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Aphex Twin【Richard D. James Album】

※イヤホン／ヘッドホンでの爆音試聴推奨

誰しにも両親や兄弟（姉妹）、もしくは学校の同じ学年に一人くらいはめちゃくちゃ音楽に詳しい人間がいたりする。今では暮らしの中に当たり前のようにインターネットがあり、Google、YouTube、そして昨今はサブスクなんてものがあるもんだから、自分の探し物を検索ワードに引っかけ、ひたすらに自分のお気に入りを探すことが可能だ。

しかし、ボクの中学時代にはまだ世の中にインターネットはなく、映画でも音楽でも漫画でも、自分の未知の世界を知る為には、CD屋で視聴して探すか、前述した学年に一人はいる伝道師の情報が頼りだったりする。

ボクの友人に伊藤くんというそんな洋楽の伝道師がいた（以下、この連載には伊藤くんが幾度と登場すると思う）。当時、映画鑑賞にふけっていたボクは「トレインスポッティング」という映画に出会い、その中で流れるアンダーワールドというテクノアーティストに出会いハマった（曲名は有名な「ボーンスリッピー」）。そんなテクノ音楽に興奮しているボクに、まずケミカルブラザーズを教え、こんなのもあるよと紹介してくれたのがこのエイフェックスツインというアーティストだった。

ボクの実家のCDコンポで初試聴した時のことは今でも鮮明に覚えている。なんだ！このめっちゃビート刻む感じ！そして、不規則！どうやって踊んねん！でも……なんかめっちゃ気持ちいいいいいいいいい、である。友達の実家にあったおばあちゃんのモバイルマッサージ機（今で言う電マ）を初めて股間に当てた時の身震いに似た（いや、似てない）衝撃！まるで電マを脳味噌にダイレクトに当てているような震える快感！

当時、その伊藤くんと一緒にバンドを組んでいた男の子は、フジロックでエイフェックスツインを観たと言っていた。「どんなだった？」ボクが聴くと「なんか犬小屋の中で演奏してたよ」と彼。勿論そこまでのイメージしてなかったけど、なんかイメージそのまんまだ！他にも、来日した際のあるライブでもずっと幕裏だけで終始演奏してたとか、音楽で儲かった金で戦車買ったとか、そんな飛んでるエピソードが尽きない。因みに、エイフェックスツインは他にも誰しも把握しきれない程の数の別名義でも活動している。最近は、当時よりもさらに寡作となり、アルバムも相当出していないけど、実は知らないだけで、こっそり違う名義で誰にも知らせずに活動してる可能性は多いにあるだろう。因みに公式MVもなかなかぶっ飛んでてどれもかっこいいです！

なんだか少し懐かしい方、まだ聴いたことのない方、是非聴いてみてください！

お気に入りの一曲はこちら

とっかかりとしては、一番ポップで後半段々と可愛い感じもあり大好きである。

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次回は【B】の棚にあるアーティストを一人紹介します。