割と引きずらない方だと思う。


わたしも今までに数々の卒業をしてきたけれど。
卒業したくない、と思うことはない。
そりゃあ少しはしんみりするけれど
"まだここに留まりたい”という思いになることはなかった。

小、中、高、短大、就職、アルバイトと
進学やその先のことへの好奇心と期待が勝っていたのかもしれない。

それが今。
次男の幼稚園卒園を控えた、今。
寂しくて仕方がないのだ。

次男以上にわたしが楽しんでいる園生活。
とても平和な学年で、嫌な保護者の方に出会ったことがない。（わたしはね。）
役員は過去に経験していない人の中から選ぶことになっているため
完全に受け身な状態でスタートしたのだが
これがとても平和な役員さんたちの集合で、お仕事をしている人もしていない人も全員が協力的なのだ。

役員以外の保護者の方も
公園で会うとみんな仲良くお話ししてくれる。
子供たちがそうだからなのか、親がそうだからなのか、は分からないが
公園で誰と会っても遊んでくれる子が多い。

真夏の暑い日も、北風の吹く日も、公園通いが苦ではないのはそのおかげだ。
（やっぱり嘘です。猛暑日はちょっときつかったです。笑）

1月の冬休みが明けて間もない頃、幼稚園のママさんたちと飲み会をした。
夜の外出は全員久しぶり。
家族の誰かが体調を崩したりしないことを祈り、奇跡的に6人全員集まれた。
久しぶりに終始めちゃくちゃ楽しい飲み会だった。
ハイボールばかり5、6杯飲み続け、良い気分で笑い転げる。
お酒を飲めない人もいたが楽しそうにしてくれた。

この6人はよく遊ぶ"グループ"というわけではない。
公園ではたまに会うのでおしゃべりするし、その時は他のお母さんたちもいることが多い。
それぞれでお茶したことはある。
現在役員をやっている人もやっていない人もいる。
子供たちも、同じクラスの子も違うクラスの子もいる。
たまたま飲みに行こう！と集まった人たちだ。

共通点は何だろう。
全員、人あたりが良く、誰とでも話せるタイプではあるかもしれない。
でも"お母さん"でそんな人は結構いる気がするので、多くの人に当てはまる共通点。
あとはおそらく6人全員が、長女。
（一人聞いていない人がいるけれど、彼女はきっと長女だと確信している。）

一番上、真ん中、末っ子。
話しているとなんとなく分かるような気がする。
どの方もそれぞれ魅力的。
一番上の方とは同じような空気感を共有できるため、すんなり通じることが多い。
真ん中の方はバランスが良い人が多く、意見を聞きたくなる。
末っ子の方はかわいい。甘え上手やったり、甘えていなくてもかまうと喜んでくれる人が多い気がするので、つい話しかけてしまう。

夜に外へ出て飲みに行くなんて、"お母さん"には一大イベントだ。
この貴重な時間を極力長く過ごしたくて
飲みに行く前に、時間のある人だけでコーヒーを飲みに行き、居酒屋さんにも4時間は居座った。
計6時間。

ちなみにわたしはお会計が苦手だ。
酔っ払っているのもあるが、自信がないので誰と飲みに行ってもいつも計算はお任せしていて、言われた金額を出すのみである。
（お手数おかけします。）

全員の笑顔が見られてとても楽しい飲み会だった。
また飲もうね！と解散したけれど、“お母さん”たちはなかなかすぐに集まれないのはみんな感じていて
それでもまた集まれることを願って、それを楽しみに解散した。

ちなみにPTA役員のわたしの役職は"書記" 兼 "卒園アルバム委員"。
書記をやりたがる人がいなかったので、じゃあやりまーす！とこれまた受け身で決まった。
こんなゆるい書記いるんか、というくらいだが
一応真面目にやっているので大きなトラブルはない。
今は引き継ぎに向けてマニュアル作りに勤しんでいる。
卒園アルバム作りは作業量は多いけれど、写真は好きだし、他の2人とわいわいと愚痴を言ったり笑ったりして協力して作業するのが楽しい。

こんな"楽しい"ばかりの園生活がもうすぐ終わってしまうのだ。
そんなの寂しいに決まっている。

約束しなくても公園で会えていた人たちにも会えなくなり、おしゃべりする時間が減ってしまうのだ。

ああ。寂しい。
こんな風に思うなんて。

きっと卒園してもわたしは連絡してしまうので
どこかで会えるとは思うのだけれど。
（自分からも誘うタイプ。大人になってからですけどね。）

今はこの楽しい園生活を一日でも無駄にしたくない気持ちで、
でも作業に追われながら日々を過ごしている。