぐれだったかもしれないが自分で判断出来たことが素直に嬉しかった。
こうした喜びを貰えると、自分の心にも余裕ができる。
「他に何かして遊ぶ?」
いつもは時間ばかり気にして、寝る時間を逆算して動いてしまうが、
今日は子どもの気持ちに寄り添えた。

すると子どもは、
「ねんね〜」
以外な言葉に妻と顔を合わせ驚きながら
手を繋いで寝室へ。

たまたま、疲れていて親の都合に子どもの行動がリンクしただけかもしれない。
ただ、今日は全て子どもが決めて行動してくれたことに素直に喜びたい。
絵本を読み聞かせする妻と私の表情は久しぶりに優しかったと思う。

親の心ってチョロいもんだ。

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