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新学期がはじまって

考えていることがたくさんある

さくらの季節も終わり、4月も半分過ぎた。そして、平成のおわりも近づいている。やることがたくさんあって、毎日は本当にあっという間に通り過ぎていく。先日の入学式でオリエンテーションに入って説明をしていたけれど、今期は2年生しか担当しないので、少々さびしい気分でもある。意識して過ごさなければ、一瞬で終わってしまうこの日々をもっと有意義に過ごしていきたくて、考え事をまとめようと思う。

今期担当クラスの課題

今期担当クラスは2つ。2年コース2年生B(以下2Bとする)と1.5年コース2年生(以下2PMとする)。2Bは初中級で「中級へ行こう(スリーエーネットワーク)」、2PMは初級後半で「みんなの日本語Ⅱ(スリーエーネットワーク)」を主教材としてすすめている。

2つのクラスのうち特に2Bでの問題を特に考えていたので、紹介しようと思う。

1年次に担任をしていたクラスで14人と少なめ。ただし国籍は1人のネパール人を除きあとは全員ベトナム人。課題としては、読解スピードが遅いこと、作文の構成の組み方が練習不足ということ、漢字がやはり苦手な学生が多いことの3点が主にある。

次の能力試験でN3をうけようとしている学生が半分ほどいるが、読解が課題になるのは間違いない。少しでも読む練習をしていかなければならない。

この本はこのクラスに合っていそうな気がする。1年次から取り入れたかったけどできなかった。テーマもやさしく導入しやすそうなので、時間があるときにできたらと思う。「読んで話して考えて…」の通り、読解後問題を解き、話すところと作文ができるところがあるのがいいポイントだと思う。

作文では、先日の授業にて構成の組み立てがわからないという問題が浮き彫りに… いきなり真っ白の原稿用紙に「さぁ書いてみよう」なんて無理に決まっている。私たちが英語で書くのと同じだ。3段落構成を意識し、リード文を用意した。(先日のテーマは睡眠について)

作文メモ→話し合い→構成の説明・使える表現の確認→書いてみる

という流れで。少しずつだけど、書くのに慣れて作文に抵抗なく取り組めたらいいなと思っている。

最後は漢字の話。非漢字圏のみなさま…漢字練習になると拒否反応を起こしている学生もなんと多いことか。無理なく楽しく漢字を覚える方法はないものか。

特に小、中学生のときに日々漢字を書いてきたが、正直当時の私にとっては漢字練習は面倒なもので、ドリル終了後の「がんばったねシール」目当てでがんばるという単純な動機でこなしていただけだった。機械的に。

「何回もひたすら書け」というのは、違うと思うんだな。大人になって漢字の成り立ちとか意味を知ったときにはじめて漢字は面白いなと思えた。学生にとっても同じだ。ただ機械的に覚えるんじゃなくて楽しいと思ってもらいたい。課題だなぁ。

自分の教え方

新しい先生方を数名お迎えしたので、最近授業見学をしたり、されたりすることや教案を見ることが増えた。色々な先生方の教え方を拝見するたび、自分とは違う教え方にいいなぁと思うことがたくさんある。

3年目になって、最近は新しい先生に教えることも増えてきたけれど、大切なのは「自分の授業はこれでいいのか」ということを常に考えることだと思う。

以前、学生からクレームがあった先生がこんなことを言っていた。

私の教え方はいつもいいし、間違ってない。
学生にとって一番いい方法で教えている。
クレームがあったのは一部で、他の学生は私の授業はいいと思っているはずだ。

疑問だった。「いい授業」というのは常にアップデートしていかなければ、作られないと思うからだ。私は間違ってない、完璧だという考えは危険だ。思考が止まり、化石化してしまう。

そうならないためには、今からもベテランになっても「常にいい授業とは何か」を追求していかなければならない。具体的には、

①かならず授業の振り返りをする
②多くの先生の教え方を見て、取り入れる
③積極的に勉強会に参加し、視野を広げる

これらが主に必要かなと思う。今期も引き続き、自分の教え方を日々考え直していきたい。

将来について

妊娠生活が折り返し地点にきた。早かった… 非常勤講師の先生方は主婦の方が圧倒的に多い。妊娠や育児について色々相談できて、不安もすこし和らいで本当にうれしく思っている。

この仕事の魅力のひとつは、いくつになっても働けることだ。特に子どもが小さいときはコマ数を減らして働くことができる。でも、将来どうなる?日本語学習者は減っていく?

まだわからない。

でも日本語教師として、教えるフィールドを増やしていくことは、今後成長していけるか・この仕事を続けていけるかを左右すると思う。

「結婚・妊娠出産・育児」

これらの影響を多く受ける女性として、働き方を考えていくべきだ。フリーランスとしてオンラインで教えている人、ガイドの仕事もしている人、旅をしながら日本語を教える人、通訳もしている人、ツイッターを見ていると日本語教師としての活躍の幅が広い人がたくさんいる。

色々な働き方ができれば、妊娠中でも育児真っ最中でももっと自分らしく働けるし、経験を積むことができる。ひとつの組織でとどまるのではなく、活躍の幅を広げていく。それを模索するのが今の目標だ。母になっても、やっぱり自分の好きなことで自分らしく働きたい。

長くなったけれど、そんなことを考えているこの頃でした。

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