オウンドメディアの画面デザイン、「読まれる」ために重要な9つのポイント
「メディアのリニューアルをしたいが、どのようなデザインにしたらよいかわからない」と相談されることが結構ある。
そこで私は「web制作会社のデザイナーさんがいるのでは?」と聞く。
すると、彼らは口をそろえて言う。
「「使いやすさ」とか「ブランディング」とか、そういう話はデザイナーと話します。ところが「どんな要素が入っていると読まれるのか」あるいは「どんな要素をどんな配置にしたら読まれるのか」と言う目線で、デザインを語れるデザイナーは少ないです」と。
なるほど。
それはそうかもしれない、と思う。
実際、記事を書いたことのあるデザイナーはほとんどいないだろうし、「何が、どのように読まれるか」を知っているデザイナーはさらに希少だろう。
例えば昔、「すっきりしていて、使いやすいサイトならば読まれる」と思っているデザイナーがいた。
しかし、実際にはそうとも言えない。
例えば、楽天のデザインはごちゃっとしていて、とても使いやすいとは言えないが、実際の売上を見ると、今のデザインが合理的なのだという。
これは、数字とにらめっこして、「何が読者の興味のキーとなる要素なのか」を突き詰めて考えたことのある人でないと、分からないだろう。
私が運営するBooks&Appsも、デザインについては昔から悩みの対象だった。
なにせ、デザイン一つで、大きくクリック率や、回遊率、滞在時間が変わってきてしまうのである。
また、PCの時代からスマホの時代に変わり、サイトのデザインにおいて有効だと思われる要素も大きく変化した。
そこで今回は「見た目」や「使いやすさ」、あるいは「ブランディング」といったあいまいな要素はいったんわきに置き、「読まれるデザイン」がどういったものなのかをいくつかの要素に分けて書いてみたい。
「読まれるデザイン」の本質的な9要件
読まれるデザイン、とは何か。一言で言えば
「次のタップ(クリック)を誘発するデザイン」
のことである。
ある記事を読んで、もう一記事読みたくなる。
ついつい、メディアが提示するリンクをたどってしまう。それが「読まれるデザイン」の本質だ。
「それはデザインではなく、機能では?」と思う方もいるかもしれないが、
基本的に「デザインは機能に従う」ので、機能を定義しなければ、デザインは定まらない。
そのうえで、「タップを誘発するデザイン」とは何かを分解して定義すると、以下のポイントに集約される。
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