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コラボ作品集 《雪》4

 
 
 
『京ひとり』

 
 
 古い街がよく似合う古い女だと、あなたはそう言ってわたしをよくからかった。
「そうね、そういう女は強いのよ」
 そう返しては、厚みのある胸にひたいを少しくっつけて笑った。 それを本気にした人。

 振り返りひとり登ってきた坂道から古都の街を見る。
 寒いはずね、とその言葉が雪の中に溶けていった。
 
 
 


 
 
 
☆俳句      kusabue
☆140字小説  
☆イメージ    悠凜
 
 
 
 
 
 

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