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最初の株式はいつ出来た?株式が出来た理由と仕組みを分解してみる。

今回のテーマは株式。ただ、株式で儲ける方法を…というわけではありません。

今回話題にあげるのは「株式の誕生」

株式はいつ、どのようにしてできたのか?探っていきたいと思います。

時は大航海時代

株式がいつ出来たのか?それは17世紀初頭、大航海時代の終盤です。当時の世界はヨーロッパ諸国がアメリカや中南米などを植民地化していた時代。

図27

当時はどのようにしてヨーロッパからアメリカなどに旅をしていたのでしょうか?飛行機なんてまだ世の中にはありません。

船、帆船

で旅をしていたのです。アメリカを出てアフリカを周り、中国まで行くルートで実に半年6か月もの時間をかけていたといわれています。

なにせ外海です。荒れないわけありません。嵐が襲い、船が沈むなんてこともよくあること。当時の航海の成功確率は

約20%

と言われていたのです。

もちろん多くの人件費、費用が掛かります。どのようにして資金調達をしていたのでしょうか?

資金調達はその都度の過去

今でこそ、すぐに資金調達が出来る時代になりました。しかし、当時はどのようにして資金調達をしていたのでしょうか。

一番の資金調達先は「富裕層」

富裕層から毎回お金を投資してもらい、航海に成功したら分け前を与える。このようにして行っておりました。そして、航海に失敗したら分け前はなし。

この投資の方法では大きな問題が起こります。

航海の成功確率は先ほど約20%であったとお話しました。80%はうまく行かないのです。当然費用は掛かります。富裕層も分け前がなかなかもらえない、そしてお金が戻ってこないことに不信を抱き、どんどんと離れていきました。

これでは、せっかくの貿易も出来ません。そこで2つの策が出てくるのです。一つは小口化させて損をしても損の額を少なくなるようにした。そしてもう一つが「株式」です。

それでは、当時の株式の仕組みについて解説していきましょう。

複数の航海を一事業として投資を募る

当時の航海は一回ごとに投資を募っていました。しかし、これでは投資の成果が出るか全くでないかの「ゼロサムゲーム」

図24

そこで1602年設立の「オランダ東インド会社」は次のような仕組みを考えだしました。

一回の航海だけでなく、複数の航海に対して投資を募る。そしてその複数の航海に対しての配当を投資者に与える。

これによって、仮に何回か失敗しても残りの航海で元を取り、投資者に配当を渡すことが出来るようになりました。これが今でいう「配当」の仕組みです。

そして、これだけでなく東インド会社は大口の投資家に対し「経営権」を与えました。具体的には植民地の条約締結権限、戦争の遂行権限、そして通貨発行権限です。これは、現在株式に投資をすることで得られる「株式総会での議決権行使」につながるのです。

このようにして、世界では徐々に株式の基礎がつくられていったのです。

それでは次は日本の話をします。

日本の最初の株式は銀行?

それでは、日本に舞台を移します。日本での株式の誕生はどこなのでしょうか?

日本で一番最初に株式の仕組みを取り入れたのは「第一国立銀行」、現在のみずほ銀行です。創設者は次期1万円札、渋沢栄一

図17

「国立銀行」ですが、設立費用は一般公募なのです。そして、日本ではこの他にも一般の会社の仕組みで設立された最初の株式会社「日本郵船」が誕生するのです。

このようにして、日本でも世界から遅れること約270年。初めて株式というものが採用されるようになったのです。

お金の歴史を学ぶとお金の本質を知れる

それでは、今まで株式の歴史を述べていきました。歴史を探ってみると、なぜ株式投資には経営権が付与されているのだろうということや配当の意味、そして、なぜ株式投資では損をする可能性があるのか?ということを知ることが出来ます。

明日は「債券」について触れてみたいと思います。この他にもなぜこのお金の仕組みは出来たのだろう?ということをお話していきたいと思います。

それでは、今回も最後までありがとうございました。次回もよろしくお願いいたします。

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