いつもの帰り道とダッサいジャージ

今日はテスト最終日。学校が午前で終わる。
駅からいつもの道を辿っていく。
信号待ち。後ろに黒いスーツが来る。
青信号。ちょっと警戒しながら歩く。
追い抜かされた。安心。優しい雰囲気だったな。

自分の服を見る。ダッサいジャージ。
我ながら、ひどい格好。
スカートの下に長いジャージのズボン。ダサい。

ボーっと歩く。
今日も変わらない景色。
テストも終わった。何しようかな。

いつものコンビニ。
その前に、自分と同じダッサいジャージが2つ。
もう、それしか見えなくなった。
走り出していた。
黒いスーツを追い抜かしたことに気づかない。
ドタドタドタという自分の足音も聞こえない。

気づいたら、手を広げてダッサいジャージにダイブしてた。

ダッサいジャージがコンビニの中からもう1つ。
4つのジャージが並んだ。
自分だけ、ジャージの上からブレザーというアクセント。え、なんか、謎の連帯感。

いつもの帰り道も、悪くないな。
ダッサいジャージも、悪くないな。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?